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障がい者施設で働く介護士に必要な資格は?仕事内容や給料等を解説

更新日:
障がい者支援施設

障がい者施設は、身体・知的・精神障がいを持つ人々が、適切な支援や介助を受けながら生活する施設で、障がい者支援施設や障がい者グループホームなどがあります。
介護士は、介護施設だけでなく障がい者施設でもニーズが高く、幅広く活躍できる職種です。
障がい者施設での仕事に関心のある方は、具体的な仕事内容について気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、特に介護士が活躍できる障がい者のグループホームを例に、必要な資格や働き方、仕事内容、お給料などをご紹介します。

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障がい者施設で役立つ資格って?

介護士が障がい者施設で働く場合、無資格でも働ける施設はありますが、持っていると役立つ資格があります。
ここでは、障がい者のグループホームを例に役立つ資格「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」、「介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)」、「介護福祉士」について説明します。

介護職員初任者研修 (旧ヘルパー2級)

「初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」は、介護職の入門資格です。
介護士として働くために必要な知識や技術を身につけるためのもので、学歴や年齢、資格の有無などの制限がなく、介護職が未経験・無資格の方でも学びやすいカリキュラムが組まれています。
障がい者施設で身体介護や生活のサポートを行う世話人や生活支援員として活躍できる資格です。

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資格の取得方法

厚生労働省または都道府県知事が指定した養成校で、厚生労働省が定めたカリキュラムを修了し、修了試験に合格することで初任者研修の資格を取得できます。
学歴や年齢などの制限や、受講するために必要な資格はなく、知識ゼロから介護職のキャリアパスを歩むことができます。
厚生労働省が定めた初任者研修の研修科目及び研修時間は、130時間です。
カリキュラムは全国共通ですが、各スクールによって内容や修了試験の内容は異なる場合があります。
また、スクールによって様々なコースが設定されており、カイゴジョブアカデミーでは自宅学習とスクーリングの2本柱で資格取得を目指します。
テキストをもとに自宅で通信課題に取り組み、基礎知識を身につけていきます。
次に15日間のスクーリング(通学)が始まり、介護の基礎知識や実技演習で実践的な介護技術を学びます。
最終日には学んだことを確認する修了試験が行われ、合格者には修了証が発行されます。不合格の場合は無料で何度でも再チャレンジできます。
修了試験は、これまでの受講内容を確認するための試験ですので、難易度はさほど高くありません。

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介護職員初任者研修は最短で何日で取れる?

資格の取得費用

一般的に初任者研修にかかる費用は5万円~10万円とされています。
カイゴジョブアカデミーは、関東・愛知が42,900円(税込・テキスト代込)、関西・広島・福岡が31,900円(税込・テキスト代込)です。
また、求職中の方を対象に初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする特待生キャンペーンを実施しています。介護のお仕事をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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介護福祉士実務者研修(旧ヘルパー1級)

「実務者研修(旧ホームヘルパー1級)」は、認知症ケアや介護過程の展開、医療的ケア(喀痰吸引や経管栄養など)も含め、介護現場の即戦力として実践的な知識やスキルを身につけます。
受講するために必要な資格はなく、未経験の方や初任者研修を受講していない無資格の方でも受講できます。
また、2017年より介護福祉士国家試験の受験資格には実務者研修の受講修了が義務付けられているため、介護福祉士を目指す方には必須の資格です。

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初任者研修と同様に、世話人や生活支援員として障がい者施設で活躍できる資格です。
また、医療的ケアが必要な障がい者の方のサポートに対する知識やスキルを習得することができるでしょう。

資格の取得方法

厚生労働省または都道府県知事が指定した養成校で、厚生労働省が定めたカリキュラムを履修することで 資格を取得できます。
厚生労働省が定めた研修科目及び研修時間は、無資格者の場合、養成校で450時間の受講時間で、6カ月?1年の研修を含むカリキュラムを受講します。
基本的に学習内容やカリキュラムはどこのスクールで学んでも同じですが、実務者研修の受講時間や講座内容は都道府県の規定によって異なり、スクールによって様々なコースや通学日数が設定され、保有する資格でも受講時間が異なります。

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詳しくはこちら>>実務者研修って、何日通学が必要なの?

