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介護職はアパレル業界からの転職に向いてる?介護に役立つスキルとは

更新日:

アパレル業界と介護業界は全く別の仕事のイメージがありますが、実は「クリエイティブな仕事」という面で共通点があり、アパレル業界からの転職先として介護業界はおすすめの業界なのです。
そこで今回はアパレル業界から介護職へ転職するメリットや活かせるスキルなどを紹介します。介護職に関心のある方は、ぜひ参考にしてください。

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アパレル業界から介護職へ転職するメリットって?

アパレル業界から「今すぐ転職をしたい」と思う方の中には、未経験でも働きやすく、求人数が多い介護職を選択されるケースが多くみられます。ではアパレル業界から介護職へキャリアチェンジするメリットは何でしょうか。
転職におすすめの理由を6つみていきましょう。

1.アパレル業界のスキルや経験を活かすことができる

アパレル業界の中でも接客・販売職の方は人とのコミュニケーションが主な仕事ですが、介護職も同様に対人関係の仕事という点で共通しています。
接客・販売職の方は「お客さんに服やおしゃれを楽しんでもらい、笑顔になってもらいたい」
このような気持ちをもって仕事をされているのではないでしょうか。

例えば、

  • どんな風に声をかけたら相手が安心するか
  • お客様の表情や声のトーンで気持ちを理解する
  • 相手が喜ぶサービスはどのようなものか

など短い時間で相手を理解し、満足してもらえるようなサービスを提供されています。そしてこれが仕事のやりがいにつながっているのでしょう。介護職も利用者さんの笑顔、喜ぶ顔が仕事のやりがいにつながります。
人と接する仕事、笑顔をクリエイティブする仕事として、アパレル業界で培ったスキルや経験を活かすことができるでしょう。

2.未経験からでも正社員になれる

先述したように介護業界は慢性的な人材不足でニーズが高い仕事です。職場によりますが、経験や資格を問わず正社員になれるところもあります。そして介護職はこれまでの人生経験が全て活かせる仕事です。
介護の仕事が未経験でも、人生経験やポテンシャルを評価する職場が多くみられます。

3.アパレル業界の給与水準より高いことも

「低賃金」とネガティブなイメージがある介護職ですが、近年では介護人材定着や介護職の待遇改善が進んでいます。厚生労働省の調査結果によると、介護職の平均給与額は以下の通りです。
令和3年12月から令和4年12月にかけて16,550円増額していることが分かります。

令和4年12月 317,540円
令和3年12月 300,990円
16,550円
参照元 厚生労働省:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要

給与水準は年々上昇傾向にあり、アパレル業界で働いていた頃よりも高い給料を得られるケースもあります。

4.将来性が高い

介護職はスキルや専門性によるキャリアパスが示され、目指すべき介護人材像が明確です。まずは、未経験・無資格からスタート、または介護の入門資格である「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」からスタートします。そして「実務者研修」を受講し、実務経験3年で国家資格である「介護福祉士」を目指すルートが一般的です。介護福祉士を取得した後は「認定介護福祉士」や「ケアマネージャー(介護支援専門員)」へステップアップを目指せます。

介護のキャリアパス

未経験・無資格からスタートしても、前述した「初任者研修」や「介護福祉士」などの資格を取得していくと、資格手当が付きます。さらに、経験を重ねて「介護職員等特定処遇改善加算」がもらえれば、収入アップにつながります。
このように、介護職は、「資格」と「経験」で給与が上昇するキャリア制度が整っており、「ケアマネージャー」といったポジションアップも目指せる将来性の高い仕事といえるでしょう。
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5.安定性が高い

コロナ禍では、日常生活に最低限必要なもの以外の「外食や洋服、ブランド、コスメ等」は生活の+αと位置付けられ事業縮小や購入控えなどが目立ちました。営業自粛によってシフトが減り、売り上げが低下したことによる給料ダウンに見舞われ、転職を余儀なくされた方も多いでしょう。一方、介護は「生活に必要不可欠な仕事」「安定した仕事」です。
介護の仕事への需要は、これからも高まり続ける可能性が非常に高く、働き口に困る可能性は他の仕事と比較して非常に低いと考えられています。
また、介護現場では20代~70代までの幅広い年代の方が活躍されていますので、年齢を重ねても体が元気な限り安定して働き続けることができるでしょう。

