実務者研修の取得方法とは

介護をする女性職員高齢化社会が進み、さらに質の高い福祉人材を確保するために、行政は様々な取り組みを行ってきました。以前までのホームヘルパー2級、ホームヘルパー1級という資格制度が廃止され、介護職員初任者研修、実務者研修に統一されました。
ここでは実務者研修とホームヘルパー1級との違い、取得方法や勉強の仕方なども併せて説明します。

1.実務者研修とホームヘルパー1級とは

●実務者研修とホームヘルパー1級との違い

・受験資格の有無

どの資格でも、まずはご自身が受験要件を満たしているかを確認しなければなりません。実務者研修は無資格の方でも受講可能な研修となっています。旧制度のホームヘルパー1級では受講資格として、ホームヘルパー2級を取得していること、そして業務の経歴などがある一定の基準を満たしている必要がありました。ただし一部の自治体では、特例措置によりホームヘルパー2級所有者については実務経験の有無に関わらず、ホームヘルパー1級を受講することができました。

・研修内容

研修内容はどうでしょうか。
実務者研修は所有している資格、受講済みの研修により必要となる受講時間が違います。無資格の方でしたら、カリキュラム450時間すべての受講が必要となりますが、介護職員初任者研修修了者は130時間分免除され、受講時間は320時間となります。
実務者研修とホームヘルパー1級で学習することは重複している部分が多くあります。社会福祉制度、認知症、介護技術、サービスの運営知識、心理学的援助技術などが重複しています。ホームヘルパー1級をお持ちの方が実務者研修を受講する場合、介護過程Ⅲと医療的ケアの2科目を受講することになります。

・修了試験の有無

ホームヘルパー1級についてはホームヘルパー2級同様、学習達成度合いを測るテストが実施されていました。現行の実務者研修では理解度を確認するためにテストは必ず実施するわけではなく、スクールによって実施の有無、難易度、合格基準が異なります。

●ホームヘルパー1級がなくなった理由

なぜホームヘルパー制度が廃止になったのでしょうか。

・キャリアパスを明確にするため

かつてのホームヘルパーや介護職員基礎研修などの資格では、学習内容の重複があり、学習効率の悪さ、実施機関のバラつきなどが生まれていました。そこで研修内容等を統一し、介護職員初任者研修、実務者研修という研修体系を定めることになりました。

・介護の質を高めるため

国家資格である介護福祉士の専門性・質を高めるために、統一した研修内容で学習を行うこととなりました。現在取得しているホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級の資格は無効にはなりませんが、その先のキャリアを目指す際には一定の研修受講等が必要となります。

2.実務者研修を取得するメリット

●この資格を取得するメリットとは

・サービス提供責任者になれる

訪問介護事業所には配置が義務付けられているサービス提供責任者ですが、サービス提供責任者になるためには実務者研修修了または介護福祉士等の資格が必要です。以前は介護職員初任者研修修了者やホームヘルパー2級を取得していると就くことができましたが、現在は認められていません。ですから訪問介護事業所としては実務者研修修了者を確保したいため、実務者研修修了という条件をつけている求人情報を多く見かけます。

・介護福祉士の受験資格になる

実務ルートからの介護福祉士受験には、実務者研修を修了していなければなりません。現在はホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、基礎研修などの資格をお持ちの方も、実務者研修の修了が必要となります。

・医療行為(経管栄養、喀痰吸引)を学ぶ

実務者研修終了後に実地研修等が必要となりますが、一定条件を満たすことで介護職員も一部の医療的ケアを行うことができます。医療的ケアのニーズが多くあるため、介護職としての業務の幅が広がります。

・資格手当や役職手当により給料が上がる

この点がみなさんにとって一番気になるのではないでしょうか。実務者研修修了者に資格手当等を支給する事業所は多くあります。実務的な知識、技術を得ることで業務の幅が広がり、職員としての信頼度も上がり、そのことが給料に反映するということでしょう。

3.実務者研修の取得方法

●実務者研修の取得のしかた

それではこの実務者研修をどのように取得していくのかを見ていきましょう。
実務者研修は通信コース、通学コースを設けているスクールが多くあります。どちらのコースも受講する内容は以下のようになります。

[実務者研修内容]

  1. 人間の尊厳と自立
  2. 社会の理解Ⅰ
  3. 社会の理解Ⅱ
  4. 介護の基本Ⅰ
  5. 介護の基本Ⅱ
  6. コミュニケーション技術
  7. 生活支援技術Ⅰ
  8. 生活支援技術Ⅱ
  9. 介護過程Ⅰ
  10. 介護過程Ⅱ
  11. 発達と老化の理解Ⅰ
  12. 発達と老化の理解Ⅱ
  13. 認知症の理解Ⅰ
  14. 認知症の理解Ⅱ
  15. 障害の理解Ⅰ
  16. 障害の理解Ⅱ
  17. こころとからだのしくみⅠ
  18. こころとからだのしくみⅡ
  19. 医療的ケア・通信
  20. 介護過程Ⅲ
  21. 医療的ケア・演習

・通信コース(通学+通信)

通信コースではテキストでの学習とパソコンなどを用いたweb学習が用意されています。ご自身のライフスタイルに合わせて学習時間を調整できることがメリットです。
介護の資格をお持ちでない方は、1から19までの科目を自宅で学習し、20と21の科目は約1週間通学し受講します。

・通学での授業時間、学習内容

通学コースでは、すべてのカリキュラムをスクールで受講します。
スクールの立地、駅・自宅・職場から近い、自宅学習は集中できない、不明点をすぐに質問し解決できるなど、自宅で学習するよりメリットを受けられる方が通学コースを選択します。費用が通信コースと変わる場合あるため、確認してから申し込みをしましょう。

・通学、通信のそれぞれの留意点

通学コースでもある程度はご自宅などで学習することが必要になると思います。通信コースは不明な点があった場合、質問をしても後日の返答となってしまうこともあるでしょう。
また、通信ではご自身の時間に合わせて学習できますが、時間の調整など自己管理が必要となります。

・修了試験の有無

スクールによって違いがありますが、修了試験が行われる場合があります。しかし、落とすことが目的ではなく、理解度を測るための試験です。しっかり復習することで合格することができると思います。

4.実務者研修の勉強方法

●実務者研修の勉強のしかた

・勉強の習慣をつける

どの資格にも共通することですが、通学コースでも通信コースでも決めた時間に学習し、その習慣を継続していくことが目標達成への第一歩となります。それぞれの生活の中で時間を確保することが難しい場合もあるでしょう。仕事の都合、あるいは体調不良など、アクシデントがないとも限りません。
そこで、実務者研修修了という大きな目標を細分化し、短期目標と長期目標を立てることをおすすめします。計画の管理には、スマートフォンのアプリ等を活用するのもいいと思います。

・提出課題の間違えた箇所をまとめて、弱点を見える化する

こちらもどの試験にも活用できることですが、ただやみくもに手をつけるのではなく、自分が今どの地点にいるのか、どこがどのように理解できていないのかを把握し分析することは非常に有効です。自分が抱えている課題が解決していくことで、学習する喜びにもつながると思います。

・そのほかの勉強方法

これが正しいという方法はなく、ご自身に合った勉強方法を探しましょう。私は仕事同様、適度にリフレッシュしながら学習することが大切だと思います。またスクールなどのwebサイトには、受講生の体験記など掲載されていますので、そちらをご覧いただき参考にされることもよいと思います。

5.まとめ

いかがでしたか。実務者研修の研修制度、取得する利点、学習方法などをみてきました。興味がある方は、ぜひ実務者研修の受講をご検討ください。修了することを心より応援しております。
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