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印刷・製本業界から介護へ!「転職する気はなかった」はずが、資格勉強を通じて介護の魅力に気づき、新たな可能性に挑戦!

更新日:2023年8月18日

初任者研修から踏み出した一歩

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は渡邊育美さんです。印刷・製本業界で本作りに携わってきた渡邊さん。祖母の介護施設入所や介護職経験者の同僚との出会いがきっかけで、自身も介護の世界に挑戦します。初任者研修を取得し実際に介護職員として働いてみると、やりがいがあって魅力的な仕事だと感じたそうです。当初は「転職する気はなかった」という渡邊さん、今は介護のどんなことろを魅力だと感じているのでしょうか。

渡邊 育美さん(47歳)

2022年7月~10月 介護職員初任者研修/大宮校
2022年10月 病院に看護助手として就職

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)

印刷・製本業界から介護業界へ

藤井:渡邊さんは、介護業界に転職する前はどんな仕事をしていたんですか?

渡邊さん: 高校卒業後、印刷や製本をする会社に就職しました。結婚して辞めるまで、カレンダーや幼稚園のパンフレット、雑誌や絵本などを作っていました。24歳で第一子を出産後、再就職したのはプラスチック関係の工場です。そこでは出来上がった製品の検品作業を任されていました。その後、再び印刷・製本会社に転職しました。転職した会社では製本オペレーターという仕事をしていました。

藤井:製本の仕事が好きだったんですね。製本オペレーターとはどんな仕事なんですか?

渡邊さん: 製本とひとことで言っても、作業は多岐にわたるんですが、簡単に言うと印刷された紙を一冊の本にして、出荷する工程のことを言います。製本オペレーターとは、その作業に携わっている人のことです。機械を使って大きな紙を裁断したり、手作業で本にまとめたり、ページを折ったりします。最後に帯をかけ、ページの抜けがないか、きれいに印刷できているかなどをチェックして、書店に発送するまでを担当していました。

(お孫さんと)

藤井:まさに本を作る仕事ですね。

渡邊さん: そうですね。私は物づくりが好きだったんですが、その中でも特に紙を扱うのが好きだったので、印刷・製本業界でずっと仕事をしてきました。 その会社で働いているときに、祖母が特別養護老人ホームに入所したんです。仕事が休みの日にちょくちょく面会に行っていたんですが、その時に介護士さんの仕事を見る機会がありました。高齢者の排泄介助などもされていて、大変な仕事だと思いました。当時は「あんな大変な仕事は自分にはできないな」と思っていました。

「自分には介護職は無理だ」と思っていたけれど

藤井:「自分にはできない」と思っていたのに、介護業界に転職したんですよね。きっかけは何だったんですか?

渡邊さん: 製本会社で働いているとき、同僚に介護職の経験者がいたんです。その人からいろいろと介護職の話を聞いているうちに、自分もやってみたいと思うようになりました。以前は「自分にはできない」と思っていたのですが、なんとなく気にかかるものがあったのは確かですね。「やってみたいな」という気持ちがあったからこそ、「自分には無理だ」と思ってしまったのかもしれません。

藤井:確かにそうですね。やりたいという気持ちがまったくなかったら、自分にできるかどうかは考えませんものね。

渡邊さん: あと、義理の母が介護福祉士なのも影響していると思います。彼女自身ももう高齢者なんですが、まだ現役なんですよ。義母は、確か50代か60代の頃に職場を移ったんです。普通の会社だと、定年を過ぎた年齢の人はなかなか転職などできませんよね。でも、義母の話を聞いて、介護業界はいくつになっても働けるし、転職もスムーズにできるんだと知って、興味がわいたんです。

藤井:それですぐに介護業界への転職を決めたんですか?

渡邊さん: いいえ、まずはこれまで通り製本会社に勤めながら、介護の勉強をしようと思いました。会社が休みの日に通えるスクールはないかと探して、カイゴジョブアカデミーを見つけたんです。日曜日だけ通学できるコースがあったので、「これだ!」とすぐに申し込みました。

学ぶうちに介護のすばらしさを痛感

藤井:会社に勤めながら介護の勉強をスタートしたんですね。初任者研修はどうでしたか?

渡邊さん: スクールの同期は20人くらいいて、みんなで助け合いながら和気あいあいと学習しました。最後のテストはみんなで教え合って、すごく楽しかったですね。それで、介護について学ぶうち、介護職がどんどん魅力的に思えてきたんです。研修が終わる頃には、「自分にもできるんじゃないか」という気持ちがわいていました。
実は、スクールには通ったものの、製本の仕事に不満があるわけではなかったので、介護業界に転職しようとは考えていなかったんです。でも、勉強を進めるうちに介護をやりたい気持ちを抑えられなくなって、研修終了と同時に製本会社を辞め、介護職に転職しました。

藤井:すごい行動力ですね!研修の段階で介護の魅力を感じたとのことでしたが、どんなところが魅力的だったんでしょうか?

