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血のつながらない娘をワンオペ子育て、そして離婚ー自立のため介護職を選択した40代女性「介護職は資格次第でお給料がどんどんアップする。これからは地域に恩返ししたい」

更新日:2023年5月30日

初任者研修から踏み出した一歩

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役はOさんです。11年間専業主婦だったOさんは、離婚を機に、「自立できる仕事」として介護職を選択、初任者研修も取得しました。自立のためには「収入」も大切ですが、新しい人生において自分の支えになるのは、お金だけではなく、やりがいや自己肯定感であることをOさんは最初からわかっていました。結婚、子育て、離婚……ライフスタイルが大きく変化する女性の人生に、介護という仕事は一筋の光になるかもしれません。

Oさん(45歳)

2023年1~2月 介護職員初任者研修(短期コース)/立川校
2023年1月 介護老人保険施設に就職

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)

離婚を機に、自立のため介護職を選んだ


藤井:今回介護職になる前は11年間専業主婦をされていたとのことですが、それ以前はどんなお仕事をされていたのですか?

Oさん: 結婚前は美容室を新規出店する際の立ち上げの仕事をしていました。それから結婚して、学童保育の指導員として2年ほど勤めた経験もあります。

藤井:美容業界から学童保育への転職されたのにはどんな経緯があったのでしょう?

Oさん: ちょっと複雑な話になりますけど、実は元夫と知り合ったとき、彼には前妻との娘がいて、彼女は元夫の実家がある鹿児島にいたんです。まだ保育園児で、当時は義母が娘を手離してくれませんでした。小学3年生のときに娘の意志で私たちの元に来てくれることになったのですが、私には子育ての経験がなかったので、学童保育で勉強させてもらおうと思って働き始めました。子育てについて右も左もわからない私に、地域の方々やPTAの方々が本当に親切に色々教えてくださって、とてもいい経験になりました。

藤井:そうなんですか……。義理の親子とはいえ、Oさんがどんな思いでお子さんに向き合ってこられたかが伝わってきますね。専業主婦時代にもご自宅で創作活動のようなことをされていたと聞いておりますが、どんなことをされていたのでしょうか?

Oさん: ハンドメイドアクセサリーを作っていました。いつかこれで起業できたらいいな~なんて考えていたのもあって地域の若いお母様たちにも教えたりしていたものの、なかなか難しくて……。あとは地域にある「お互いさまサロン」とか「こども食堂」などでボランティア活動なんかもしていました。


藤井:ボランティア活動!ということは、もともと福祉には興味があったように見受けられますが、介護の世界に目を向けられたきっかけは何かあるのですか?

Oさん: 最初に興味をもったのは、実の母親が介護老人保健施設の看護師をしていたので、その見学に行ったときでした。当時のヘルパー2級(現在は初任者研修)の資格を取ろうと思ってテキストも買い揃えてみたものの、結局、気持ちがついていかずに断念したことがあるんです。若い頃はいろんなことに目が行きがちで、当時は介護を仕事にしようとは思いませんでした。この年齢になってようやく、介護の仕事を考えられるようになったという感じです。

藤井:なるほど。ご高齢者の方との交流や接点などはあったのですか?

Oさん: ボランティア活動で高齢者の方々と関わる機会はよくありました。「お互いさまサロン」や「こども食堂」をやっていると、高齢者の方が手伝いに来てくれるんです。それで「高齢者福祉」という観点で興味が深まり、もっと高齢者のことを勉強したいと思うようになりました。私の親も離婚していて、祖父母に育てられたんです。祖母がリウマチだったので、介護はしてなかったけど中学生のときから家事もしていました。介護の世界に進んだのは、祖父母と接していた影響も大きいですね。

藤井:そこから本格的に介護職への転職活動を始められたわけですね。カイゴジョブアカデミーに申し込まれた経緯は?

Oさん: 実は、先にカイゴジョブアカデミーに申し込んでいた知人がいて、教えてもらったんです。ほかにも2、3校、インターネット経由で資料請求してみたら、その学校からの連絡があまりに多すぎて……。カイゴジョブアカデミーに決めたのは、キャリアアドバイザーさんの対応が良かったからです。しつこくもなく、ちょうどいい頻度で連絡をくれて、こちらのことを考えてくれているのが伝わってきました。

藤井:まずは資格だけ取るか、仕事も始めてみるか、または同時進行するか、どうお考えでしたか?

Oさん: 私の場合は、とにかく早く別居したかったので、最短で資格を取るにはどうしたらいいか、と考えました。まずは生活費を稼ぐために焼き鳥屋でパート勤務しながら、初任者研修の短期コースに申し込みました。

子育て期に助けてもらった地域の人に貢献したい

藤井:カイゴジョブアカデミーでの初任者研修講座を受けてみて、いかがでしたか? 

Oさん: 私の場合、仕事と両立するのはとても大変でした。月火木は1日中授業で、その合間や他の曜日には仕事を入れていましたので、休む暇もありませんでした。疲れていても眠くても、「行かなくては!」と自分を奮い立たせたりしていましたね。クラスメイトは仕事をしながら通っている方も多かったですが、私と似た年代の方は仕事をしてなくて、「とりあえず介護の資格を取っておく」という方も多かったですね。いま振り返ってみると、もう少し余裕をもって学びたかったと思います。

藤井:受講期間のことで印象に残っていることは何かありますか?

Oさん: 「人権尊重」の考え方ですね。受講前は、「ケアしてあげる」という少し上から見るような気持ちがありましたが、介護される側の気持ちになって介護する、ということを教えてくれた先生がいらっしゃって。ケアする側が上位ではないんだ、と気づかされました。


藤井:就職先を選ぶときのポイントはどんなことでしたか?

