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介護士とは?介護福祉士との違い・資格・働き方・やりがい・給料を解説

更新日:

「介護士」とは介護職に就くすべての人を示します。サポートが必要な高齢者や障がい者の毎日を支える介護職員は、資格や勤務する施設形態に関わらず、すべて「介護士」です。一方で「介護福祉士」は国家資格の名称であり、資格保有者を示す名称でもあります。この記事では「介護士」と「介護福祉士」の違いや介護の資格、仕事内容、働き方、やりがい、給料事情などを解説します。介護の仕事に関心のある人はぜひ参考にしてください。

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介護士とは?

「介護士」とは、介護資格の名称ではなく「介護施設や介護事業所で介護の仕事をする人」を指す言葉です。「介護士」に具体的な資格や定義は存在しません。介護職員初任者研修(以下、初任者研修)や介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)、介護福祉士などの有資格者だけでなく、無資格・未経験で介護業務に従事する人なども含まれます。「介護士」の呼称は全国一律ではなく「介護スタッフ」や「ケアワーカー」「ケアスタッフ」などさまざまです。「介護の現場で働くスタッフ=介護士」と覚えておくと良いでしょう。

介護福祉士との違いって?

「介護士」と「介護福祉士」は似たような名称であるため、違いが分かりにくいかもしれません。どちらも介護現場で利用者の「自分らしい生活、自立した生活」をサポートすることに変わりはありませんが、大きく異なる点が3つあります。

1.資格の有無

「介護士」と「介護福祉士」の大きな違いは資格の有無です。

介護士は介護職として介護現場で働くすべての人を指しますが、介護福祉士は「社会福祉士及び介護福祉士法」によって定められた国家資格、または国家資格に合格した人を指します。

介護士と介護福祉士の違い

介護福祉士は、厚生労働省が定める“介護職のキャリアパス”では上位に位置する資格です。介護福祉士は、専門知識と質の高い介護を提供することにより、介護が必要な人に対してサポートを行い、介護職のリーダー的存在として活躍します。介護福祉士になる方法は以下の記事を参考にしてください。

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社会人から介護士・介護福祉士になるには?働きながらでも目指せる方法を徹底解説!

2.仕事内容の違い

「介護士」は、介護施設や介護事業所で、利用者に対して「身体介護」や「生活援助」など日常生活のサポートや介護サービスを提供します。

一方で「介護福祉士」は、介護士と同様の介護業務も行うほか、介護のエキスパートとして介護現場で働くヘルパー(※)や介護士に対して助言や指導を行います。専門知識とスキルを介護士に伝え、利用者のより良い生活と介護負担の軽減を目指した介護の提供が仕事のひとつです。また、ケアマネジャーが作成するケアプランに連動する計画書「介護計画書」を作成するのも介護福祉士の仕事です。

※ヘルパーとは

訪問介護職員=ホームヘルパーのこと。広義では介護士に含まれます。

3.給与の違い

厚生労働省が発表した調査結果によると、介護士の平均給与額は下記のとおりです。

  • 介護士(保有資格なし):268,680円/月
  • 介護士(介護福祉士):331,080円/月

介護士の給料は資格のある・なしで差がつきますが、資格のない介護士と、国家資格を保有する介護福祉士では大きく違うことがわかります。

POINT

同じ介護士でも「無資格」と「介護福祉士」とでは月に6万円以上の差がある!

参照元 厚生労働省:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果 介護職員の平均給与額の状況(月給・常勤の者、保有資格別)(介護職員処遇改善支援補助金を取得している事業所)

介護福祉士は、介護士のなかでもより幅広い業務に携われるため給与が高くなるのです。職場によって支給額は異なりますが、資格手当による差も大きいでしょう。以下は保有資格別の資格手当の相場です。ぜひ参考にしてください。

  • 無資格:資格手当なし
  • 初任者研修:5,000円~10,000円/月
  • 実務者研修:10,000円~20,000円/月
  • 介護福祉士:10,000円~30,000円/月

介護士は無資格・未経験から働くこともできますが、介護資格の有無は給与に大きく影響することが分かります。

介護福祉士の資格取得に向けて必要な資格やおすすめの資格はこちらをご覧ください。

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介護福祉士の資格を持っている人の方が転職に有利になる?