資格の取得費用

一般的に実務者研修にかかる費用は、スクールや保有資格によって異なります。

無資格 10万円~15万円
初任者研修取得者 8万円~15万円

カイゴジョブアカデミーの費用は以下のとおりです。

      
無資格者 110,000円(税込・テキスト代込)
初任者研修・ホームヘルパー2級修了者 90,200円(税込・テキスト代込)

初任者研修と同様に、求職中の方を対象に初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする特待生キャンペーンを実施しています。介護のお仕事をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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*初任者研修 または 実務者研修

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介護福祉士

介護福祉士は、介護職員のスキルアップ資格であり、キャリアパス上位の国家資格です。
介護施設や訪問・通所介護事業所、医療施設など様々な場所で活躍し、介護現場での介助だけでなく、介護職員の指導や入居者へのサポートなど仕事の幅も広がります。
障がい者グループホームに入居されている方の障がいの程度や状態は様々で、中には重度の介護が必要な方もいらっしゃいます。
介護福祉士の知識やスキル、経験は、日常生活を送るために必要な介助や支援につながるでしょう。
また、介護福祉士は障がい福祉サービスの「福祉専門職員配置等加算」※の対象となるため、ニーズが高い資格です。

※福祉専門職員配置等加算

人材確保とサービス向上を目指し、福祉専門職や常勤職員の配置による事業所評価の加算のことです。事業所の全常勤の職員のうち、有資格者(社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士(PSW)、公認心理師、作業療法士)の割合に応じて算定できます。

介護福祉士の詳細や受験資格などはこちらの記事を参考にしてください。

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資格の取得方法

介護福祉士の資格取得までには、3つのルートがあります。

  1. 介護現場で3年以上・540日以上の実務経験を積み介護福祉士実務者研修を修了
  2. 養成校を卒業
  3. 福祉系高校を卒業

いずれかのルートを経た後に介護福祉士国家試験を受験し、合格を目指します。介護現場で働きながら介護福祉士合格を目指している方は、(1)の実務経験を積んで取る方法が一般的です。

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介護福祉士は介護業界でのニーズが高くキャリアアップ資格となるので、安定した仕事が確保できるでしょう。
カイゴジョブアカデミーでは働きながら国家試験の合格を目指す方向けに「介護福祉士受験対策講座」を開講しています。独学で不安な方はぜひご活用ください。

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資格の取得費用

介護福祉士の取得に掛かる費用は、受験ルートによって異なります。

  • 実務経験ルート
    実務経験ルートでは実務者研修の受講費用が必要となり、カイゴジョブアカデミーでは、無資格者は100,000円、初任者研修やホームヘルパー2級保持者の場合は82,000円、そして介護職員基礎研修修了者であれば30,000円の受講費用がかかります。
  • 養成校、福祉系高校ルート
    養成施設ルートではおおよそ100~200万円の学費、福祉系高校ルートでは通常の高校を卒業するまでの学費と同程度の費用が必要です。

また、介護福祉士国家試験の受験手数料として、第35回(令和4年度)介護福祉士国家試験では、18,380円必要です。

参照元 公益財団法人社会福祉振興・試験センター:介護福祉士国家試験 試験概要

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障がい施設の特徴って?

障がい者を対象にしたサービスは、一人ひとりの障がいの程度や社会活動、介護者の状況などを考慮し、入浴や排泄、外出など介護の支援を受ける場合は「介護給付」、仕事をするための訓練などを受ける場合は「訓練等給付」が実施されます。

体系 給付種別 主なサービス種別 サービス内容
施設系 介護給付 生活介護 常に介護を必要とする人に、昼間、入浴、排せつ、食事の介護等を行うとともに、創作的活動又は生産活動の機会を提供する
施設入所支援 施設に入所する人に、夜間や休日、入浴、排せつ、食事の介護等を行う
住居支援系 訓練給付 共同生活援助(グループホーム) 夜間や休日、共同生活を行う住居で、相談、入浴、排せつ、食事の介護、日常生活上の援助を行う
訓練系
就労系
訓練給付 就労移行支援 一般企業等への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う
就労継続支援(A型) 一般企業等での就労が困難な人に、雇用して就労の機会を提供するとともに、能力等の向上のために必要な訓練を行う
就労継続支援(B型) 一般企業等での就労が困難な人に、就労する機会を提供するとともに、能力等の向上のために必要な訓練を行う

※この他に訪問系、日中活動系があります。

参照元 障害福祉サービスについて

障がい者の入所施設のサービスは大きく「障がい者支援施設」と「障がい者グループホーム」に分かれています。それぞれのサービスの特徴についてみていきましょう

障がい者支援施設って?