Oさん: 私はとにかく娘と過ごした地域の皆さんに恩返ししたいという気持ちが強かったので、地元の施設を希望していました。その条件に合うところをカイゴジョブアカデミーのキャリアアドバイザーさんに紹介していただいて決めました。専業主婦時代が長く、仕事のブランクもあって不安でしたが、キャリアアドバイザーさんが面接対策や履歴書の書き方など細かいところまで詳しく教えてくださって、無事就職が決まりました。

藤井:「通勤が楽だから家から近いところがいい」という方はよく聞くのですが、「地域に貢献したいから」という方は珍しいと感じます。

Oさん: 娘の子育て時代、ワンオペで血の繋がっていない子どもを育てるのは人に言えないような苦労もあって本当に大変でした。そんなとき、地域の方がとてもよくしてくださったんです。繰り返しになってしまいますが、その恩返しに介護を通じて地域に貢献したいと思っています。

藤井:離婚されて、自立するための就職ということでしたが、収入面での条件はクリアできましたか?

Oさん: 娘が20歳になったので離婚を決意したのですが、この先のことを思うと、やはり社会保険に入れるちゃんとした仕事に就きたかったので、そういう点ではクリアしています。まだ働き始めたばかりでお給料の明細もよく見ていないのですが、資格手当も初任者研修だけではそれほど多くはないと覚悟しています。先ほどお話した、私にカイゴジョブアカデミーを紹介してくれた知人はとても優しい、介護職に向いた人でしたが、介護の収入だけではやっていけないと、受講も途中でやめて前職に戻ってしまいました。でも実際には、資格手当や夜勤手当でお給料はどんどんアップしていくので、そういうところもちゃんと知ることができたらいいのに……もったいないと思います。

藤井:まだまだ介護職について皆さんに説明が必要ですね。

Oさん: 介護施設にも特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などいろいろなサービス形態があることはカイゴジョブアカデミーで教えてもらいましたが、それを知らない人だと「特養」や「老健」と言われても良くわかってなくて、就職してから「思ったのと違う」となる、ということも聞きます。就職前に誰かに「ここはこういう高齢者がいて、こういう介護をするところですよ」と教えてもらえれば、仕事内容もイメージがつきやすいと思うんですよね。収入や仕事内容などを就職前に正しく理解すれば、介護職はやりがいがあるのでやっていけると思うんです。

藤井:おっしゃるとおりですね。Oさんはその点は理解した上で、納得されているのですね?

Oさん: 実際に働いてみて、介護の給料は労働内容に見合っていないと感じますけど、利用者さんに「ありがとう」って言われると本当に嬉しくて、だからがんばれます。収入は大切だと思いますけど、現時点で自分が考えている人生の進め方においては、これで良かったと思っています。もし、生活が苦しいようだったら、もっと安いアパートに引っ越す覚悟です。Wワークですか?考えていないですね。Wワークして、疲れて、万が一仕事中に事故でも起こしたらいけないので、今後も介護一本でやっていくつもりです。


将来はマッサージの資格を活かして、起業の夢も

藤井:働きだして1ヶ月経ったところですが、資格をとっておいて良かったと思うことはありますか?

Oさん: カイゴジョブアカデミーで学んだ「移乗」のやり方はとても役に立っています。ただ、授業で教わったことと現場では、やり方が少し違っていて戸惑うこともあります。例えば、車椅子で浅座りになったとき、深く座らせるためにズボンを引っ張る先輩が多いですが、学校ではそれはNGと言われました。

藤井:確かに、資格の学校や研修で言うことと現場では少し異なることもあるかもしれませんね。

Oさん: あとは、言葉の虐待をしていないか、と感じる場面もあります。職場で「座ってて!」とか「今忙しいから!」と言っている職員を見ると「自分も気をつけなきゃ」と思います。でも、忙しくなってしまうと自分も同じようにしてしまうのではないかと不安です。それこそボランティア活動をしていたときは傾聴の姿勢を大切にして、高齢者の方とじっくり話ができましたが、余裕が無いと傾聴もできないんですよね。いまはとにかく、できるだけ利用者さんに寄り添えるように心がけています。


藤井:今後の目標は何かありますか?

Oさん: 実は、最近アロママッサージの資格を取ったんです。介護の資格も取った今、高齢者の方々に資格を活かしてマッサージをしてあげたいと思うようになりました。あと定年まで介護職でがんばったら、いつかマッサージサロンを開きたいな、と思っています。近い目標では、実務者研修を取ることですね。いまは怒涛のような日々なので、まずは業務を覚えることに専念して、どんどんチャレンジしたいですね。

インタビューを終えて

お子さんを引き取る前に学童保育で経験を積まれたエピソードからも、何事も真摯に心を尽くして取り組むOさんの性格が伝わってきました。主婦業に専念してきた女性が離婚後に自立するためには、社会保険に入れる正社員を希望されますが、その正社員への扉を開く鍵は「資格」です。Oさんはそれを理解して、最短で取得されました。ほかにも週1回のコースも、働きながら受講する方法もあるので、一人でネットで調べるよりもカイゴジョブアカデミーのキャリアアドバイザーに直接相談してみてください。自分に合った受講方法を客観的にアドバイスしてもらうと、一番無理のない方法がきっと見つかります。

構成、執筆:谷口のりこ


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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この記事の監修者

藤井寿和


1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、 三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。

・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター

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