更新日:2023/03/16
初任者研修は働きながら取れる?大変?
介護職のキャリアパスにおけるファーストステップアップの資格である「介護職員初任者研修」。
未経験・無資格から介護職になりたい方の中には、働きながら資格取得を目指す方も少なくありません。
介護職員初任者研修は、資格を取得すると採用時に有利になったり、資格手当がついたり、訪問介護事業所でヘルパーとして働けたりとメリットが多い資格です。
介護職へのキャリアチェンジとして転職を考えている方は、取っておいて損はないでしょう。
しかし、実際に働きながらでも取れるのか?仕事や学習に負担はないのか?は、気になるところですね。
今回は、働きながらでもスムーズに取得する方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
介護職員初任者研修のカリキュラム
カリキュラムの内容
介護職員初任者研修は、国によって規定された130時間のカリキュラムの受講が必須です。
そしてこれらのカリキュラム全てを受講した後に、修了試験となる筆記試験が実施され、合格すれば介護職員初任者研修修了となります。
介護業界が初めてという方は、「そのカリキュラムについていけるか不安」
「仕事と学習を両立できるか不安」「仕事に支障が出たらどうしよう」「大変そう」とネガティブなイメージをもってしまいがちです。
しかし、養成校やスクールによっては様々なコースが用意され、働きながら受講する方でも無理のないカリキュラムが組まれていますので安心してください。
働きながら独学(自宅学習のみ)で取れる?
介護職員初任者研修の修了証は、独学で取得することはできません。
厚生労働省が指定したスクールにて定められた130時間の講義と実習を履修した後、修了試験に合格する必要があります。
働きながら資格取得を目指す方にとって、学習時間は限られていますし、できるだけコストを抑えて取得したいものです。
そのため、スクールに通わず独学で資格を取りたいと思っている方も多いのですが、介護職員初任者研修は100%自宅学習だけで受講修了することはできません。
ただし、130時間のカリキュラムの中で、上限40.5時間は自宅で学習することができます。
修了試験の難易度は?両立でも合格できる?
介護職員初任者研修のカリキュラムの学習をしながら、修了試験合格に向けた勉強までするのは大変そうに思われるかもしれませんが、安心してください。
130時間のカリキュラムの最後には修了試験が実施されますが、“落とす試験”ではなく、授業で学んだことを振り返り、改めて知識を身に着けるための試験です。
働きながら受講している方も、しっかり授業を聞いていれば十分合格できる内容になっています。
試験に出やすい内容は介護現場での実践でも大事な部分です。
受講中に講師の方が「ここは大事です」「マーカーをしていてください」と、強調して伝えられた部分は試験に出やすいポイントです。
「試験に落ちたらどうしよう…」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、もし不合格となってしまっても、多くのスクールでは再試験が実施されますので大丈夫です。
実際、カイゴジョブアカデミーでは万が一の場合でも、何度でも無料で再試験にチャレンジできますので、合格率はほぼ100%です。
学習スタイルは通学講座or通学+通信講座
介護職員初任者研修の受講コースは大きく分けて、「通学講座」と「通学+通信講座」の2種類あります。
それぞれみていきましょう。
1.通学講座
130時間のカリキュラム全てを養成校やスクールに通学し学びます。
専門の講師から直接学び、介護現場での話を聞けるため、より実践的な理解が深まるでしょう。
しかし通信講座と比較すると、働きながらの通学講座の受講は、スケジュールを調整しなければなりません。
2.通学+通信講座
130時間のカリキュラムの中で、通信講座の学習時間の上限40.5時間を自宅学習し、残りはスクールに通学し受講します。
例えばカイゴジョブアカデミーの介護職員初任者研修では、合計15日間の通学で知識や技術を学び、並行してテキストをもとに自宅学習を行う、「通学+通信講座」となります。
通学と通信を効率良く組み合わせて、理論的な知識と実践スキルを身に着けることを目標にしています。
受講スタイルは様々あり、週1日の受講で約3カ月で取得を目指すコースや週3日の受講で約1カ月で取得を目指すコースなど、ご自身のライフスタイルに合わせて選択できます。
働きながら受講する方や家事や育児などで忙しい方でも両立しやすいため、無理なく自宅学習と通学ができます。
スムーズな資格取得のポイント2つ
介護職員初任者研修を働きながら修了するために、実践していただきたいポイントを2つご紹介します。
1.スクール選びがカギ
カリキュラムで学ぶ内容は国で決められていますので、内容について差はほとんどありません。
しかし、働きながらスムーズに資格取得したい!無理なく受講したい!という方は以下のポイントに気を付けてください。
・通学しやすい
・無料振替できる
・修了試験の再試験が無料
・受講料が安い
仕事と学習を両立しやすく、できるだけ費用を抑えて取得できるスクールがおすすめ!