ここでは、障がい者支援施設の特徴や対象者についてみていきましょう。

障がい者支援施設の特徴

障がい者支援施設は入居する障がい者の方に対し、主に夜間に入浴や排泄などの身体介護や日常生活の支援を行います。
施設入所支援とともに、昼間は生活介護や自立訓練、就労移行支援などが提供されますが、どんなサービスを行うかは施設によって様々です。

参照元 厚生労働省:障害福祉分野の最近の動向

障がい者支援施設の対象者

障がい者支援施設の対象者は以下のとおりです。
以下引用

  1. 生活介護利用者のうち、区分4以上の者(50歳以上の場合は、区分3以上)
  2. 自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援B型の利用者のうち、入所させながら訓練等を実施することが必要かつ効果的であると認められる者又は通所によって訓棟を受けることが困難な者
  3. 特定旧法指定施設に入所していた者であって継続して入所している者又は、地域における障がい福祉サービスの提供体制の状況その他やむを得ない事情により通所によって介護等を受けることが困難な者のうち、①又は②に該当しない者若しくは就労継続支援A型を利用する者
参照元 厚生労働省:障害福祉分野の最近の動向 障害者支援施設

障がい者グループホームって?

ここでは、障がい者グループホームの特徴や種類、対象者についてみていきましょう。

障がい者グループホームの特徴

障がい者グループホームは、訓練等給付の「共同生活援助」に分類されるサービスです。
障がいを持つ方達が、スタッフのサポートを受けながら、地域の住居(一戸建て・アパート・マンション・公営住宅等)でアットホームな環境の中、自立した生活を目指して共同生活を送ります。
障がい者グループホームによって内容や特徴は様々で、2人から少人数の入居者とともに過ごし、コミュニケーションをとりながら共同生活や社会生活を学びます。

障がい者グループホームの種類

障がい者グループホームには「介護サービス包括型」「日中サービス支援型」「外部サービス利用型」「サテライト型」といった4つの種類があります。

  1. 介護サービス包括型
    主に夜間や休日に、食事や入浴等の介護や相談等の日常生活上の援助を行います。
  2. 日中サービス支援型
    夜間や休日だけでなく、日中も介護や支援が必要な方の援助を行います。
  3. 外部サービス利用型
    主に夜間や休日に、食事や入浴等の介護や相談等の日常生活上の援助を行います。
  4. サテライト型
    グループホームの近くに住み、1人暮らしを行いますが、グループホームで食事や生活支援を受けることができます。

障がい者グループホームの入居対象

障がい者グループホームの入居対象となる方は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」に基づき、18歳以上で以下の障がい者に該当している方です。

  • 知的障がい者
  • 身体障がい者(65歳未満の方、65歳に達する日の前日までに障がい福祉サービスなどを利用したことがある方)
  • 精神障がい者
  • 難病患者

入居を希望する場合、お住まいの区の保健福祉センターに障がい者グループホームの利用申請を行い、支給決定を受けることで入居が可能です。

参照元 厚生労働省:共同生活援助(介護サービス包括型・外部サービス利用型・日中サービス支援型)に係る報酬・基準について

POINT

障がい者支援施設と障がい者グループホームとの違いは、サービスの範囲です。
障がい者支援施設は生活から仕事まで施設内で完結します。一方グループホームは、生活はグループホームで行いますが、仕事や就労支援は外に出て行います。

障がい者施設での主な仕事内容って?

障がい者施設での主な仕事内容について、障がい者グループホームを例に説明します。
障がい者グループホームでは、入居している障がい者の方の生活を支えるために以下の職種が活躍しています。

  1. 生活支援員:身体介護以外の日常的な世話を行います
  2. 世話人:食事や排泄などの身体介護や金銭管理などを行います

いずれも資格は必要ありませんが、専門性が求められるため、初任者研修以上の資格がある方が働いているケースが多いです。
以下は障がい者グループホームで働く介護士の主な仕事内容です。

  • 食事介助:おいしく食事が摂れるようにサポート
  • 入浴介助::安全な入浴介助
  • 排泄介助:排泄の際の見守りや介助
  • 着替えの介助:衣類の着脱をサポート
  • レクリエーション:楽しみや娯楽の提供、リフレッシュや社会的交流の促進
  • 生活サポート:日常生活の家事や金銭管理のサポート
  • メンタルケア:心理的なケア
  • 就労支援:就労先との連絡調整や仕事へのアドバイス

