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介護老人保健施設とは?役立つ資格や仕事内容、お給料などについて解説

更新日:

介護老人保健施設は、高齢者の在宅復帰を目指して、機能訓練や健康管理、介護などのサポートを行う施設です。
介護老人保健施設の仕事を検討されている方の中には、仕事内容や働き方、給料事情が気になっている方も多いかと思います。
そこで今回は、介護老人保健施設での仕事内容や、働き方、お給料、介護老人保健施設で働くメリットなどについて解説いたします。介護老人保健施設の仕事に関心のある方は、ぜひ参考にしてください。

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介護老人保健施設とは?

介護老人保健施設とは、介護保険施設のひとつであり、一般的に「老健」と呼ばれています。入居の対象は以下のとおりです。

  1. 病状が安定し、入院治療の必要がない要介護度1~5の方
  2. リハビリテーションが必要な方

特別養護老人ホームと同様に身体介護や日常生活のサポートを行いますが、「生活の場」や「住まい」というよりは、医療的ケアやリハビリテーションを重点的に行います。

特別養護老人ホームとの違いって?

介護老人保健施設と特別養護老人ホーム、どちらも介護保険施設のひとつなので混合しがちですが、大きな違いが3つあります。

(1)入所期間の違い

特別養護老人ホームは、「終の棲家」として入所される方も多いです。
一方、介護老人保健施設は、在宅復帰を目指す施設であるため、入所期間は原則3カ月となり、終身で入所することはできません。3ヶ月ごとに退所か入所継続かの入所継続判定会議が行われます。

(2)入所対象の違い

特別養護老人ホームの入所対象者は、原則要介護3以上の方です。ただし、要介護1・2の方でも、やむを得ない事情により在宅での生活が困難であると認められる場合には、特例的に入所することが可能です。
一方、介護老人保健施設に入所できるのは要介護1~5の認定を受け、病状が安定し、入院治療する必要がない方です。

(3)サービスの違い

特別養護老人ホームと介護老人保健施設では、サービス内容にも違いがあります。介護老人保健施設は、特別養護老人ホームと同様に身体介護や日常生活のサポートを行いますが、「高齢者の自立」「在宅復帰を目指すリハビリ」を中心とした医療的ケアやリハビリテーションを重視した介護を行う点が特徴です。
具体的には、特養は洗濯や掃除、買物などの生活サポートが充実している一方、老健は在宅復帰を目的にした医療ケアやリハビリに特化したサービスが中心になっています。

介護老人保健施設での仕事内容って?

介護老人保健施設の仕事は、「自立」「在宅復帰」を目指しながら、以下のような生活全般の様々なサポートを行います。

  • 食事介助:美味しく食事が摂れるようにサポート
  • 入浴介助:安全な入浴を介助
  • 排泄介助:排泄の際の見守りや介助
  • 移動、移乗介助:歩行時の移動や車いすからベッドなどへの移乗をサポート
  • 着替えの介助:衣類の着脱をサポート
  • 生活サポート:日常生活の家事をサポート
  • メンタルケア:心理的なケア
  • 生活リハビリ:身体機能や認知機能の維持向上を目指したリハビリ

それでは介護老人保健施設での仕事内容について、詳しく見ていきましょう。

食事介助

自身で食事を摂ることが難しくなっている入所者へ食事の介助を行います。

老健では脳血管障害(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など)で長期入院されていた方が多く、後遺症として手足の麻痺だけでなく、咽頭(のどの一部。食物や液体が喉から胃に向かって通る部分)に麻痺がある方もいらっしゃいます。咽頭に麻痺が残ると、嚥下障害(食べ物や飲み物を正しく嚥下することが困難な状態)を伴い、誤嚥(食物や飲み物が間違って気道に入ってしまうこと)を起こしやすくなります。

入居者の嚥下(えんげ)状態(食べ物や飲み物を口から飲み込む際の状態)に合わせて、普通食から一口大食、きざみ食、ミキサー食などの食事形態を変え、安全でおいしい食事を提供します。食事介助の前後には手洗いや配膳、片付け、口腔ケアなども行い、食事環境のサポートをするのも介護士の仕事です。