渡邊さん: カイゴジョブアカデミーの講師のお話が面白かったことが一番魅力的でしたね。講師の方々はいろんな介護現場を経験してきているから、話に深みと現実味があって引き込まれました。クラスの同期も同じで、それぞれいろんな経験をして同じ場所に集まってきていて。巡り合わせかもしれませんが、これってすごいことなんだと感動してしまったんです。介護職としてもっと勉強したい、介護技術をもっと身に付けたいと心から思ったんです。

病院で看護助手として働く日々

藤井:就職先を病院に決めた理由を教えて下さい。

渡邊さん: 見学に行ったときに、職員の皆さんがすごく明るくていい雰囲気だったので、ここで働きたいと思ったんです。介護業界は人間関係も重要ですから、転職活動をするときは、実際に見学に行って、職員の雰囲気や患者さんや利用者さんへの接し方などを自分の目で確かめたほうがいいと思います。

ある日の仕事内容

藤井:病院は色々な職種の方と一緒に働きますよね。「病院勤務は人間関係で苦労する」という話も耳にしますが、渡邊さんはいかがですか?

渡邊さん: そういう話もありますよね。実は私もドキドキしながら病院勤務をスタートしたんですが、職場の方は皆さんやさしくて杞憂でした。もちろん、入職したてで業務に慣れないうちは注意されたりすることもありましたが、今はとても快適に仕事させてもらっています。

藤井:それは良かったです。人間関係以外で大変さを感じるポイントはありますか?

渡邊さん: どこの病院も同じだと思いますが、マンパワーが不足気味なのが唯一困っていることでしょうか。少ない職員数で、短時間で大勢の患者さんのオムツ交換を済ませなくてはならないケースもよくありますから。

藤井:渡邊さんは転職するより先に初任者研修を取得されましたが、先に勉強しておいて良かったと感じることはありましたか?

渡邊さん: 病院の看護助手は無資格で働いている人も多いですし、働きながら初任者研修に通っている人もいますが、私は研修を終えてから転職してよかったと思っています。研修で介護技術や知識をすでに習っていたから、現場では即戦力になれて、先輩に褒められることもありました。 きっと何も知らない状態で現場に出ていたら、業務についていけず、辛かっただろうなと思います。だから周りの介護職希望者にも、「絶対に初任者研修を受けてから現場に出た方がいい」と勧めています。

製本業界と介護業界の違いは、相手が『人』だということ

藤井:現場に出てみて、前職の製本業界と介護との違いはどういうところだと感じますか?

渡邊さん: 相手にするのが「モノ」なのか「人」なのか。それが一番大きな違いです。以前働いていた製本業界は紙を取り扱う業界。相手はモノなんですよね。でも、介護では人を相手にします。モノは100%こちらの思うように動かせますし、機械もボタンを操作すれば指示通り動いてくれますが、介護はそうはいきません。患者さんにも意思があり、感情があります。こちらの都合で患者さんに急いでほしくても、そうはいかないこともありますよね。重症で寝たきりだったり認知症があったりして、意思の疎通が難しいときも少なくありません。こちらが患者さんに合わせていかなくてはならないところが大きな違いですね。

ある1週間のスケジュール
ある1週間のスケジュール

藤井:なるほど。相手が人なのかモノなのかは大きな違いですね。介護では、やはりコミュニケーションに苦労することがありますか?

渡邊さん: そうですね、介護現場ではやっぱりコミュニケーションが大事なので、気を遣いますね。介護するときの声かけひとつで患者さんの反応も変わってきますから。 製本業界では、同僚以外の人とコミュニケーションを取ることはなかったので、今は新鮮に感じます。実は私、プライベートではコミュニケーションを取るのがそう得意ではないんですが、介護では「ユマニチュード」(※)の考え方で認知症患者さんへの声かけを意識するなど、うまくコミュニケーションが取れていると思います。

※ユマニチュード…フランス語で「人間らしさを取り戻す」という意味をもつ造語。フランス人の体育学専門家、イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティが開発した認知症ケアプログラムのことで、日本の介護施設などでも取り入れられている。

藤井:それでは最後に、渡邊さんの思う介護のやりがいを教えてください。

渡邊さん: 患者さんが楽しそうにしている様子を見ると、介護のやりがいを感じますね。認知症の方だと、声かけしても私の話した内容そのものは覚えていないかもしれません。でも顔を見せたとき、「あなたが来てくれてよかった」「会いたかったのよ」とおっしゃってくれるんです。認知症でも、何もかも忘れてしまうわけじゃないんですよね。介護職では自分が必要とされていると感じられるところが、一番のやりがいだと思います。

インタビューを終えて

製本業界で長年「モノ」を相手に仕事してきた渡邉さん。介護職に転職した今は「人と人とのふれあいにやりがいを感じる」と話してくれたのが印象的でした。仕事をする上で、業務の相手がモノなのか人なのかは、やりがいの種類が違うのだろうなと感じました。自分も人に必要とされたい、人とのコミュニケーションがある仕事がしたいと感じる人は、介護職に挑戦してみるといいかもしれませんね。

構成、執筆:秦 佐起代


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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この記事の監修者

藤井寿和


1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、 三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。

・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター

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