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有料老人ホームって?必要な資格や具体的な仕事内容、お給料などを解説!

更新日:

有料老人ホームで働く介護士は、入居者の健康や日常生活をサポートする役割を担い、その仕事内容は多岐にわたります。介護士を目指している方の中には、「有料老人ホームはどんな仕事内容なのか」「自分にもできるだろうか」と、気になっている方も多いかと思います。

そこで今回は有料老人ホームでの仕事内容や、働き方、お給料、介護老人保健施設で働くメリットなどについて解説いたします。

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有料老人ホームとは?

有料老人ホームは、高齢者に対して住まいと日常生活の支援、介護サービスを提供する入居施設です。「自分らしく過ごしたい」という希望を実現する住まいの選択肢のひとつとして、ニーズが高まっています。

以下のサービスのうち、いずれかのサービス(複数も可)を提供している施設であることが、有料老人ホームの設置条件です。

  • 食事の提供
  • 介護(入浴・排泄・食事)の提供
  • 洗濯・掃除等の家事の供与
  • 健康管理

対象者や提供するサービスによって(1)介護付有料老人ホーム、(2)住宅型有料老人ホーム、(3)健康型有料老人ホームの3種類に分類され、それぞれ提供されるサービスが異なります。

それでは有料老人ホームの種類と概要について、詳しく見ていきましょう。

(1)介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた入居施設です。

「一般型特定施設入所者生活介護」(一般型)と「外部サービス利用型特定施設入居者生活介護」(外部サービス利用型)に分かれ、それぞれ介護スタッフの働き方や提供するサービス内容が異なります。詳細は後述します。

(2)住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、自立~要介護の高齢者が対象の施設です。

介護士の主な仕事内容は、日常的な生活支援や生活相談、安否確認、見守りなどで、介護サービスは基本的に行いません。介護が必要な高齢者には、外部の居宅介護サービスである訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを提供します。住宅型有料老人ホームによっては、訪問介護やデイサービスを併設している施設も多く、兼務しながら働いている介護士もいます。また、医療的ケアや認知症の方の入居にも対応する施設などもあり、特色や強みは様々です。

(3)健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、基本的に健康で自立した方が入居対象となります。

食事や生活支援などのサービスを提供し、施設によっては、介護が必要になった場合は退去しなければいけない場合もあります。スポーツジムや露天風呂、レストランなどが併設された有料老人ホームもあり、高齢者が生活を楽しむことができる設備が充実しています。

有料老人ホームでの仕事内容は?

有料老人ホームでの仕事は、高齢者の方々が快適に過ごせるように身体介護や生活支援などのサポートを行います。

(1)介護付有料老人ホーム、(2)住宅型有料老人ホーム、(3)健康型有料老人ホームそれぞれによって、働き方が異なりますので詳しく見ていきましょう。

(1)介護付有料老人ホーム

24時間体制で必要な介護サービスや日常生活の支援を行います。

先述した通り、介護付有料老人ホームは「一般型特定施設入所者生活介護」(一般型)と「外部サービス利用型特定施設入居者生活介護」(外部サービス利用型)に分かれ、それぞれ介護スタッフの働き方や提供するサービス内容が異なります。

・一般型特定施設入所者生活介護(一般型)

有料老人ホームの介護士が介護保険に基づいた介護サービスと+生活相談等のサービスを行います。特別養護老人ホームと同じように24時間体制のシフト制で働き、必要な介護を提供します。

・外部サービス利用型特定施設入居者生活介護(外部サービス利用型)

安否確認(緊急時対応)や生活相談、ケアプランの作成などは有料老人ホームの介護士やケアマネジャーが行いますが、排泄や入浴介助などの介護サービスは外部の委託事業所が行います。(訪問介護・訪問看護・デイサービスなど)
在宅で生活をしている高齢者のように、ケアプランに合わせた介護サービスを提供します。