介護福祉士の資格は転職でも有利になります。求人に応募する際「介護福祉士」を持っていれば、介護士としてより高度な知識や技術、経験を持ち合わせている証明になり、即戦力として活躍できるアピール材料になります。求人の募集資格欄に「介護福祉士必須」と記載がある場合は、介護福祉士の下位資格である「初任者研修」や「実務者研修」を持っていても応募すら厳しいでしょう。また、介護福祉士の資格は「サービス提供責任者」の資格要件に加え、多くの自治体で「生活相談員」の資格要件としても認められています。介護業務だけでなく、相談業務にも携われるため、転職の際は選べる求人の幅も広がります。「サービス提供責任者」や「生活相談員」は資格手当が付くだけでなく、夜勤が少ないことから、ライフワークバランスを叶えたい人にとっては好待遇な条件で働けるチャンスになるでしょう。

介護士の仕事内容・働き方って?

介護士の活躍の場は多岐に渡り、仕事内容やサービス提供の対象となる利用者層は職場によって異なります。やりがいをもって働くためには自身に合った職場を見つけることが大切ですが、介護サービスの種類は多く、それぞれの仕事内容や働き方の違いが分からない人も多いでしょう。

ここでは、介護士の主な職場である「入居施設」「通所施設(デイサービス)」「訪問介護」について紹介します。

入居施設

加齢や障がい、認知症などにより在宅生活が困難になった高齢者が入居する施設です。以下の4種類に区分されます。

・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

原則、要介護3以上の要介護高齢者を対象にした生活施設で、終の棲家としても対応しています。常時介護が必要で在宅生活が困難な人に対して、日常生活のサポートや機能訓練などを提供します。

・介護老人保健施設

介護が必要な高齢者に医療や看護が整った環境のもと介護サービスやリハビリなどを提供し、在宅復帰を目指す施設です。利用者は病状が安定して常時治療の必要はないものの、在宅での生活に不安がある人となります。

・介護療養型医療施設

療養や医師による医学的サポートが必要な高齢者を対象に、介護サービス及びリハビリ、看護、そのほか必要な医療ケア(痰の吸引や胃ろう、経鼻栄養、酸素吸引など)を提供する長期療養施設です。2024年3月末をもって廃止となり、代替施設として「介護医療院」が新設されました。

・介護医療院

介護療養型医療施設の廃止後の受け皿として誕生した「介護医療院」は、長期療養が必要な利用者の“生活の場”としても機能する施設です。日常的な医学管理が必要な重介護者の受け入れや看取り、ターミナル(終末期)ケア、介護サービスなどを一体的に提供します。

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ここからは、入居施設のうち「特別養護老人ホーム」の働き方の一例を紹介します。

特別養護老人ホームでの勤務は、基本的に早出・日勤・遅出・夜勤のシフト制。仕事内容は入浴・排せつ・食事・移動、移乗・レクリエーションなどです。シフトやその日のスケジュールによって介護士の役割が分担されます。夜勤もあるため体力的に大変な面もありますが、介護の基本的な知識や技術、実務経験をしっかり身につけられます。

研修や教育体制が充実している職場が多く、介護職員の人数も多いので指導してもらいながら実践を通じて学びやすい点がメリットです。

介護度の高い人や認知症の人も入所されているので、臨機応変なケアを学べるでしょう。
以下は一日のスケジュール例です。

特養で働く介護士の1日の流れ

※その日の状況や行事により変動があります。
※排泄介助や体位変換など利用者対応は随時行います。

通所施設(デイサービス)

通所施設(デイサービス)は、在宅で生活している高齢者に対して入浴や食事、機能訓練、レクリエーションなどの介護サービスを日帰りで提供します。利用者と同居する家族のレスパイト(=介護者の負担軽減)としての役割も担っています。通所系の介護サービスには、機能の維持回復訓練や日常生活動作訓練を行う「通所リハビリテーション(デイケア)」、認知症の人を対象にした「認知症対応型通所介護」などもあります。