具体的な仕事内容について、それぞれ解説します。

食事介助

安全においしく食べられるように食事をサポートします。
障がいや嚥下(えんげ)状態(食べ物や飲み物を口から飲み込む際の状態)に合わせて、普通食から一口大食、きざみ食、ミキサー食などに食事形態を変更したり食事介助を行います。
グループホームによってスタッフが担当することもあれば、食材の買い出しや調理を当番制にしてスタッフと共同で行うなど様々です。

入浴介助

入居者の身体状況に応じて見守りや介助を行い、安全に入浴できるようにサポートを行います。
体調不良や拒否などで入浴できない方は、シャワー浴や、清拭、部分浴(足浴、手浴)などで対応します。

排泄介助

入居者の障がいや身体状況に応じて、トイレへの誘導や排泄介助を行います。
1人で排泄が可能な方は、トイレへの誘導や見守り中心ですが、介助が必要な方は、ズボンの上げ下ろし、おむつやパットの装着など一部介助も行います。
また、ベッド上でのおむつ交換が必要な入居者の場合は、おむつやパットの準備、陰部の洗浄、パットやおむつの装着などを行います。

着替えの介助

着脱介助では、身体障がいによる麻痺や知的障がいによる着替えの動作が難しい場合など衣服の着脱が困難な入居者の着替えをサポートします。
麻痺がある方の場合は、脱健着患(だっけんちゃっかん)※に気をつけて着替えをサポートする必要があります。

※脱健着患

「脱ぐときは健側(けんそく)※から、着るときは患側(かんそく)※から」という意味で、麻痺や拘縮、痛みのある方に負担をかけずに健側の残存能力を活用する着脱方法です。

※健側

健側(けんそく)とは、半身に麻痺や障がいを負っている場合の、障がいがない側のこと

※患側

患側(かんそく)は、障がいがある側のこと

レクリエーション

障がい者グループホームでは、お花見やクリスマス会など四季を感じられる行事やイベントが開催されています。
他の入居者との交流や楽しみだけでなく、行事の意味や由来などを学ぶ目的もあります。

生活サポート

障がい者グループホームでは、自立した生活を目指しているため、洗濯や掃除、買物などの日常的な家事全般はできる範囲で入居者と共に行います。
入居者同士で教え合ったり助け合ったりすることも多く、お互いに協力し合う大切さなども学びます。
また、生活していくうえで必要な金銭管理も生活サポートのひとつで、出納管理や給与の管理、お金の使い方のアドバイスなどを行います。

メンタルケア

入居者の悩みや抱えている悩みを把握し、相談にのったりアドバイスをしたりすることもスタッフの仕事のひとつです。
入居者の中には、伝えたいことを言葉で表現できない方もいるため、入居者に寄り添い、声にならない気持ちに耳を傾けることが大切です。

就労の連絡調整やアドバイス

障がい者グループホームの入居者は、日中は生活介護や就労継続支援(A型・B型)事業所などを利用して過ごしています。
障がい者グループホームの世話人や生活支援員は、就労先や日中に利用しているサービスなどとの連絡調整や仕事に対するアドバイスも行います。
障がい福祉サービスには様々な種類があり、例えば就労支援を行う施設でしたら、主な仕事内容に「就労支援」などが含まれます。

就労支援サービスの種類

就労支援を実施するサービスには、以下「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」「就労定着支援」の4つのサービスがあります。
以下、厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況 障害者に対する就労支援」より引用

  • 就労移行支援
    就労を希望する障害者であって、一般企業に雇用されることが可能と見込まれる者に対して、一定期間就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。
  • 就労継続支援A型
    一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。
  • 就労継続支援B型
    一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。
  • 就労定着支援
    就労移行支援等を利用して、一般企業に新たに雇用された障害者に対し、雇用に伴う生じる日常生活又は社会生活を営む上での各般の問題に関する相談、指導及び助言等の必要な支援を行います。
引用 厚生労働省:障害者の就労支援対策の状況

障がい者のグループホームでの働き方って?