(2)住宅型有料老人ホーム

掃除や洗濯などの日常的な生活支援や生活相談、安否確認、見守りで、介護サービスは基本的に行いません。

(3)健康型有料老人ホーム

“入居者の介護”という働き方よりは、ホテルのコンシェルジュのようなホスピタリティサービスを提供します。

以下では、介護付き有料老人ホームで働く介護士の仕事内容について説明します。

食事介助

食事介助は、食事の前後、食事中に必要なサポートをすることです。

介護士は、入居者の状態に合わせた食事形態の安全でおいしい食事を提供し、必要に応じて介助を行います。有料老人ホームによっては、レストランを併設していたり、希望に応じて居室で食事ができる施設もあり、介護士が食事介助を行わない場合もあります。

入浴介助

入浴介助は、入居者が安心して入浴できるよう見守りや介助を行います。

有料老人ホームによって、個浴・一般浴・機械浴・リフト浴・ストレッチャー浴など、様々な入浴設備が設置され、体調不良や拒否などで入浴できない方は、シャワー浴、清拭、部分浴(足浴、手浴)などで対応します。入浴の声かけから始まり、着脱介助、健康チェック、洗身、洗髪などを行い、安全に配慮しながら適切なケアを行います。有料老人ホームによっては、介護士の介助がなく、入居者の好きなタイミングで入浴できる施設や温泉がある施設もあります。

排泄介助

排泄介助は、トイレへの誘導やベッド上でのおむつ交換などを行います。

歩行できる方は、トイレまでの歩行やトイレ内での動作の見守りを行い、一部の介助が必要な方には、トイレへの誘導やズボンの上げ下ろし、パットやオムツの装着などを行います。ベッド上でのおむつ交換は、おむつやパット、陰部洗浄、清拭タオルなどを用意し、プライバシーに配慮して行います。いずれも入所者のペースに合わせて誘導や介助を行うことや、羞恥心に配慮することが大切です。

着替えの介助

着脱介助は、入居者に対して衣類の脱ぎ着をサポートすることです。

利用者の身体状況やペースに合わせ、適切な介助を心がけます。有料老人ホームに入居されている方は、ご自身で着替えできる方も多いですが、中には季節感が分からない方や着替えに介助が必要な方も少なくありません。この場合は、介護士が声かけを行い、適切な衣服の着替えをサポートします。

生活サポート

有料老人ホームでは、調理や掃除、洗濯、買物などの日常生活全般のサポートや安否確認を行います。

家事全般については、基本的に調理スタッフや介護士が行いますが、有料老人ホームによってレストランが併設されているところや個室で食事をされる方、または外食される方など様々です。

安否確認

安否確認は、入居者のプライバシーに配慮しながら入居者の状態を確認することです。

常時見守りも行っていますが、起床から始まり、朝食時や入浴、排泄、おやつ、夕食、就寝など介護サービス提供時や、就寝後の巡回時などで安否確認を行います。

メンタルケア

有料老人ホームでは、身体的な介護だけでなく、入居者とのコミュニケーションやスキルを用いたメンタルケアも必要です。

有料老人ホームには、長年一人暮らしをされてこられ、社会的な交流が少なかった方や、認知症や病気によってストレスや孤独感を持たれている方もいます。特に認知症の方は、「これまでできていたことができなくなった」喪失感を抱き、不安を感じやすい傾向にあります。また、積極的に他の入居者との交流を深められるようなサポートや、利用者の気持ちに寄り添ったケアが大切です。

レクリエーション

有料老人ホームのレクリエーションは、認知症の予防や生きがい作り、入居者同士の交流など、生活をより豊かにするための活動として行われます。

音楽療法やハンドマッサージなど、施設によって様々な工夫を凝らしたレクリエーションが実施されています。入居者の中には、健康上の理由から外出ができなかったり、孤独感を抱えたりしている方も多いため、介護士は、入居者のニーズに応じて適切なレクリエーション活動を提供し、豊かな日々をサポートしています。

有料老人ホームでの働き方って?

