介護職員初任者研修は中卒で取得できる?キャリアアップの方法を解説!

介護職員初任者研修(以下、初任者研修)とは、介護の仕事に必要とされる基本的な知識や技術を習得する介護の入門資格です。
初任者研修は学歴などの受講資格はなくどなたでも取得を目指すことができます。介護の仕事も同様に学歴が問われることはなく、どなたにも介護福祉士やケアマネジャーといったキャリアアップの道が開かれています。
この記事では、中卒からどのようなステップを踏めば介護職としてのキャリアを歩めるのかを解説します。
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中卒で介護職員初任者研修を取得することはできる?
初任者研修は学歴不問ですので中卒で受講して取得することができます。さらに、介護の経験、年齢、性別、国籍などの制限もありませんので、実際、初任者研修は10代から70代くらいまで幅広い年代の様々なバックグラウンドをお持ちの方々が受講しています。
15歳以下の人など一部受講制限あり
先述の通り、初任者研修はどなたでもチャレンジすることができますが、以下のように例外があります。
- 15歳以下は要相談
- 妊婦はNG
- 日本語の読み書き必須
一つずつ説明します。
演習を含め1人で受講修了できることが受講要件ですので、16歳以上の年齢制限を設けているスクールが多くあります。
また、人を抱えてベッドから車いすに移すといった「移乗介護」などの実技演習が行われますので、多くのスクールで妊婦は原則受講することができません。
国籍も関係ありませんが、日本語の読み書きができることが必要です。
カイゴジョブアカデミーの授業は日本語で行われますが、ルビ付き(ふりがな付き)のテキストを利用できますので、漢字が苦手な方も安心して受講できます。実際に、多くの外国籍の方が初任者研修を修了されています。初任者研修の受講資格については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
気になる初任者研修の難易度は?
初任者研修は最終日に1時間程度の修了筆記試験が行われます。学歴を気にする人の中には、筆記試験が不安という方がいらっしゃるかもしれません。しかし、筆記試験の合格率はほぼ100%と言われていますので、きちんと授業に参加していれば問題ありません。
万が一、不合格の場合や試験日に欠席した場合でも多くのスクールで再試が可能です。
その他、気になるカリキュラムや授業内容、取得方法については、以下の関連資格をぜひ参考にしてください。
中卒で初任者研修の取得した方のキャリアについて
介護職は学歴不問の求人が数多くありますが、初任者研修の資格を取得すれば介護職の就職・転職がよりスムーズになるでしょう。なぜならば、初任者研修は履歴書の免許・資格欄に記載できる公的資格で、面接においても介護職への意欲を存分にアピールすることができるからです。
さらに、初任者研修の資格を取得していると、未経験でも無資格の方と比べて求人数が約3.5倍に増えます。初任者研修は学歴不問で取得でき、就職・転職にも有利になり、さらにはその後のキャリアアップにも活かせます。
履歴書の書き方や資格を取ることで得られるメリットなどをもっと知りたい方は、以下の関連記事をぜひ参考にしてください。
参考元 求人サイト:ウェルミージョブ
介護職で給料を上げるには学歴より資格と経験
先述した通り、介護職は学歴に関係なく活躍できる機会が数多くあります。さらに、介護業界のお給料も学歴ではなく「資格」と「経験」が重視されます。介護業界で良い条件の求人を探すなら、まずは初任者研修を受講し、実務経験を積みましょう。
実務経験3年以上でキャリアアップ資格の一つである介護福祉士国家試験の受験資格を一つ満たすことができます。また、実務経験を積みながらもう一つの介護福祉士国家試験の受験資格である実務者研修を取得することで介護福祉士国家試験の受験要件が満たされます。
参考までに、保有資格別の月給をご紹介します。表からも分かるように、介護福祉士は国家資格者であることからより幅広い業務に携わることができるため、給与水準は高く無資格者と比較すると月額5万円もの差が生じています。
| 資格 | 平均月給 |
|---|---|
| 介護福祉士 | 328,720円 |
| 実務者研修 | 307,330円 |
| 初任者研修 | 300,510円 |
| 保有資格なし | 271,260円 |
参照元 厚生労働省:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要 介護職員の平均給与額の状況(月給・常勤の者、保有資格別)
また、職場により支給額は異なりますが資格手当による給与の違いも大きいでしょう。
以下は資格手当の相場をまとめたものです。
| 資格 | 資格手当/月 |
|---|---|
| 介護福祉士 | 10,000円~30,000円 |
| 実務者研修 | 10,000円~20,000円 |
| 初任者研修 | 5,000円~10,000円 |
| 保有資格なし | 資格手当なし |
繰り返しになりますが、これらの介護資格に学歴は全く関係ありません。どなたでも資格取得と介護福祉士としての活躍を目指すことができます。資格によるお給料の違いなどの詳しい内容は以下の記事を参考にしてください。
中卒から介護福祉士やケアマネジャーを目指せる?