障がい者のグループホームで働く介護士は、基本的に早出・日勤・遅出・夜勤のシフト制で働きます。
介護士の業務は、シフトやその日のスケジュールによって役割が分担されます。
障がい福祉サービスには様々な種類があります。
今回は夜勤があるグループホームを例にご紹介しましたが、日勤のみの施設や、訪問サービスもあり、それぞれ働き方は異なります。
詳しくはよくある質問で後述します。

代表的な障がい福祉サービスで働く介護士の1日の流れ

ここでは、障がい者グループホームと就労継続支援事業所で働く介護士の1日の流れの一例をご紹介します。

障害者グループホームで働く介護士の一日の流れ

障害者グループホームで働く介護士の一日の流れ_スマホ

※その日の状況や行事により変動があります。

就労継続支援事業所で働く介護士の一日の流れ

就労継続支援事業所で働く介護士の一日の流れ_PCスマホ共通

障がい者グループホームでは、24時間のサービスを提供するためシフト制です。
一方、就労継続支援事業所は、基本的に日中のみのサービス提供となるため、日勤での働き方である場合が多いです。

障がい者施設の給料

厚生労働省の「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」を参考に、障がい者グループホーム(介護サービス包括型)で働く介護士の給料と年収について説明します。

勤務形態 平均
年齢
平均
勤続年数
実労働
時間数
平均
給与
年収
常勤 49.4歳 5.9年 164.7時間 約27.6万円 約331万円
非常勤 62.5歳 5.8年 67.9時間 約9.5万円 約115万円

※年収は目安として(平均給与額×12カ月)で算出しています。

参照元 厚生労働省:令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果P80

職場により支給額は異なりますが、資格手当による給与の違いも大きいでしょう。
厚生労働省の「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」から保有資格別の平均給与額をみると、介護福祉士を取得している方の平均給与額が341,070円に対して、資格無しの方の平均給与額は295,280円です。
無資格・未経験から働くことができますが、収入アップを目指すなら、初任者研修から段階的に介護資格を取得していくことがポイントです。

参照元 厚生労働省:令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果P88

障がい者施設で働くメリットって?

ここでは、障がい者施設で働く代表的な4つのメリットについて、障がい者グループホームを例に説明します。

1.無資格・未経験でも働きやすい

障がい者グループホームでは、無資格・未経験でも働きやすく、専門的なスキルや知識については研修や実務の中で身につけることができます。
多くの場合、指示のもと業務を行い、経験豊富なスタッフから指導してもらえる環境が整っています。
無資格・未経験からスタートしても、障がい者分野で必要な介護の知識を着実に身につけながら働くことができることは、病院で働く魅力のひとつといえます。
また、無資格から働き始めた場合でも、初任者研修を受講することでキャリアアップや将来的な転職にも繋がるでしょう。
障がい者グループホームでは、身体介助などを必要とする患者様が多いため、初任者研修以上の資格が求められる場合もあります。初任者研修の資格を持っていれば介護のスキルやボディメカニクスを用いて活躍できるでしょう。

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2.障がいへの知識やスキルが習得できる

障がい者グループホームには、様々な障がいを持つ方が入居されています。
高齢者を対象とする認知症グループホームとは異なる知識やスキルが習得できるため、より幅広いケアを提供することができるでしょう。
また、障がい者グループホームで身につけた知識やスキルは、介護分野でも活かせるため、将来的な就職や転職でも役立つでしょう。

3.コミュニケーションスキルが向上する

障がい者グループホームには、多様な生活歴や特性を持つ方が入居され、中には他者との意思疎通が難しい方もいます。
日常生活を共に過ごす中で、分かりやすく伝えるスキルや言葉の選び方、表現力を磨くことができるでしょう。

4.働き方を選びやすい

障がい者グループホームは基本的にシフト制です。
夜勤が必要な場合もありますが、自分のライフスタイルに合わせて働き方を選びやすいというメリットがあります。
例えば、主婦の方が子育てと両立しながら働く場合、日勤のみの勤務や短時間勤務など、自分に合った働き方を選びやすいでしょう。
さらに、常勤だけでなくパートやアルバイトの求人も多いので、フルタイムで働くことができない方でも、自分のペースで働きやすいでしょう。
働き方の選択肢が多いため、仕事とプライベートのバランスを取りやすく、家庭の事情がある方や子育て中の方でも働きやすい職場といえます。

障がい者施設で働くデメリットって?