平日のみ営業しているデイサービスは土日祝に休みがあり、休日関係なく営業しているデイサービスではスタッフが交代で休みを取ることになります。施設によって特色はさまざまで、リハビリを中心にしたデイサービスや、レクリエーションに力を入れているデイサービスなどがあります。

基本的に日帰りのサービス提供なので日勤での働き方が中心ですが、お泊りデイサービスでは遅出や夜勤といった働き方をすることもあります。

朝から夕方まで1日のスケジュールや時間が決まっているので、家庭と仕事を両立させたい人やワークライフバランスを大切にして働きたい人にもおすすめです。

デイサービスの利用者は比較的、要介護度が低く自立度が高いため、介護職初心者や夜勤に不慣れな介護仕も働きやすいでしょう。

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訪問介護

訪問介護は、訪問介護職員(ホームヘルパー/ヘルパー)が在宅生活をする高齢者の自宅を訪問し、ケアプランに定められた介護サービスを提供します。仕事内容には入浴介助や排せつ介助などの「身体介護」、洗濯や掃除、調理などの「生活援助」と、「通院等乗降介助」があり、得意分野をいかした勤務が可能です。夜間帯に利用者の自宅を訪問し、入浴・排せつ・食事・安否確認などの介護サービスを提供する「夜間対応型訪問介護」もあります。

登録ヘルパーの場合、サービス提供の時間(週2回、1日1時間/週3回、1日2時間など)だけシフトに入る短時間勤務も可能です。正社員ヘルパーの場合は、フルタイムの常勤で働き、管理者やサービス提供責任者などの役職についていることが多いです。

マンツーマンで寄り添ったケアがしたい人だけでなく、残業が少なく直行直帰できる職場も多いため家庭や育児などプライベートと両立したい人にピッタリです。

POINT

訪問介護員として働くためには、初任者研修の取得が必要です。

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介護士の給料って?

厚生労働省が公表している令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要によると、令和4年度の介護労働者の平均月給は317,540円です。以下に保有資格と勤続年数別の平均月給を紹介しますので参考にしてください。

保有資格 平均勤続年数 平均給与額
(基本給+手当+一時金)
無資格 5.4年 268,680円
初任者研修 8.1年 300,240円
実務者研修 6.8年 302,430円
介護福祉士 9.6年 331,080円
ケアマネジャー 12.9年 376,770円
全体 8.7年 317,540円

勤続年数別の介護職員全体の平均月給は下記の通りです。

勤続年数 平均給与額
(基本給+手当+一時金)
1年 280,550円
5年以上 310,530円
10年以上 345,610円

表からも分かる通り、介護職員は保有資格や勤続年数に応じて給料が上がっていくことがわかります。

参照元 厚生労働省:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要 介護職員の平均給与額の状況(月給・常勤の者、保有資格別、勤続年数別)(介護職員処遇改善支援補助金を取得している事業所)

介護士の平均給与は、地域や施設、職務内容などで異なり、ニーズによっては上記の金額を上回るケースもあります。さらに、近年では介護職員の深刻な人材不足を解消するため給与水準は上昇傾向にあります。介護士の給料や収入アップの方法については以下の記事も参考にしてください。

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介護士の資格は何がある?

介護職の魅力は未経験・無資格からスタートできることですが、基本的には資格の取得がおすすめです。資格取得のための学習で基礎的な知識やスキルが身につくだけでなく、資格保有者は採用面や実務面で有利になり、キャリアアップを目指せるからです。

ここでは介護士にはどんな資格があるのか、厚生労働省のキャリアパスに添って紹介していきます。

介護のキャリアパス2

介護職員初任者研修

初任者研修は、介護職の未経験・無資格者の入門資格として位置づけられる資格です。訪問介護で働くためには必須の資格でもあります。カリキュラムは厚生労働省によって定められており、研修修了=資格取得には130時間の受講と筆記試験の合格が必要です。学習内容は介護士として働くために必要となる基礎的な知識やスキル。座学や実技講習を通じて、食事、入浴、排せつなどの介助や生活援助などを習得します。