入浴介助

介護老人保健施設は長期入院から退院した方が多いため、一人での入浴が難しい方が多い傾向です。
例えば、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの後遺症で片麻痺が残った方が、安全に入浴できるようにサポートを行います。

個浴、一般浴、機械浴、リフト浴、ストレッチャー浴など、入所者の身体状況に応じた入浴方法があります。体調不良や拒否などで入浴できない方は、シャワー浴、清拭、部分浴(足浴、手浴)などで対応します。入浴介助を行う際は、入所者の心身の状態やバイタルサイン(脈拍・血圧・呼吸・体温)を確認するとともに、適切な湯温や室温など入浴環境にも配慮して行うことが大切です。

排泄介助

排泄介助は、トイレへの誘導やベッド上でのおむつ交換などを行います。

歩行できる方にはトイレまでの歩行や動作の見守りを行い、一部の介助が必要な方にはトイレへの誘導やズボンの上げ下ろし、おむつやパットの装着などが行います。ベッド上でのおむつ交換では、おむつやパットの準備、陰部の洗浄、パットやおむつの装着などを行います。いずれも入所者のペースに合わせて誘導や介助を行うことや、羞恥心に配慮することが大切です。

移動・移乗介助

移動・移乗介助は、入所者の安全に配慮し、歩行時の移動や車いすからベッドなどへの移乗をサポートします。
移動する際は、入所者のペースに合わせ、運動機能の低下を防ぐために正しい姿勢で歩行できるよう介助します。車いすや杖を使っている方に対しては、定期的に機器のメンテナンスや安全確認を行うことも業務のひとつです。

着替えの介助

着脱介助は、衣服の着脱が困難な利用者の着替えをサポートすることで、起床時や就寝時、入浴時、衣類汚染時など頻度が高い仕事です。
プライバシーに配慮し、身体状況やペースに合わせて介助することが大切です。特に、介護老人保健施設では脳血管障害(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など)で長期入院された方が多いため、後遺症として麻痺が残っている方が多いです。そのため一人での着替えが難しく、脱健着患(だっけんちゃっかん)※に気をつけて着替えをサポートする必要があります。

※脱健着患(だっけんちゃっかん)とは

「脱健着患」とは、「脱ぐときは健側(けんそく)※から、着るときは患側(かんそく)※から」という意味で、麻痺や拘縮、痛みのある方に負担をかけずに健側の残存能力を活用する着脱方法です。入所されて間もない方については、麻痺の残った体に慣れていないこともあり、スムーズに着替える方法が分からない方もいらっしゃいます。本人の負担がないような着替えの方法を、アドバイスすることも大切です。

※健側(けんそく)・患側(かんそく)について

健側とは、半身に麻痺や障がいを負っている場合の、障がいがない側の身体のこと、患側は、障がいがある側のことを指します。

生活サポート

身体介助だけでなく、日常生活サポートも介護士の仕事内容に含まれます。

具体的には、居室の清掃や洗濯、シーツ交換などで、施設の介護職員が行う場合や外部業者に委託、家族が持ち帰って洗濯をするなどなど様々です。

メンタルケア

高齢や障がい、疾患などで介護が必要となった方の中には、ストレスや孤独感を持たれている方がいます。伝えたいことを表現できない方も多いため、介護士は入所者に寄り添い、声にならない気持ちに耳を傾けることが大切です。

生活リハビリ

怪我や病気によって低下した機能の回復を目的にして行う本格的なリハビリは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が行います。介護士は、日常生活を通じて行う「生活リハビリ」を行います。
例えば、「食事をする」「移動する」「体を洗う」「トイレへ行く」など、入所者の状態やニーズに合わせて、日常生活の動作を訓練し、自立した生活を送るためのサポートを行うことです。介助を行う中で、身体状況に応じた動作や、「自分でできることはしてもらう」といった視点をもつことが大切です。声かけや介助を適切なタイミングで行い、身体機能や日常生活動作の維持・向上を目指します。

レクリエーション

介護老人保健施設では、楽しみながら身体機能や認知機能の向上を目指せるレクリエーションが取り入れられています。
例えば指先を使う手芸や折り紙、体操や風船バレーなど体を動かすレクリエーション、脳トレなどがあります。

介護老人保健施設に入所されている方の中には、麻痺や言語障害によって、うまく体を動かせないことやスムーズに言葉が出ないことへのストレスを抱えている方もいらっしゃいます。ストレス解消や心の癒しの効果を目指したハンドマッサージや、アロマテラピーなどのレクリエーションを積極的に行っているところもあります。

介護老人保健施設での働き方は?