障がい者施設での仕事は、魅力ややりがいも多いですが、同時に大変なことや悩みもあります。
ここでは、障がい者施設で働く代表的な3つの大変なことについて、障がい者グループホームを例に3つお伝えします。

1.夜勤があり不規則

障がい者グループホームでは、夜勤があるため勤務時間が不規則という面もあります。
夜勤は、週に1~2回程度、ローテーションで入る場合がほとんどですが、生活リズムが乱れてしまうことがあります。
夜勤明けの疲れや不規則なシフトによって、睡眠不足やストレスに悩む方もいらっしゃいます。
しかし、夜勤で働くことで昼間の時間帯を自由に使えるため、家庭との両立がしやすくなることや、日中のシフトよりも給料が高いというメリットもあります。

2.精神的に疲れることがある

障がいの特性によってコミュニケーションがうまく取れない場合や、暴言や暴力といったトラブルがあり、精神的に疲れてしまうことがあります。
一人ひとりに合わせた臨機応変な支援や特性への理解を深め、他のスタッフに相談をするといった対策をとることで、精神的な負担を少なくすることができるでしょう。

3. 介護技術の専門性を高めにくい

施設によって身体介護が必要な入居者が少ない場合は、介護技術の専門性を高めにくいデメリットがあります。
身体介護を実践し、介護のスキルを高めていきたいという方には少し物足りないかもしれません。
しかし、障がい者グループホームは、入居者の特性に応じた適切な対応が求められるため、臨機応変に対応するスキルが身につきやすいのはメリットといえるでしょう。
障がい福祉施設で働いてやりがいを感じられたら、福祉関係の道に行くのもおすすめです」
障がいの理解やコミュニケーションについては、初任者研修で詳しく学びますので、介護のお仕事をご検討中の方は受講されることをお勧めします。

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障がい者施設で働くやりがいって?

ここでは、障がい者施設のやりがいについて、実際に障がい者グループホームで働く介護士の声をご紹介します。
やりがいは、働くうえでのモチベーションにつながりますのでぜひ参考にしてください。

Kさん(41歳・男性)介護福祉士(障がい者グループホーム歴10年)

障がい者グループホームで働くやりがいは、自立に向けたお手伝いができることです。
障がい者グループホームに入居されている方は、日中は仕事、施設内では他者とコミュニケーションをとり、日常生活を通じて自立した生活を目指しています。
一人ひとりの性格や特性が異なるため、対応に悩むこともありますが、自立への一歩を感じられたときに大きなやりがいを感じます。
例えば「朝1人で起きる」「仕事へ行く」「洗濯物を干す」「お茶を入れる」といった小さなことでも、少しずつできるようになっていく姿をみることなどです。
親元を離れて障がい者グループホームに入居することで、これまでできなかったことができるようになったり、自信がついたことで問題行動が少なくなったりするケースがあります。
成長を見たときに、障がい者の方が地域で共に生きていく可能性や「この仕事をしていてよかった」と感じます。

障がい者施設に関するよくある質問

障がい者施設についてご興味をお持ちの方々に向けて、よくある質問についてお答えいたします。

障がい者施設ってきつい?

障がい者施設の仕事は、障がいを持つ方の介護や日常生活など総合的な支援を行いますが、やりがいがある反面「きつい」と感じる方も少なくありません。
常に入居者の状況を把握し、予期せぬ事態が起きたときには臨機応変な対応が求められます。
特に外出の際には、天候や車の音、子供の声などに強い反応をされる方もおられるため、気を配りながら支援をしなければいけません。
また、予期しない言動があった際には適切に対応しなければならず、精神的な疲れから「仕事がきつい」と感じているスタッフもいます。

障がい者施設に向いている人って?

障がい者施設に向いている人は、以下のような人です。

1.ポジティブな人

障がい者施設には、幅広い年齢の方が入居され、障がいの程度や抱えている悩みなど様々な方が入居しています。
中途障がい ※の人や将来のことを考えて悲観的になってしまっている人もいるため、入居者の気持ちに寄り添いながら、ポジティブな支援ができる人に向いているでしょう。

※中途障がい

脳卒中や難病、交通事故などで脊椎損傷や高次脳機能障がいなど、人生の途中で障害を負われた方のこと

2.寄り添った支援ができる人

障がい者施設では、障がいを持つ方の心身の状況に応じた対応が求められます。
言動に予測がつきにくく、1日の中でも行動や感情が変動する方もいらっしゃいます。
試行錯誤しながら、一人ひとりに合った支援を提供できる人が向いているといえるでしょう。

3.コミュニケーションが得意な人

障がい者支援施設や障がい者グループホームは、入居者との関わりだけではなく、生活支援員や世話人、医師や看護師、リハビリ職など多職種との連携が重要です。
また、家族とコミュニケーションを密にとり、入居者にとってより良い支援をする必要があります。
周囲と積極的にコミュニケーションをとれる人は、チームケアの一員として活躍できる可能性があるでしょう。

生活支援員や世話人の勤務先は違うの?