受講期間は養成校によって異なりますが、1~3ヵ月ほど。夜間や休日に対応しているところもあるため、働きながらでも資格取得を目指せます。

カイゴジョブアカデミーでは、最短1.5ヵ月で初任者研修の資格取得を目指せます。早く資格を取って働きたい人にもおすすめです。

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介護福祉士実務者研修

実務者研修は初任者研修のステップアップ資格です。受講に必要な要件はなく無資格者でも受講は可能ですが、介護経験者や初任者研修修了者がさらに深い知識やスキルを学ぶことを前提としているため、介護未経験者には初任者研修からの取得をおすすめします。
実務者研修のカリキュラムは厚生労働省が定める450時間(6ヵ月~1年)。初任者研修など保有資格によって免除されるカリキュラムがあるので、詳しくは以下を参照してください。

POINT
初任者研修修了者は130時間分の科目が免除され、受講料も割引になります。

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2017年からは、介護福祉士国家試験の受験資格に実務者研修の受講修了が義務付けられており、介護福祉士を目指す人には必須の資格です。訪問介護事業所のサービス提供責任者の必須要件にもなっているので、介護士としてキャリアアップを目指す場合は取得すべき資格のひとつです。

介護福祉士

介護福祉士は、介護士としてのスキルアップ資格であり、キャリアパス上位の国家資格です。仕事内容は、介護保険の理念に基づき、心身の状態に応じたケアを提供し、ADL(日常生活動作)とQOL(生活の質)の維持向上を目的とするもの。

介護施設や訪問・通所介護事業所、医療施設などさまざまな場所で介護のエキスパートとして活躍できます。介護現場での介助のほかにもリーダーや管理者として介護職員の指導や利用者へのサポートといった仕事の幅も広がります。介護業界でのニーズは高く安定した仕事が確保できます。「認定介護福祉士」や「ケアマネジャー」などへのキャリアアップも目指せます。

介護福祉士になるには「3年以上(540日以上)の実務経験」と「実務者研修の修了」「介護福祉士国家試験の合格」が必要になります。

介護士の悩みって?

介護の仕事はやりがいがある一方で大変なことも事実です。介護現場で働く介護士はどんなことに悩んでいるのでしょうか。

ここでは介護士の悩みを見ていきましょう。

仕事内容とお給料が見合わない

介護職は介護を必要とする人の生活を支援するという、超高齢社会において欠かせない職種。仕事内容は日常的な世話から身体介護、健康管理、リハビリテーション、関係機関との連絡・調整、利用者やそのご家族とのコミュニケーションなどなど、幅広い業務を担います。加えて夜勤もあり、ストレスや疲れがたまりやすく、肉体的にも精神的にも負担が大きくなることから、2040年には280万人の介護人材が必要になる中で毎年5万人以上の介護従事者不足が続いているのが実情です。

参照元 厚生労働省:第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について

社会的に重要な業務を担い、ハードな仕事内容であるにも関わらず「仕事内容とお給料が見合わない」と悩んでいる人が多いことも従事者不足の原因の一端です。
しかし、働き方改革や介護職員処遇改善加算の推進によって介護士の給料は着実に上昇傾向にあります。実際、他業界との年収の差を見ても、サービス業の平均年収は約380万円であるのに対し、介護職の平均年収は約400万円と決して見劣りするものではなくなってきています。これからも介護士の働きやすい環境を整え、適切な給与が支払われるように改善されることで高齢化社会における介護の質向上につながるでしょう。

参考 厚生労働省:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果 国税庁:令和4年分 民間給与実態統計調査 国税庁:令和4年分民間給与実態統計調査結果について

人間関係

介護士の退職理由の上位にあげられるのが職場の「人間関係」。介護の仕事は、利用者やご家族、医師や看護師、ケアマネジャーなど他職種間、介護職間など複数の人と関わる仕事です。人間関係の風通しが悪いと毎日のストレスが蓄積されるだけでなく、利用者へのより良い介護の提供も難しくなります。スタッフ間の人間関係や派閥争いに巻き込まれ、現場を去る介護士は少なくありません。こうした人間関係の悩みは、多忙な介護現場でのコミュニケーション不足が要因となっているケースが多くみられます。