介護業界は、学歴に関係なく中卒や高卒の方が多く働いており、実際に介護福祉士やケアマネジャーとして活躍しています。
以下の図は介護業界のキャリアパスを示しています。図の通り、介護業界は一番最初に初任者研修を取得し、その後に実務者研修、そして介護福祉士、ケアマネジャー(以下、ケアマネ)・認定介護福祉士という順でキャリアアップを目指すことができます。
中卒から介護福祉士を目指すには?
介護福祉士は、数ある介護の資格の中でも唯一の国家資格です。介護福祉士は、専門知識と技術を活かして利用者のケアだけでなく、介護スタッフの指導や育成の役割も担います。また、サービス提供責任者や生活相談員・チームリーダーとして活躍することができる介護現場のスペシャリストです。
介護福祉士国家試験の受験資格に学歴は関係ありませんので、受験資格さえ満たせば中卒で国家試験にチャレンジすることができます。
介護福祉士の受験資格例
- 実務経験3年+実務者研修修了
- 養成施設、福祉系高校を卒業
学歴に関係なく、介護福祉士の受験資格を得るためには実務経験3年+実務者研修の修了が一般的です。
参照元 厚生労働省:介護福祉士の資格取得方法
中卒から介護福祉士になる流れ
介護福祉士を目指す一般的な流れをご紹介します。
なお、この流れに学歴は一切関係ありません。一般的にどなたも下記のステップを踏んで介護福祉士を目指します。
- 初任者研修を修了する(最短1.5ヵ月)
- 実務経験を積む
- 実務者研修を修了する(最短3ヵ月)
- 実務経験3年以上(従業日数540日以上)の受講要件を満たす
※受験する年度末(3月31日)までに実務経験を満たせば「見込み」として受験申込が可能です。 - 介護福祉士国家試験を受ける(毎年1月下旬)
- 介護福祉士の資格を取得
中卒からケアマネジャーを目指すには?
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護を必要とする人が介護保険サービスを受けられるように、ケアプランを作成したりサービス事業者との調整を行ったりする、介護保険に関する専門家です。
豊富な知識と実務経験を重ねたスキルを活かして、支援を必要とする利用者と介護保険サービス・社会資源・地域をつなぎ、利用者のその人らしい自立した生活をサポートするコーディネーターのような役割を担います。
介護福祉士同様に、ケアマネ試験においても学歴は問われませんので、受験資格さえ満たせば中卒でケアマネ試験にチャレンジすることができます。
主なケアマネ試験の受験資格
- 介護福祉士としての実務経験5年以上かつ900日以上
中卒や無資格・未経験者が最短でケアマネ試験を受けるには実務経験が最短8年必要です。(介護福祉士を受けるまでに最短3年、介護福祉士になってから最短5年)
繰り返しになりますが、ケアマネの受験資格を得るために学歴は全く関係ありません。介護業界は「資格」と「経験」でケアマネまで目指せる仕組みが整っています。ぜひ学歴を気にすることなく社会貢献度の高い職業でキャリアアップを目指してください。
ケアマネの詳細は以下の関連記事をご覧ください。
まとめ
中卒で初任者研修を受講し、実務経験を積みながらキャリアアップする道筋を解説しました。
もし学歴に負い目を感じて資格取得や就職・転職を不安に思う方がいらっしゃるのであれば心配ご無用です。そして、そのような方こそ初任者研修の取得は大変有効です。
初任者研修は介護未経験の方向けの入門資格ですので、どなたでも知識・経験ゼロからはじめることができます。
さらに、カイゴジョブアカデミーなら資格取得と並行しながら介護業界に精通したキャリアパートナーが受講生の就職・転職活動を無料で手厚くサポートします。
「手に職を付けたい」、「中卒からキャリアアップを目指したい」という方はぜひお気軽にご相談ください。
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