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介護の夜勤の仕事内容を時系列で解説|1日の流れ・メリットデメリット・手当相場まで

更新日:
夜勤をする女性介護職員

介護施設は24時間体制のため、利用者の見守りや緊急時対応を行う夜勤の職員が欠かせません。
とはいえ介護の夜勤が未経験だと、具体的にどんな仕事をするのかイメージしづらく、不安に感じる方も多いでしょう。

この記事では、介護の夜勤の仕事内容を時系列で解説するとともに、メリット・デメリット、手当の相場、負担を軽くする工夫、夜勤なしで働く選択肢まで詳しく紹介します。
これから夜勤のある職場への就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

なお本記事は、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、介護老人保健施設といった施設系の夜勤を主な対象としています。

介護の夜勤の仕事内容を時系列で解説

介護の夜勤は「就寝時間まで」「就寝後」「起床時間」「引き継ぎ」の4つの時間帯に分けられます。ここでは各時間帯の業務を具体的に解説します。

就寝時間までの業務(夕食介助・服薬介助・入浴/清拭・消灯準備)

夜勤は、日勤の職員からの引き継ぎを受けることから始まります。その日の利用者の体調変化や注意事項を確認したうえで、夕食の準備・配膳・食事介助を行います。

食後は、服薬介助(利用者が正しく薬を服用できるようサポートすること)や口腔ケア、入浴や清拭(体を拭いて清潔を保つこと)を行います。
就寝時間に合わせて着替えやトイレの介助をしたのち、ベッドへの移動・移乗を手伝い、消灯します。

就寝後の巡視・安否確認・記録業務

消灯後は、定期的に居室を巡回し、利用者の呼吸や体位を確認する安否確認を行います。自力で寝返りが打てない利用者には、床ずれを防ぐための体位変換も欠かせません。

夜間はナースコールへの対応やトイレ介助が不定期に発生します。併せて、その日の様子を介護記録に残す記録業務や、翌朝の日勤職員へ向けた申し送り事項の整理も、この時間帯に行うことが多い業務です。比較的落ち着いた時間帯には、交代で仮眠や食事休憩を取ります。

起床時間の業務(起床介助・着替え・朝食準備)

起床時間になると、起き上がりやベッドからの移動、着替え、トイレ介助を行います。洗顔や歯磨き、整髪、髭剃りといった整容も、この時間帯の業務です。

並行して朝食の準備・配膳を行い、食事介助へとつなげます。起床と朝食の介助が重なる時間帯は、1日のうちでも特にあわただしくなりやすいでしょう。

日勤スタッフへの引き継ぎ(申し送り)

夜勤の最後には、日勤の職員へ申し送りを行います。「申し送り」は「引き継ぎ」とほぼ同じ意味で使われる言葉です。

夜間の体調変化や排泄状況、服薬状況、特記事項などを具体的に報告し、その日の業務が終了します。記録をもとに、漏れなく伝えることを意識しましょう。

夜勤の勤務体制とタイムスケジュール(2交代制・3交代制の違い)

夜勤のスケジュールは、施設が2交代制と3交代制のどちらを採用しているかで大きく異なります。求人情報で事前に確認しておきましょう。

項目 2交代制 3交代制
勤務の分け方 日勤・夜勤の2区分 早番・遅番・夜勤の3区分
夜勤の勤務時間の例 16時~翌10時(約16時間) 21時~翌7時(約8~10時間)
1回あたりの拘束時間 長い 2交代制より短い
休憩・仮眠の取り方 まとまった仮眠を交代で確保しやすい 短時間の休憩が中心
夜勤の月あたりの回数目安 少なめ 多め

2交代制の場合のスケジュール例

2交代制の例として、8時~17時までの「日勤」と、16時~翌10時までの「夜勤」に分かれます。このほかに早番・遅番の時間帯を組み合わせてシフトを組む施設もありますが、1回あたりの勤務時間が長いという特徴があります。

3交代制の場合のスケジュール例

3交代制の例として、勤務時間は6時~15時までの「早番」、14時~22時までの「遅番」、21時~7時までの「夜勤」に分かれます。このほかに「日勤」の時間帯を組み合わせてシフトを作成している施設もあります。1回あたりの勤務時間は2交代制よりも短いという特徴があります。

夜勤の人員配置・休憩時間の目安

夜勤は日勤に比べて職員数が少なく、1人あたりが担当する利用者数が多くなる傾向があります。人員配置の基準は施設の種類や利用者の要介護度によって異なるため、求人票や施設見学で確認しておくと安心です。

休憩時間は、業務の合間に職員同士が交代で取ることが一般的です。
仮眠とは異なり、いったん業務から離れて心身を休める時間として、労働基準法に基づき確保されています。
休憩室・仮眠室の有無や取りやすさも、求人選びの際にチェックしておきたいポイントです。夜勤の時間帯や早番・遅番との組み合わせ方について詳しく知りたい方は、介護士の勤務時間は?早番・遅番・夜勤の時間帯とシフトの組み方を徹底解説の記事も併せてご覧ください。

介護の夜勤で緊急時にはどう対応する?