介護付き有料老人ホームで働く介護士は、基本的に早出・日勤・遅出・夜勤のシフト制で働きます。介護士の業務は、シフトやその日のスケジュールによって役割が分担されます。訪問介護員として働く場合は、職場により勤務時間は異なりますが、サービス提供の時間(週2回、1日1時間/週3回、1日2時間など)でシフト勤務できる事業所もあり、短時間で働くことができます。

有料老人ホームでの1日の流れ

介護士の1日の流れは、施設の種類や勤務時間、利用者の状況によって異なることがあります。ここでは、介護付き有料老人ホームで働く介護士の一般的な流れをご紹介します。

◆有料老人ホームで働く介護士の1日の流れ

有料で働く介護士の1日の流れ

※その日の状況や行事により変動があります。
※排泄介助や体位変換など利用者対応は随時行います。

有料老人ホームで役立つ資格って?

ここでは、有料老人ホームで役立つ3資格「介護職員初任者研修」、「介護福祉士実務者研修」、「介護福祉士」について説明します。

介護の資格マップ

介護職員初任者研修 (旧ヘルパー2級)

「介護職員初任者研修」は、旧ホームヘルパー2級が改称された、介護職の入門資格として目指す研修です。

介護士として働くために必要な知識や技術を身につけるためのもので、学歴や年齢、資格の有無などの制限がなく、介護職が未経験・無資格の方でも学びやすいカリキュラムが組まれています。介護職員初任者研修を受講することで、仕事の幅を広げ、訪問介護員として働くことができるようになります。

◆資格の取得方法

厚生労働省または都道府県知事が指定した養成校で、厚生労働省が定めた全国共通のカリキュラムを修了し、修了試験に合格することで介護職員初任者研修の資格を取得できます。130時間の講義と演習によって介護知識の基本と実践的な介護技術を学ぶことが出来ます。

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◆資格の取得費用

一般的に介護職員初任者研修にかかる費用は5万円~7万円とされています。カイゴジョブアカデミーは、関東・愛知が42,900円(税込・テキスト代込)、関西・広島・福岡が31,900円(税込・テキスト代込)です。また、求職中の方を対象に介護職員初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする介護職デビューキャンペーンを実施しています。介護のお仕事をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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*初任者研修 または 実務者研修

介護福祉士実務者研修(旧ヘルパー1級)

「介護福祉士実務者研修」は、旧ホームヘルパー1級が改称され、介護過程の展開や医療的ケア(喀痰吸引や経管栄養など)も含め、介護現場で即戦力として実践的な知識やスキルを身につける資格です。

受講するために必要な資格はなく、未経験の方や介護職員初任者研修を受講していない無資格の方でも受講できます。介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修よりもさらに実践的な介護技術や知識を学ぶため、即戦力として活躍できるでしょう。

◆資格の取得方法

厚生労働省または都道府県知事が指定した養成校で 、厚生労働省が定めた全国共通のカリキュラムを修了することで、資格を取得できます。無資格者の受講時間は、450時間ですが、保有する資格によって受講時間は大きく異なります。また、受講時間や講座内容は都道府県の規定によっても異なる上に、スクールによって様々なコースや通学日数が設定されています。

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◆資格の取得費用

一般的に実務者研修にかかる費用は、スクールや保有資格によって異なります。

【一般的なスクールの受講費用】

  • 無資格→10万円~15万円
  • 介護職員初任者研修取得者→8万円~15万円

カイゴジョブアカデミーの関東地方(東京・千葉・埼玉・神奈川)の費用は以下のとおりです。

介護職員初任者研修・ホームヘルパー2級修了者は、90,200円(税込・テキスト代込)、無資格者は110,000円(税込・テキスト代込)となります。

初任者研修と同様に、求職中の方を対象に介護職員初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする介護職デビューキャンペーンを実施しています。

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*初任者研修 または 実務者研修

介護福祉士

介護福祉士は、介護職員のスキルアップ資格であり、キャリアパス上位の国家資格です。介護のエキスパートとして、リーダーや管理者として活躍できます。

資格を取得すれば、様々な介護施設や訪問・通所介護事業所、医療施設などで活躍できます。また、介護現場での介助だけでなく、介護職員の指導や利用者へのサポートなど仕事の幅も広がります。さらに、業界でのニーズが高いため、安定した仕事が確保できるだけでなく、認定介護福祉士やケアマネジャーなどキャリアアップを目指すこともできるでしょう。