6.アパレル業界とは異なるやりがいがある

アパレル業で販売員をされてきた方は、お客様を観察し、ヒアリング、ニーズに合った提案をされていたと思います。介護職も同様に利用者の状態を把握しニーズに合ったケアを提供する仕事ですが、両者の違いは付き合いの深さです。販売職は短時間の接客である場合が多い一方、介護職は利用者の日常生活や人生に寄り添った深い関係が長期的に続きます。中にはご本人が亡くなった後も家族様とお付き合いが続くケースもあります。長期的に良好な関係を築くためには、相手を深く理解し積極的に関わっていく必要があります。
「ファッションで笑顔にする」から「コミュニケーションやケアで笑顔にする」ことにやりがいを感じられるでしょう。

介護の仕事で難しいことって?

アパレル業界と介護職は、笑顔をクリエイティブする点が似ているとお伝えしました。しかし、介護の仕事をする上で難しいことや気を付けなければいけないことを3つご紹介します。

1.相手のニーズを読み取らなければいけない

アパレル業でお客様に接客する際は、相手との意思疎通がスムーズにできる場合が多いのではないでしょうか。
「〇〇の服はありますか?」
「この服に合うスカートってどんなものがありますか?」
「体型が気になるからカバーしたいんですけど…」
などお客様から具体的なリクエストをもらうことも多いでしょうし、リクエストがない場合でも、スタッフが話しかければ困っていることや要望を分かりやすく伝えてくれるケースが多いと思います。
しかし介護の利用者様は要介護高齢者で、中には認知症の方もいます。自らしんどいことをしんどいと訴えたり、してほしいことを十分に伝えられる方は少なく、介護職員が状況を把握し、サポートの必要性を判断します。
そのためには、こちらの気づきと声かけといった配慮が大切になるのですが、ここでアパレル業界で培った「積極的な声かけ」というコミュニケーションスキルが大いに役立ちます。
「今日は天気がいいですね」といった自然な会話からはじめ、信頼関係を築き、相談しやすい雰囲気を作っていきます。既に観察力や判断力は養われているため、あとは実践を通じて業務に慣れていけば問題ありません。

2.介護の知識とスキルを高める必要がある

介護職はコミュニケーションとともに、その人にあった適切なケアをすることが不可欠です。はじめて介護の世界に触れる方は、どのように高齢者に触っていいか・動作してもらえばいいか分かりません。しかし不安を抱えながら介助すると、緊張感が伝わり相手も不安になり、大きな事故につながる恐れがあります。
介護の仕事を始める前は、初任者研修で介護の基本的な知識とスキルを学び不安のない介護を実践することをおすすめします。

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3.イレギュラーなトラブル等に冷静に対応することが求められる

介護の仕事は、

起床→朝食→排泄介助→入浴介助→昼食→排泄介助→入浴介助→レクリエーション→排泄介助→夕食→就寝

といった、ルーティーンワークのイメージをお持ち方が多いのではないでしょうか。
基本的に上記の日課で業務は進めていくのですが、日々の生活にイレギュラーやトラブルが実は多いのです。例えば、急な転倒や体調不良は日常茶飯事、事故や利用者同士の喧嘩、夜間覚醒などです。イレギュラーなできごとは、時間やタイミングに関係なく発生しますが、適切で冷静な対応が求められます。
はじめて介護の仕事をする方は、「イレギュラーなことが起こるのは当たり前」という心構えを持っておきましょう。

筆者の体験談

筆者がデイサービスの生活相談員として働いていた頃の体験談をお伝えします。介護の仕事は「飲食や会社員、工場勤務」などの異業種から転職する方がたくさんいらっしゃいます。その中でも印象的だったのは、若い方向けのアパレルブランド店で5年間働いた後、祖母の介護をきっかけに転職を決めたAさん(25歳女性)です。Aさんは、「THEアパレル業!」という見た目で、おしゃれにこだわっている印象でした。