介護老人保健施設で働く介護士は、基本的に早出・日勤・遅出・夜勤のシフト制で働きます。介護士の業務は、シフトやその日のスケジュールによって役割が分担されます。

介護老人保健施設での1日の流れ

介護老人保健施設での1日の流れは、施設や勤務時間、利用者の状況によって異なることがあります。ここでは、一例をご紹介します。

老健で働く介護士の1日の流れ

老健で働く介護士の一日の流れ

※その日の状況や行事により変動があります。

※排泄介助や体位変換など利用者対応は随時行います。

介護老人保健施設で役立つ資格って?

ここでは、介護老人保健施設で役立つ3資格「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」について説明します。

介護の資格マップ

介護職員初任者研修 (旧ヘルパー2級)

「介護職員初任者研修」は、旧ホームヘルパー2級が改称された、介護職の入門資格として目指す研修です。

介護士として働くために必要な知識や技術を身につけるためのもので、学歴や年齢、資格の有無などの制限がなく、介護職が未経験・無資格の方でも学びやすいカリキュラムが組まれています。介護職員初任者研修を受講することで、麻痺のある方への安全な介護の実践や、介護現場で役立つスキルを身に着けることができるでしょう。

◆資格の取得方法

厚生労働省または都道府県知事が指定した養成校で、厚生労働省が定めた全国共通のカリキュラムを修了し、修了試験に合格することで介護職員初任者研修の資格を取得できます。130時間の講義と演習によって介護知識の基本と実践的な介護技術を学ぶことが出来ます。

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介護職員初任者研修は最短で何日で取れる?

◆資格の取得費用

一般的な初任者研修の費用の相場とカイゴジョブアカデミーの費用をご紹介します。

初任者研修の費用の相場 5~10万円
カイゴジョブアカデミーの費用 東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知

42,900円 (税込・テキスト代込)

大阪・兵庫・福岡

31,900円 (税込・テキスト代込)

また、求職中の方を対象に介護職員初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする特待生キャンペーンを実施しています。介護のお仕事をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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介護福祉士実務者研修(旧ヘルパー1級)

「介護福祉士実務者研修」は、旧ホームヘルパー1級が改称され、介護過程の展開や医療的ケア(喀痰吸引や経管栄養など)も含め、介護現場で即戦力として実践的な知識やスキルを身につける資格です。

受講するために必要な資格はなく、未経験の方や介護職員初任者研修を受講していない無資格の方でも受講できます。介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修よりもさらに実践的な介護技術や知識を学ぶため、即戦力として活躍することができるでしょう。

◆資格の取得方法

厚生労働省または都道府県知事が指定した養成校で、厚生労働省が定めた全国共通のカリキュラムを修了することで、資格を取得できます。無資格者の受講時間は、450時間ですが、保有する資格によって受講時間は大きく異なります。また、受講時間や講座内容は都道府県の規定によっても異なる上に、スクールによって様々なコースや通学日数が設定されています。

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実務者研修って、何日通学が必要なの?

◆資格の取得費用

一般的に実務者研修にかかる費用は、スクールや保有資格によって異なります。

無資格 初任者研修取得者
10万円~15万円 8万円~15万円

カイゴジョブアカデミーの受講費用は以下のとおりです。

初任者研修修了者 90,200円(税込・テキスト代込)
ヘルパー2級修了者
無資格者 110,000円(税込・テキスト代込)

初任者研修と同様に、求職中の方を対象に介護職員実務者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする特待生キャンペーンを実施しています。介護のお仕事をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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介護福祉士