◆資格の取得方法

介護福祉士の資格取得までには、3つのルートがあります。

  1. 介護現場で3年以上・540日以上の実務経験を積み介護福祉士実務者研修を修了
  2. 養成校を卒業
  3. 福祉系高校を卒業

いずれかのルートを経た後に介護福祉士国家試験を受験し、合格を目指します。

介護現場で働きながら介護福祉士合格を目指している方は、(1)の実務経験を積んで取る方法が一般的です。

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介護福祉士は介護業界でのニーズが高くキャリアアップ資格となるので、安定した仕事が確保できるでしょう。カイゴジョブアカデミーでは働きながら国家試験の合格を目指す方向けに「介護福祉士受験対策講座」を開講しています。独学で不安な方はぜひご活用ください。

◆資格の取得費用

介護福祉士の取得に掛かる費用は、受験ルートによって異なります。

・実務経験ルート

実務経験ルートでは実務者研修の受講費用が必要となり、カイゴジョブアカデミーでは、無資格者は100,000円、介護職員初任者研修やホームヘルパー2級保持者の場合は82,000円、そして介護職員基礎研修修了者であれば30,000円の受講費用がかかります。

・養成校ルート、福祉系高校ルート

養成施設ルートではおおよそ100~200万円の学費、福祉系高校ルートでは通常の高校を卒業するまでの学費と同程度の費用が必要になります。また、介護福祉士国家試験の受験手数料として、第35回(令和4年度)介護福祉士国家試験では、18,380円必要です。

有料老人ホームの給料って?

令和3年度の厚生労働省による調査結果を参考に、特定施設入居者生活介護事業所である介護付き有料老人ホームで働く介護士の給料と年収について説明します。

勤務
形態
平均
年齢
平均
勤続年数
実労働
時間数
平均
給与
年収
常勤(月給) 42.8歳 7.1年 167.2時間 約32.0万円 約384万円
非常勤(月給) 52.6歳 7.5年 136.4時間 約23.1万円 約276万円
勤務
形態
平均
年齢
平均
勤続年数
実労働
日数
平均
給与
年収
常勤(日給) 56.8歳 6.5年 18.3日 約26.3万円 約316万円
非常勤(日給) データなし データなし データなし データなし データなし
勤務
形態
平均
年齢
平均
勤続年数
実労働
時間
平均
給与
年収
常勤(日給) 50.3歳 6.1年 164.3時間 約23.0万円 約276万円
非常勤(日給) 54.6歳 7.2年 103.6時間 約13.6万円 約163万円

※平均給与額は、基本給(日額)×実労働日数+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)で記載しています。
※年収は目安として平均給与額×12で算出しています。

介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護事業所)で働く介護士の給料は、表のとおり勤務形態や給与形態(月給・日給・時給)によって大きく異なります。また、職場により支給額は異なりますが、資格手当による給与の違いも大きいでしょう。

介護資格なし 資格手当なし
介護職員初任者研修修了者 5,000円~10,000円/月
介護福祉士実務者研修修了者 10,000円~20,000円/月
介護福祉士資格手当 10,000円~30,000円/月

(1)介護付き有料老人ホーム、(2)住宅型有料老人ホーム、(3)健康型有料老人ホームそれぞれの給料は、地域や経営主体によって大きく異なります。

(1)介護付き有料老人ホームでは、処遇改善手当(介護報酬の介護職員処遇改善加算を算定している施設で支給される手当)が支給され、給料に反映されます。

一方、(2)住宅型有料老人ホームや(3)健康型有料老人ホームは、特定施設利用者生活介護の指定を受けていないため、該当せず、給料が低い可能性があります。さらに、(2)、(3)は夜勤の配置基準が指定されていないため、シフトに夜勤がなく夜勤手当が支給されない場合があります。

このような理由から、(1)介護付き有料老人ホームは、他の有料老人ホームの中で最も高い給料が期待できるでしょう。

有料老人ホームで働くメリットは?