しかし、人間関係の悩みは介護業界だけの話ではありません。どこの業界で働いても人間関係の悩みはつきもの。風通しが良く、気持ち良く働ける職場環境作りも「やりがいの一つ」と感じられる人には、介護士はおすすめの仕事です。

体力的にきつい

介護度の高い利用者のケアや長時間の立ち仕事で身体的な負担は大きく、とくに腰痛は「介護士の職業病」とも言われています。また、入所施設における夜勤業務は生活バランスを崩しやすく、体力的にきついと悩む介護士は少なくありません。

しかし、日常的に自身の身体をケアすることを心がけ、夜勤がきつい人は夜勤のない職場や働き方に変えるなど対処法はさまざま。とくに初任者研修を受講し、適切な介助法やボディメカニクスを身につけることで、体力的な負担は明確に軽減できます。介護者の負担を少なくすることは利用者にとっても負担の少ないケアの実施につながります。これから介護士として働く皆さんには、ぜひ初任者研修の受講を検討してください。

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夜勤がきつい

24時間365日体制の介護事業所では、シフトで夜勤に入ることがあります。ここでは夜勤の大変さや対処法、メリットをいくつか紹介します。ぜひ働き方の参考にしてください。

夜勤の大変さ

  • 勤務時間が長く体力的にきつくて疲れがたまりやすい
  • 一人で夜勤を担当する場合は心理的・精神的な負担が重くなりやすい
  • 変則的な勤務で体調を崩しやすく生活リズムが乱れやすい

夜勤を楽にする対処方法

  • 普段から睡眠をしっかり取る
  • 夜勤明けは仮眠時間を2~3時間に留め、生活リズムを崩さない
  • ストレッチやリラックス法を試し、疲労の軽減やリフレッシュに努める
  • 夜勤の次の日は長く眠りすぎることを避け、普段の生活リズムで過ごす
  • 栄養バランスのとれた食事を心がける

夜勤のメリット

  • 給料が日勤と比べて高い
    基本給に加えて夜勤手当が支給されるケースがほとんど。夜勤手当の平均額は6,365円(※正規職員の2交替夜勤の手当額の平均)です。
  • 日勤に比べると業務負担は軽い
    入浴やレクリエーションなどの業務がなく仮眠を取れることもあるため日勤に比べて業務を楽だと感じる人も多くいます。
  • 正社員になりやすい
    夜勤を避ける人が多い中、夜勤ができる人材は貴重です。転職においても求人の選択肢が増えるでしょう。
  • 連休が増え、プライベートの時間を作りやすい
    夜勤明けの翌日は休みのことが多く、ほぼ連休ととらえる人も。時間をかけて体内時計を元に戻せるうえに、自分の時間を確保してリフレッシュできるため「慣れれば夜勤も苦にならない」という声は少なくありません。
  • 通勤ラッシュを避けられる
    夜勤は夕方に出勤して朝に帰宅するので、通勤時にラッシュと重ならない可能性が高く、混雑にストレスを感じる人にはピッタリです。
参照元 医労連:介護施設夜勤実態調査 夜勤手当

介護士のやりがいって?

介護の仕事は「身体的な負担が大きく大変」というイメージがありますが、介護士ならではのやりがいを感じるシーンもあります。ここでは、介護士のやりがいについて紹介します。

感謝される

介護士は、身体的なケアや日常生活の支援を通じて、利用者の「自分らしい生活」と「自立支援」を行う仕事です。利用者と信頼関係が構築されれば、悩みや不安を共有されて心のケアを行うこともあります。こうした日々のコミュニケーションや寄り添いを通じて利用者やそのご家族から感謝されることは多く、「介護の仕事をしていてよかった」とやりがいを感じられるでしょう。