介護福祉士は、介護職員のスキルアップ資格であり、キャリアパス上位の国家資格です。介護のエキスパートとして、リーダーや管理者として活躍できます。

資格を取得すれば、老健をはじめとする様々な介護施設 や訪問・通所介護事業所、医療施設などで活躍できます。また、介護現場での介助だけでなく、介護職員の指導や利用者へのサポートなど仕事の幅も広がります。さらに、業界でのニーズが高いため、安定した仕事が確保できるだけでなく、認定介護福祉士やケアマネジャーなどキャリアアップを目指すこともできるでしょう。

◆資格の取得方法

介護福祉士の資格取得までには、3つのルートがあります。

  1. 介護現場で3年以上・540日以上の実務経験を積み介護福祉士実務者研修を修了
  2. 養成校を卒業
  3. 福祉系高校を卒業

いずれかのルートを経た後に介護福祉士国家試験を受験し、合格を目指します。

介護現場で働きながら介護福祉士合格を目指している方は、(1)の実務経験を積んで取る方法が一般的です。

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介護福祉士(介護士)になるには?現役介護士が解説

介護福祉士は介護業界でのニーズが高くキャリアアップ資格となるので、安定した仕事が確保できるでしょう。
カイゴジョブアカデミーでは働きながら国家試験の合格を目指す方向けに「介護福祉士受験対策講座」を開講しています。独学で不安な方はぜひご活用ください。

介護福祉士受験対策講座の詳細はこちらから>>

◆資格の取得費用

介護福祉士の取得に掛かる費用は、受験ルートによって異なります。

実務経験ルート
実務経験ルートでは実務者研修の受講費用が必要です。
カイゴジョブアカデミーを例にご紹介します。

  
無資格者 110,000円(税込・テキスト代込)
初任者研修修了者 90,200円(税込・テキスト代込)
ヘルパー2級修了者
介護職員基礎研修修了者33,000円(税込・テキスト代込)

介護福祉士実務者研修の詳細はこちらから>>

・養成校ルート、福祉系高校ルート

養成施設ルートではおおよそ100~200万円の学費、福祉系高校ルートでは通常の高校を卒業するまでの学費と同程度の費用が必要になります。また、介護福祉士国家試験の受験手数料として、第35回(令和4年度)介護福祉士国家試験では、18,380円必要です。

参照元 公益財団法人社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 試験概要

介護福祉士受験対策講座の詳細はこちらから>>

介護老人保健施設の給料は?

令和3年度に行われた厚生労働省の調査結果を参考に、介護老人保健施設で働く介護士の給料と年収について説明します。

勤務
形態
平均
年齢
平均
勤続年数
実労働
時間数
平均
給与
年収
常勤(月給) 41.7歳 10.5年 158.9時間 約33.8万円 約406万円
非常勤(月給) 50.4歳 9.5年 136.4時間 約28.9万円 約347万円
勤務
形態
平均
年齢
平均
勤続年数
実労働
日数
平均
給与
年収
常勤(日給) 51.5歳 8.3年 20.9日 約28.5万円 約342万円
非常勤(日給) データなし データなし データなし データなし データなし
勤務
形態
平均
年齢
平均
勤続年数
実労働
時間
平均
給与
年収
常勤(日給) 53.0歳 9.9年 164.2時間 約21.6万円 約260万円
非常勤(日給) 50.3歳 7.7年 108.8時間 約14.1万円 約170万円

※平均給与額は、基本給(日額)×実労働日数+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)で記載しています。
※年収は目安として平均給与額×12で算出しています。

参照元 厚生労働省:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(p147-149)

介護老人保健施設で働く介護士の給料は、表のとおり勤務形態(正社員・パート・登録ヘルパー)や給与形態(月給・日給・時給)によって大きく異なります。また、職場により支給額は異なりますが、資格手当による給与の違いも大きいでしょう。

介護資格なし 資格手当なし
介護職員初任者研修修了者 5,000円~10,000円/月
介護福祉士実務者研修修了者 10,000円~20,000円/月
介護福祉士資格手当 10,000円~30,000円/月

介護士は無資格・未経験から働くことができますが、収入アップを目指すなら、段階的に介護資格を取得していくことがポイントです。

参照元 厚生労働省:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
介護職員の平均給与額の状況(月給・常勤の者、保有資格別)

介護老人保健施設で働くメリットは?