有料老人ホームでの仕事は大変なこともありますが、多くのメリットがあります。ここでは、有料老人ホームで働くメリットについて詳しく説明します。

無資格・未経験者が働きやすい

無資格・未経験者であっても、多くの介護付き有料老人ホームでは、研修や教育体制が充実しているので、必要な知識やスキルを身に着けることができるでしょう。

POINT

介護職員初任者研修の資格を取得することで、介護技術に関する不安を少なくし、さらに自信をもって仕事に取り組むことができるでしょう。採用が有利になり、資格手当もつきますので、入職前の資格取得をオススメします。

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幅広い経験やスキルを積める

特別養護老人ホームが公的施設であるのに対して、有料老人ホームは民間企業が運営し、入居者の満足度を重視した運営がされています。そのため基本的な介護や日常生活の支援に加えて、言葉遣いやマナー、ホスピタリティといった接遇面を重視したサービスを行います。

介護技術だけでなく、接遇スキルを身に着けたい方にとって、有料老人ホームでの仕事は大きなメリットとなるでしょう。

夜勤に入ると稼げる

有料老人ホームでの仕事には、多くのメリットがありますが、その中でも、夜勤に入ることで稼げるというのは大きな魅力の一つです。夜勤手当は、日勤と比較して割増率が高く、時給が大幅にアップするため、労働時間に応じて高い収入を得ることができます。

2022年に行われた日本医療労働組合連合会の調査結果によると、正規職員の夜勤手当の金額は以下のとおりです。

2交替制 平均6,011円
3交替制(準夜) 平均6,011円
3交替制(深夜) 平均4,614円

例えば夜勤手当が5,000円の場合では月5回夜勤に入ると1カ月で2.5万円、1年間で30万円の収入アップにつながります。また、もっと効率良く高収入を目指したいという方は、夜勤専従という働き方もオススメです。職場によりますが、1勤務あたり2万円~3万円の収入を得ることができるので、月10回勤務した場合、単純に計算すると月給20万~30万円程度が見込まれます。

福利厚生が充実している施設が多い

有料老人ホームは、民間企業が運営しているところが多いため、福利厚生が充実している施設が多いこともメリットのひとつです。例えば以下のような福利厚生があります。

  • 賞与年3回支給
  • イベントや映画の各種チケットの社員特別販売
  • 社内託児所
  • 資格取得支援制度(奨学金制度・社員特別価格)

有料老人ホームの福利厚生が手厚い理由は、入居者へ質の高い介護を提供するためです。

介護士が長く働けるような職場作りや働きやすさを重視した取り組みに力を入れ、介護士のモチベーションアップを目指しています。

また、様々な研修やセミナーに参加して幅広い知識を学べたり、資格取得支援が充実しているので、ご自身のスキルアップにもつながるでしょう。

有料老人ホームで働くデメリットは?

有料老人ホームでの仕事は、とてもやりがいのあるものですが、同時に大変なこともあります。ここでは、有料老人ホームで大変なことについて紹介します。

夜勤があって不規則

有料老人ホームは、夜勤があるため勤務時間が不規則という面もあります。夜勤は、週に1~2回程度、ローテーションで入る場合がほとんどですが、生活リズムが乱れてしまうことがあります。夜勤明けの疲れや不規則なシフトによって、睡眠不足やストレスに悩む方もいらっしゃいます。

しかし、夜勤で働くことで昼間の時間帯を自由に使えるため、家庭との両立がしやすくなることや、日中のシフトよりも給料が高いというメリットもあります。

接遇スキルが求められる

有料老人ホームは、日常生活の支援や介助に加えて、接遇スキルが重要です。接遇スキルとは、入居者とのコミュニケーションを円滑にし、彼らの心に寄り添うことができる能力のことです。入居者との良好な関係を築き、安心して暮らせる環境を提供するためには、思いやりと温かみのある接客が欠かせません。入居者の中には、悲しい思い出や孤独な気持ちを抱えている方もいるかもしれません。そのような時には、思いやりの心や細やかな気配りで、安心感を与えるケアが求められます。

また、有料老人ホームには様々な特色がありますが、中にはホテルのような接客やサービスを提供する施設もあります。このような施設で働く場合は、より一層言葉遣いや行動にも気を配り、丁寧な接遇マナーやおもてなしの心をもつことが重要です。

有料老人ホームの仕事内容に関するよくある質問

有料老人ホームで働く仕事内容についてご興味をお持ちの方々に向けて、よくある質問についてお答えいたします。

有料老人ホームに向いている人って?