仕事をしていると急な出勤や残業などで、スクールを休まなければいけないときもあります。
そのようなときに授業の振替ができるスクールは仕事と両立しやすく、さらに振替が無料であればお財布にも優しいですね。
また、気軽に相談できるスタッフ(サポーター)がいれば仕事と学習の両立や介護現場のこと、就職等で悩んでいるときも打ち明けやすいでしょう。
例えばカイゴジョブアカデミーでは授業の振替は何度でも無料で、講師と専任担当のスタッフでWサポート体制が整っていますので、資格取得はもちろん就職もスムーズです。
2.介護職の方は職場への周知を忘れずに!
介護現場で働きながら介護職員初任者研修を受講する方は、忘れずに職場へ伝えましょう。
時々こっそり受講して修了後に「取りました!」とサプライズしてくださるスタッフがいるのですが…
資格取得は嬉しいものの「もっと配慮してあげたらよかった!」と思ってしまいます。
受講していることを教えてもらっていれば受講日に合わせてシフトを調整してもらうこともできます。
スキルアップを目指すことは素晴らしいことなので、職場の先輩方は必ず応援してくれるはずです!
実際に、私の職場でも働きながら週1回頑張って受講したスタッフがいました。
受講前から相談を受けていたので、受講が決まってからはスタッフ全員で資格取得をサポート。
スクーリングの日の休みや夜勤の回数の調節など、職場に気兼ねなく十分に学習してもらいたいという想いからでした。
その期待に応え、受講した翌日に出勤した際はさっそく学習した内容や介護技術を実践してくれ、話を聞く私たちも改めて学ぶことが多かったことを覚えています。
最も嬉しかったのは「指導してくれていたことの大切さがより理解できました」と言ってくれたことです。
普段、介護現場でインプットした実践内容を、学習の現場での実技などでアウトプットすることで、より理解が深まったそうです。
もちろん介護の仕事は無資格でも働くことができますが、根拠のある介護の実践には正しい知識と技術の修得は不可欠です。
会社員として働きながら介護職を目指す方は
先述の通り、介護現場で働きながらでも介護職員初任者研修を受講することはできます。
しかし、会社員から介護職へキャリアチェンジ転職される方は、介護職へ転職する前に介護職員初任者研修を修了しておくことがベストです。
修了が難しい場合でも、無資格・未経験で介護現場に入る前に、介護職員初任者研修の学習をある程度進めておくのがおすすめです。
もちろん無資格・未経験で介護職へ転職し、介護現場で働きながらでも取得できます。
しかし、基礎的な知識やスキルがゼロの状態から働くのと、初任者研修の全カリキュラムを終えた後から働くのでは、働き方や任せられる業務内容が異なります。
また、介護職員初任者研修修了者では無資格の方に比べて、採用率が高く給料のベースアップも可能です。
会社員で働きながら休日や夜間などをうまく利用して無理なく受講して、介護の仕事を探すときにはある程度介護の知識がある状態がベストです。
まとめ
働きながら介護職員初任者研修は取れるのか、カリキュラムや修了試験の内容、スムーズに取得する方法についてお伝えしました。
介護の仕事は、無資格・未経験からでもできますが、基礎的な知識やスキルは待遇アップだけでなくご自身の介護観や実践力のアップにつながります。
介護職でステップアップするためにも、介護職員初任者研修の資格取得をおすすめします。
130時間のカリキュラムを全て終えるのは大変ですが、自宅学習と通学を併用すれば効率よく修了できるでしょう。
注意点として、ハローワークの求職者支援制度が使えないというデメリットがあります。
しかし、カイゴジョブアカデミーでは転職を検討している場合には、受講料の実費負担なしで資格取得を目指せる特待生キャンペーンがあります。
介護紹介専門のキャリアアドバイザーによる就職・転職サポートが無料で受けられますので仕事探しも安心です。
ぜひ介護職員初任者研修の受講で、実りのある介護キャリアを目指してください!
初任者研修を受講できる校舎
この記事の著者

大阪府出身 現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」
「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、
介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、
介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、
実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
【所持資格】
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
・介護福祉士
・社会福祉士
・メンタル心理カウンセラー
など