介護老人保健施設での仕事は大変なこともありますが、多くのメリットがあります。ここでは、介護老人保健施設で働くメリットについて詳しく説明します。

無資格・未経験者が働きやすい

介護老人保健施設で働くメリットの一つは、無資格・未経験者でも働きやすい環境が整っていることです。

多くの介護老人保健施設では、研修や教育体制が充実しているので、介護の仕事が初めての方も必要な知識やスキルを身に着けることができるでしょう。また、介護老人保健施設はチームワークを大切にしている職場であり、医療職やリハビリ職含め、多くのスタッフが協力し合い、質の高いケアを提供しています。経験豊富なスタッフからのアドバイスやサポートを受けながら成長できるため、介護の仕事が初めてという方でも安心して取り組むことができるでしょう。資格を取得することで介護技術に関する不安を少なくし、自信をもって仕事に取り組むことができるようになります。

さらに、採用が有利になり、資格手当もつきますので、入職前の資格取得をおすすめします。

身体的な負担が少ない

介護老人保健施設は、在宅復帰を目指して利用者の健康状態や機能回復を支援することが主な役割となる施設です。

そのため、入所者の介護度は比較的低く、身体的な介助が少ない方が多いことが特徴です。

寝たきりの方に対して行うような全ての動作を介助する、というよりは麻痺や身体の片側に障害のある方の動作をサポートをする介助が多いでしょう。特別養護老人ホームに比べて、介護度が高い方や寝たきりの方が必要な方も少ないため、介護現場での身体的な負担が少ないというメリットがあります。

介護未経験の方や体力に自信のない方でも、体力的な負担が少ないため働きやすいでしょう。

夜勤に入ると稼げる

介護老人保健施設での仕事には、多くのメリットがありますが、その中でも、夜勤に入ることで稼げるというのは大きな魅力の一つです。日本医療労働組合連合会の『2020年介護施設夜勤実態調査結果』によると、介護老人保健施設2交替夜勤(正規職員・非正規職員)の夜勤手当平均額のランキングは以下のとおりです。

【第1位】老健(介護老人保健施設) 7,740円/月
【第2位】単独短期入所(ショートステイ) 7,608円/月
【第3位】小規模多機能型 6,543円/月
【第4位】特養(特別養護老人ホーム) 6,004円/月
【第5位】GH(グループホーム) 5,386円/月
参照元 日本医療労働組合連合会:2020年介護施設夜勤実態調査結果P26

正規職員の夜勤手当平均額の第1位は、介護老人保健施設の7,740円でした。最高額(12,900円)も最低額(5,000円)も、他の施設に比べて高い水準となっています。勤務する施設によって大きく夜勤手当の金額は異なりますが、夜勤手当の金額は働く意欲につながります。

他の施設よりも夜勤手当が高い介護老人保健施設では、モチベーションを維持しながら稼ぐことができるでしょう。

医療従事者が常駐していて安心

介護老人保健施設は、医師や看護師など医療従事者の常駐が義務付けられています。

人員配置基準では、常勤の医師が1人以上(100対1以上)・看護師(入所者3人に対して、看護師もしくは介護職員が1人以上)とされています。夜間帯も看護師が配置されているので、入所者の体調不良時や急変時などにすぐに対応できる環境が整っています。

医療面での不安が少ないことは、介護職にとって大きなメリットですね。

介護老人保健施設で働くデメリットは?

介護老人保健施設での仕事は、お伝えしたように様々なメリットがありますが、働く上で大変なこともあります。そこで、介護老人保健施設の仕事で大変なところについて、いくつか紹介します。

長期的ケアが難しい

介護老人保健施設は、入所者の在宅復帰を目指す施設なので、入所者の入れ替わりが激しいことが特徴です。特別養護老人ホームでは看取りのケアまで行いますが、介護老人保健施設は短期間での入所・退所が多いため、入所者とじっくり向き合うことが難しいのが現実です。

退所される際は、寂しい気持ちになりますが、すぐに新しい入所者が入所されるため、新たな情報を覚え、サービス提供に取り組まなければなりません。入所者に寄り添いながら長期的なケアがしたい方にとっては、少し物足りなさを感じることがあるかもしれません。