有料老人ホームに向いている人は、以下のような人です。

  • コミュニケーションが得意な人
  • 接客の経験がある人
  • スキルアップしたい人

有料老人ホームでは、入居している高齢者との円滑なコミュニケーションが求められるため、傾聴力や共感力を持ち、入居者の話に耳を傾け、理解しようとする姿勢が大切です。さらに、有料老人ホームでは、接遇マナーを重視している傾向があります。入居者やその家族への丁寧な言葉遣い・姿勢・態度など、おもてなしの心やホスピタリティ精神が求められます。

高齢者の方とのコミュニケーションに慣れている人や接客の仕事を経験している人は、有料老人ホームの介護職員に向いていると言えるでしょう。

また、有料老人ホームを運営している会社は民間企業が多いため、マナー研修や介護技術スキルアップ研修、資格取得支援制度などスタッフ育成に対する研修や福利厚生が充実している施設が多いです。質の高い介護スキルや対応力を身に着けたい方にオススメです。

有料老人ホームで働くやりがいって?

有料老人ホームは、入居者の方々との深い人間関係を築く場でもあり、生活に関わりながら、共に笑い合ったり、励まし合ったりすることで、心の絆が生まれます。入居者の人生経験やアドバイスを聞くことは、自分自身も成長し、人間的な豊かさを感じることができるでしょう。

また、入居者に対して日常生活のサポートや介護、心のケアを提供する中で、その喜びや感謝の言葉をいただくことがあります。

「ありがとう」の言葉や笑顔は、何よりも大きなやりがいであり、自分が他人の役に立ち、意義ある仕事をしているという実感は、充実感を与えてくれるでしょう。

さらに、有料老人ホームでは、多くのスタッフと協力して業務を行います。チームワークを通じて入居者へのケアを提供することで、職場の人間関係の構築や、介護技術、対応力を養うことができるでしょう。

自己成長や喜びを感じながら、意義ある仕事に取り組むことができるのは、大きなやりがいがあります。

特別養護老人ホーム(特養)との違いは?

入居者に対する介護の内容自体は、有料老人ホームと特養に大きな違いはありませんが、(1)サービスの充実度や(2)待遇や安定性に違いがあります。それぞれの理由を解説します。

(1)サービスの充実度

有料老人ホームでは、民間企業が運営している施設が多いことに対して、特養は社会福祉法人や地方自治体など公的機関が運営母体となっています。そのため、有料老人ホームの方が住みやすさや居心地の良さを重視し、身体介護や日常生活の支援に加え、リハビリや娯楽など施設独自のサービスを提供している施設もあります。

一方で特養は、要介護3以上の入居者が多いため、身体介護中心の業務内容となり、サービス内容が比較的固定されています。

(2)待遇や安定性

有料老人ホームは、民間企業が運営していることから介護士の待遇や福利厚生が充実している施設が多い一方で、特養は公的機関が運営しているため、経営状況や雇用の安定性が高いという違いがあります。

まとめ

有料老人ホームでの仕事は、入居者の日々の生活を支え、笑顔と温かい時間を提供する大切な仕事です。入居者一人ひとりと向き合いながら、個別のニーズに合わせたサービスを提供することは、介護士にとって、思いやりの心を育むとともに自己成長にもつながります。また、多様な働き方や充実したキャリアパスもあるため、介護の知識やスキルを深めながら、質の高いケアを提供することができるでしょう。

カイゴジョブアカデミーの介護職員初任者研修では、介護の基本的な知識とスキル、そして介護福祉士実務者研修では医療的ケアについても学ぶことができます。修了すれば、不安なくケアに向き合うことができ、介護士として実務経験を重ねることで、自分自身のキャリアビジョンに合ったステップアップを目指せます。

また、カイゴジョブアカデミーでは求職中の方を対象に介護職員初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする介護職デビューキャンペーンを実施しています。

介護のお仕事をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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吉田あい写真
この記事の著者 吉田あい
プロフィール
大阪府出身。現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
保有資格
介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士、社会福祉士、メンタル心理カウンセラーなど
介護専門の資格講座学校「カイゴジョブアカデミー」の編集部です。
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