アパレル業界での経験が介護職に活かせると感じた3つのエピソード

清潔感のある身だしなみ

さすがアパレル業!と思ったことのひとつは身だしなみでした。
しわのない白いシャツに黒のフレアスカート、きれいに編み込んだヘアスタイルで清潔感を感じさせる姿。
介護職の面接はスーツで来られる方も多いですが、Tシャツにジーパンなど普段着で来られる方も少なくありません。職場により異なりますが、私が働くデイサービスでは、面接時の服装で採用を決めることはありませんでした。そのため普段着で構いませんが、清潔感の有無は採用を左右するポイントになります。Aさんの清潔感のある身だしなみは、第一印象だけで「うちに来てもらいたい!」と思った方でした。

高いコミュニケーション力

Aさんは、接客業をされてきたこともあって距離感の取り方が上手でした。気難しい利用者とも打ち解け、彼女の周りでは笑い声が聞こえます。女性利用者が持っているスカーフをおしゃれに巻いたり、芸能人の服装の話しで盛り上がったりと利用者から人気がありました。

高い提案力

デイサービスは敬老会や誕生日、クリスマスをはじめ、毎月季節に応じたイベントや毎日レクリエーションを開催します。アパレル業も店舗イベントとして、季節や月ごとに様々なイベントを企画されています。そこで発揮されたのがアパレル業界で培った提案力とセンスでした。 何年も介護の仕事をしていると固定観念が生まれ、同じようなイベントやレクリエーションなど新しい発想が難しくなってしまいます。そこでAさんは、“ポイントカード制”を提案。デイサービスは、入浴・食事・レクリエーション・リハビリ・社会交流…と個々によって利用する目的が異なります。ケアマネジャーのケアプランによって目標は定められているのですが、より分かりやすく自主的に目標を持てるポイントカードはどうだろうと提案してくれました。
夏休み、ラジオ体操に参加するとハンコを押してもらえるカードのようなものです。多くのアパレル店ではポイントカードが導入され、商品購入の価格に応じてポイントを貯めることができますね。その応用で、ポイント達成でそのポイントに応じた景品を用意しました。“ポイント”“景品”という2つのキーワードは、利用者の意欲向上につながり「ポイントを貯めたいから」と積極的に来所する方も増えました。ポイントは10ポイントでマシュマロといった簡単なものでしたが、お友達と一緒にポイントを貯めることを楽しんだり、ハンコを押してもらうことを楽しみに来所されたり。デイサービスに来る楽しみがひとつ増えたようでした。
介護業界が求めているのは新しい視点です。既存のケアを発展させ、よりよいケアができるように日々模索しています。これまでと違う方向から、気づきや提案力をもった人材に活躍してもらいたいのです。
アパレル業から介護職へ転職を考えている方は、Aさんのようにこれまでのキャリアを活かした仕事ができるのではないでしょうか。

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まとめ

アパレル業界から介護職へ転職するメリットや活かせるスキル、体験談を紹介しました。
人は、それぞれ求めているものやどう対応してほしいかが異なります。相手の表情や動作、声のトーンなどを観察し、タイミングを見図り、提案したり、ベストなタイミングで対応するスキルが必要な仕事という点では、アパレルも介護も共通しています。異なる点は、誰かにとって「生きるために必要なサポートをすること」ではないでしょうか。介護が必要な方は日々体調や状態が異なりますので、その瞬間に合った対応をしなければいけません。そのためアパレルの接客と同じような対応では難しいことがあります。介護は100%の正解がない仕事ですが、その対応がマッチするときは介護職としてのやりがいを感じる瞬間です。
未経験の世界に飛び込むのは勇気が必要ですが、人と接するのが好きな方、笑顔をクリエイブしたい方はアパレル業界で培ったキャリアとスキルを活かした活躍が期待できます。
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吉田あい写真
この記事の著者吉田あい
プロフィール
大阪府出身。現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
保有資格
介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士、社会福祉士、メンタル心理カウンセラーなど