しかし、「自宅に戻る」という目標に向かって日々のリハビリテーションを支援し、退所して在宅復帰する姿を見ることは、介護老人保健施設ならではの喜びといえるでしょう。

イベントが少なくて物足りない人も

介護老人保健施設は、在宅復帰を目指すためにリハビリテーションに重点を置いているため、レクリエーションやイベントの数が少ない傾向があります。レクリエーションやイベントが好きな方や企画したい方にとっては、仕事内容が物足りないと感じるかもしれません。しかし、介護老人保健施設では、身体機能の向上を目指すために体を動かすレクリエーションや認知症予防のための活動などが積極的に行われています。

機能向上を目指すレクリエーションやイベントによって、入所者の身体機能が改善していく姿を間近で見ることができるのは、大きなやりがいにつながります。

介護老人保健施設の仕事内容に関するよくある質問

ここでは、介護老人保健施設の仕事内容に関するよくある質問について、現役介護士(40歳、女性、介護士歴15年)に聞いてみました。

介護老人保健施設に向いている人って?

介護老人保健施設に向いている方は、以下のような人です。

  • 介護士としてスキルアップしたい人
  • チームワークやコミュニケーションが得意な人
  • 共感力のある人

介護老人保健施設は、医師や看護師、リハビリテーション職、栄養士などさまざまな専門職が協力して入所者の在宅復帰を目指す施設です。医療やリハビリテーションの知識や技術を学ぶ機会が多く、介護士としてスキルアップを目指している方にとっておすすめの職場です

また、介護老人保健施設では、入所者の入れ替わりが多いため、コミュニケーションスキルの高さや臨機応変な対応力が求められます。それぞれのニーズに対応しながら、入所者との信頼関係を築き上げることが重要です。

さらに、入所者やその家族との関わりでは、共感や思いやりが欠かせません。入所者の立場や気持ちに寄り添い、温かいケアを提供できる人は、介護老人保健施設での仕事に向いています。

老人保健施設で働くやりがいって?

介護老人保健施設では、入所者の健康状態や機能改善に向けたリハビリテーションに力を入れています。

ケアやリハビリテーションを通じて入所者が機能改善をしていく姿や、自宅へ戻る姿を目の当たりにすることができます。

例えば、歩行が困難だった方が少しずつ歩けるようになったり、食事介助が必要だった方が一人で食事ができるようになったときなどの変化を見ることは、大きなやりがいを感じる瞬間です。また、介護老人保健施設では、多職種の専門家とのチームワークが求められます。医師、看護師、リハビリテーション職、ケアマネジャー、栄養士など、さまざまな専門家が協力し、入所者をサポートしています。

チーム全体で連携し、お互いの専門知識や経験を尊重しながら、入所者に質の高いケアを提供することが重要です。

そして、そのチームの努力の結果、入所者が在宅復帰できたときは、達成感を共有することができます。チームワークや入所者との関わりによって、多様な状況への対応力を養うことできます。

自身のスキルや能力を向上させることで、入所者のケアに一層貢献できるようになることは、大きなやりがいとなるでしょう。

まとめ

介護老人保健施設での仕事は、ケアやリハビリテーションを通じて入所者の機能改善と在宅復帰サポートを行うことです。

医療やリハビリテーションの視点を持ちながら、介護士としてスキルを向上させることができるでしょう。

カイゴジョブアカデミーの介護職員初任者研修では、介護の基本的な知識とスキル、そして介護福祉士実務者研修では医療的ケアについても学ぶことができます。修了すれば、不安なくケアに向き合うことができ、介護士として実務経験を重ねることで、自分自身のキャリアビジョンに合ったステップアップを目指せます。

また、カイゴジョブアカデミーでは求職中の方を対象に介護職員初任者研修または介護福祉士実務者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする特待生キャンペーンを実施しています。
介護のお仕事をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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吉田あい写真
この記事の著者吉田あい
プロフィール
大阪府出身。現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
保有資格
介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士、社会福祉士、メンタル心理カウンセラーなど