高齢者とのふれあい

利用者と楽しみや悲しみといった“感情の共有”も介護士ならではのやりがいのひとつです。一緒に歌を歌い、テレビを見ながら世間話をしたり、昔話に花を咲かせたり。症状によってはスムーズに会話できない利用者であれば、寄り添うだけのコミュニケーションでも信頼関係は築けます。
こうした高齢者とのふれあいを通じて、人生経験や価値観を知り、相手の気持ちに寄り添ったサポートを提供できるようになることもやりがいの一つです。

キャリアアップを目指せる

介護士の中には、介護職の将来性について「生活していけるだけの収入があるか」「家庭と仕事が両立できるか」など不安に思う人は少なくありません。しかし、介護の仕事はニーズが高く、仕事がなくなることは考えにくく、将来的にも安定した雇用が期待できます。
また、介護業界ではキャリアパスの構築や資格支援、IT導入など働き方改革や処遇改善が推進されています。「資格」と「経験」で給与が上昇する制度が整い、働いた期間が評価に結び付きます。未経験・無資格からスタートしても「初任者研修」や「介護福祉士」などの資格を取得していくとことで、キャリアアップや資格手当で給与アップが目指せます。さらに実務経験を重ねると「ケアマネジャー」などへのポジションアップが望めるなど、キャリアを伸ばす道筋は整えられており、将来性はきわめて高い仕事と言えるでしょう。

介護士の魅力とは?

「介護士になりたい!」と思ったとき、働く上でどんな魅力があるのか気になる人も多いでしょう。介護現場で活躍する介護士は、どんなことに魅力を感じて働いているでしょうか。

働き方の選択肢が豊富

特別養護老人ホームや有料老人ホーム、デイサービス、訪問介護など、介護士の働く職場は勤務時間や業務内容も多種多様です。正社員だけでなくパート、アルバイト、派遣社員、契約社員、夜勤専従など勤務形態もさまざま。とくに訪問介護は短時間のシフト勤務が可能で、週に1回・1時間・1コマからOKという職場もあります。自分の適性やスキル、経験、ライフスタイルに合わせて選べる職場の幅が広く、家事や育児などプライベートと仕事を両立させやすいことも魅力です。

年齢・性別関係ない

介護業界では、これまでのキャリアの影響なく老若男女問わない幅広い層が働いています。業務の幅が広いため年齢や体力に合わせて働き方を変えながら、長く安定して働けるからです。採用市場でも若手人材が優遇されるわけでなく、個々の適性や年齢に応じた人生経験・人間力を求める事業所は多くあります。
しかも介護の資格取得には年齢制限がありません。年齢を重ねてもキャリアアップを目指せることは大きな魅力でしょう。

未経験でも出来る

介護の仕事は職場によっては未経験・無資格でも働けます。そのため未経験者への研修やサポートが充実している事業所が多いことも魅力のひとつです。

未経験で不安な人には、介護の入門資格として初任者研修の受講がおすすめ。資格を得ることで介護の基礎を身につけられるばかりか、より幅広い業務に携われるようになります。職場によっては資格取得を支援する制度が整っており、人材育成に積極的な職場が多いのも介護職の特長です。

このように、未経験者でも安心して介護士としてのキャリアをスタートできることを魅力に感じる人は少なくありません。

人生のお見送りができる(筆者体験談)

特別養護老人ホームやグループホームでは、ターミナル(終末期)ケアを実施することがあります。ターミナルケアとは、利用者が最期まで安らかで尊厳ある生活を送るための医療・看護・心理・社会的支援といった総合的なケアを指します。職場や利用者、ご家族の希望によっても異なりますが「住み慣れたホームで仲間(ほかの利用者)に囲まれながら最期を過ごしたい」と希望する人は少なくありません。

私たち介護士は、ターミナル期に入った利用者について、医師や看護師と相談しながら「どんなケアをすればいいのか」何度もカンファレンス(※)を重ね、利用者が安心して最期を迎えられるように計画します。