生活支援員は、障がい者支援施設、障がい者グループホーム、就労継続支援(A型・B型)事業所、就労移行支援事業所などで働きます。
一方、世話人は障がい者グループホームで働きます。
どちらも無資格でも働きやすい職種ですが、施設によっては初任者研修以上の有資格者や経験者が優遇されます。

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障がい者施設でのキャリアアップの方法は?

障がい者施設でのキャリアアップの方法について3つみていきましょう。

1.リーダーを目指す

障がい者施設で働きながらキャリアアップを目指す方法のひとつに、リーダーやサブリーダーなどの役職を目指す方法があります。
入居者への質の高い支援のほか、家族との信頼関係やチームマネジメントのスキルが求められるでしょう。
キャリアアップすることで仕事の幅が広がり、役職手当がつくため給料アップを目指すことも可能です。

2.サービス管理責任者や管理者を目指す

サービス管理責任者は、障がい福祉分野の事業所において配置が義務付けされている職種です。
個別支援計画の作成や多職種との連携を行い、障がいがある方へのより良い支援を提供する役割があります。
サービス管理責任者になるための要件は以下のとおりです。
以下引用

  1. 実務経験(障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における直接支援・相談支援などの業務における実務経験(5~10年))
  2. 研修修了
    ・ 相談支援従事者初任者研修(講義)(11.5時間)
    ・ サービス管理責任者研修(講義及び演習)(19時間) サービス分野ごとの研修も実施
引用 厚生労働省:障害福祉サービスにおけるサービス管理責任者について

サービス管理責任者になるために必要な資格はありません。
無資格からでも経験を積み、定められた研修を受ければサービス管理責任者として働くことができます。
サービス管理責任者は、障がい者施設になくてはならない存在であるためニーズが高い職種です。
また、活躍できる施設も多いため、キャリアの選択肢が広がるでしょう。

3.介護資格を取得する

障がい者施設は無資格・未経験から働くことができますが、介護資格の有無は給与に影響する場合があります。
まずは、未経験・無資格からスタート、または「初任者研修」からスタートします。
そして「実務者研修」を受講し、実務経験3年で国家資格である「介護福祉士」を目指すルートが一般的です。
介護福祉士の資格取得後は、「認定介護福祉士」や「ケアマネジャー(介護支援専門員)」へステップアップが可能です。
高度な知識とスキルが向上することで、障がい者施設でのキャリアアップや介護分野への転職なども目指すことができるでしょう。

まとめ

障がい者施設で働く介護士は、障がい者の方の日常生活における支援を行い、心身のサポートやアドバイザーとして活躍しています。
個々の特性やニーズに合わせた適切な支援を行い、障がいがあっても地域の中で自分らしい生活を送ることができるように、寄り添ったサポートを行うやりがいのある仕事です。
障がい福祉サービスの仕事を通じて、介護士としての知識やスキルを向上することができるため、障がい者分野と介護分野の総合的なスキルアップにつながるでしょう。
カイゴジョブアカデミーの初任者研修では、介護の基本的な知識とスキルに加え、障がいの理解やリハビリテーションなどを学ぶことができます。
初任者研修を修了すれば、不安なくケアに向き合うことができ、介護士として実務経験を重ねることで、自分自身のキャリアビジョンに合ったステップアップを目指せます。
また、カイゴジョブアカデミーでは求職中の方を対象に初任者研修の受講料とテキスト代を当校が実費負担し、就職支援も無料でサポートする特待生キャンペーンを実施しています。
障がい者施設で働く介護士のお仕事に興味がある方はぜひお気軽にご相談ください。

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吉田あい写真
この記事の著者吉田あい
プロフィール
大阪府出身。現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
保有資格
介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士、社会福祉士、メンタル心理カウンセラーなど