※カンファレンスとは

ご家族やその利用者に関わる介護士や医師、看護師、リハビリ職など関係機関の専門職が集まり、介護や今後の方針について意見交換や情報共有を行う場を指します。

たとえば、音楽が好きだった利用者様には大好きな曲をかけてお見送りをしました。ワイワイにぎやかな雰囲気が好きな利用者様には、ベッドをフロアに移動して寂しくならないよう過ごしてもらっています。このように、利用者のこれまでの生活や好みに合わせて環境を整え、ターミナルケアを行っています。

身寄りのない利用者様は、亡くなる数日前「ここにいて良かった、みんな優しくしてくれて嬉しかった。ありがとう」と仰ってくれました。普段は少し偏屈で近づきにくい印象の方でしたが、私たちを信頼してくれて最期は「ほんまにおおきに」と言いながら笑顔で旅立たたことは今でも忘れられません。

ターミナルケアには臨機応変な行動力や対応力、対話力が必要です。専門職として、日々、新しい知識を吸収し、技術の向上に励みたいモチベーションにつながりますし、穏やかな最期、その人らしい旅立ちをサポートできたとき「介護の仕事をしていて本当に良かった」と感じます。

介護士に関するよくある質問

介護士を目指す人が気になることについて、現役介護士に質問してみました。

介護士にはどんな人が向いているの?

介護士に向いている人は「気配り・心配りができる人」です。

介護士が働く上で最も大切なことは“気づき”。感情をうまく表出できない利用者や認知症、寝たきりで言葉を発せない人も多いため、相手の気持ちに寄り添い心身の変化に気付ける人が向いています。小さな変化であっても、体調不良の合図や事故、トラブルにつながることもあります。このような“気づき”は、介護現場の安全・安心の観点から介護士に求められるスキルです。

コミュニケーションが得意じゃないけど大丈夫?

介護士は利用者やご家族、他職種との関わりが多いため「コミュニケーションスキルが高い人」に向いている仕事と言われています。しかしコミュニケーションが苦手だからといって介護士に向いていないわけではありません。

会話が苦手でも、観察力があったり、利用者の抱える問題をどうやったら解決できるかといった思考ができたり、あるいは優しい心を持っている人であれば、人と接することが苦手でも大丈夫。まずは“笑顔で挨拶”から始めてみましょう。

介護士と介護福祉士の給料の違いはどれくらいか

介護士と介護福祉士はどちらも「介護現場のスタッフ」であることに違いはありませんが、資格や業務内容が異なります。介護福祉士は専門的な知識やスキルを持つ国家資格保有者であるため、介護リーダーや医療的ケアに携わる機会も多く幅広い業務を担います。一方で介護士は、職場により無資格・未経験でも働くことができます。そのため、一般的な介護士に比べると介護福祉士の給料は高くなります(※)。
※経験年数や地域によっても異なります。

厚生労働省の『令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果』によると、介護福祉士の平均月給は331,080円(平均勤続年数9.6年)、保有資格なしの介護士は268,680円(平均勤続年数5.4年)で、その差は6万円以上。介護福祉士は基本給が高めに設定されており、役職手当、資格手当を支給されることから生じる差です。

参照元 厚生労働省:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(介護職員の平均給与額等(月給・常勤の者)

まとめ

介護士は、これからの時代に欠かせないニーズの高い職種。大変な部分もありますが、魅力も多くやりがいのある仕事です。

介護の基本的な知識とスキルを学べる初任者研修を修了すれば、介護未経験でも不安なく現場でケアを行えます。介護士として実務経験を重ねれば、キャリアビジョンに添ったステップアップも目指せます。

カイゴジョブアカデミーでは求職中の人を対象に初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする「介護職デビューキャンペーン」を実施中。介護士になりたい人、介護の仕事を検討中の人はぜひお気軽にご相談ください。

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吉田あい写真
この記事の著者 吉田あい
プロフィール
大阪府出身。現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
保有資格
介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士、社会福祉士、メンタル心理カウンセラーなど
介護専門の資格講座学校「カイゴジョブアカデミー」の編集部です。
介護業界のプロフェッショナルが介護の仕事や資格に関するお役立ち情報をお届けします。