介護事故や利用者の容体急変は、夜勤の現場でも特に緊迫する場面です。命に関わることもあるため、迅速で冷静な対応が求められます。

連絡・対応マニュアルを確認しておく

各事業所には、緊急時の連絡・対応方法をまとめたマニュアルが用意されています。夜勤に入る前にマニュアルをよく読み、緊急時に取るべき行動をあらかじめ把握しておくことが重要です。

オンコール体制の仕組み

オンコールとは、看護師などの医療職へすぐに連絡が取れる体制のことです。夜勤のある施設ではオンコール体制を採用していることが多く、容体が急変した際には看護師へ連絡し、指示を受けて対応します。

新人や未経験の職員であっても、一人で抱え込まず相談できる体制が整えられているケースがほとんどです。まずは施設ごとの連絡フローを確認しておきましょう。

介護の夜勤のメリット

夜勤には大変さがある一方で、働き方によっては大きなメリットもあります。
ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。

まず挙げられるのが、夜勤手当による収入面のメリットです。基本給に加えて夜勤手当が支給されるため、日勤のみで働くよりも給与・収入を増やしやすくなります。

また、日中の時間を確保しやすいことも夜勤ならではの利点です。夜勤明けの日中は休みとなる施設が多く、役所や病院への用事、家族との時間に充てやすくなります。併せて、1回の勤務時間が長い分、月あたりの出勤日数を抑えられ、まとまった休みを取りやすいという声もあります。

夜勤を含めて働くことで得られるやりがいや魅力については、介護職の仕事のやりがい・魅力・メリットを紹介の記事でも詳しく紹介しています。

介護の夜勤のデメリット・大変なこと

夜勤にはメリットだけでなく、負担に感じやすい面もあります。事前に知っておくことで、心構えができ、不安を減らせます。

夜勤は日勤よりも職員の人数が少ないため、幅広い業務を1人でこなす場面が多くなります。体調急変などのトラブルが起きた場合、限られた人数で適切に対応することが求められ、負担が大きくなりやすいでしょう。

昼間と夜間で利用者の様子が変わることもデメリットの一つです。「就寝時間が近づくと落ち着きがなくなる」「消灯後はトイレに頻繁に行くようになる」といった変化が見られる場合があり、利用者ごとの特徴を把握しておく必要があります。

さらに、夜勤を含む働き方は生活リズムが崩れやすく、体調を崩す原因になることもあります。次章では、この負担を軽くするための具体的な工夫を紹介します。夜勤に限らず介護の仕事全般で大変さを感じやすいポイントについては、介護職員が抱えやすい悩みとその解消方法って?の記事も参考にしてください。

夜勤の負担を軽くする方法

夜勤の負担は、仮眠の取り方や夜勤明けの過ごし方を工夫することである程度軽減できます。ここでは3つの工夫を紹介します。

仮眠の取り方の工夫

夜勤中は、交代で仮眠時間が設けられていることがほとんどです。
短時間でも横になり、目を閉じて体を休めることで、疲労の蓄積を抑えられます。仮眠前にカフェインを摂りすぎないなど、眠りに入りやすいタイミングを意識することもポイントです。

夜勤明けの過ごし方

夜勤明けは、なるべく早めに帰宅して睡眠を取ることが体調管理の基本です。
帰宅後すぐに部屋を暗くして眠り、生活リズムをできるだけ崩さないようにしましょう。夜勤明けの日の夜は早めに就寝することで、翌日以降のリズムを整えやすくなります。

食事・栄養面の工夫

夜勤中は、消化の良い軽めの食事を選ぶと胃腸への負担を減らせます。眠気覚ましにカフェインを摂る場合は、仮眠や退勤前の時間帯を避けるなど、タイミングを工夫するとよいでしょう。

夜勤に限らず介護の仕事全般の大変さや、それを乗り越える工夫については、介護の仕事って大変?きつい?の記事でも詳しく解説しています。

夜勤専従という働き方

介護の夜勤には、日勤を行わず夜勤のみを担当する「夜勤専従」という働き方もあります。ここでは、その特徴を紹介します。

夜勤専従の仕事内容は、通常の夜勤とほぼ同じです。就寝前の介助から巡視、起床介助、引き継ぎまでの一連の業務を、夜勤の時間帯に集中して担当します。

夜勤専従のメリットは、1回あたりの勤務時間は長いものの、月あたりの出勤日数を抑えながら収入を確保しやすい点です。
日勤・夜勤を繰り返すシフトに比べて生活リズムを一定に保ちやすいという声もあります。

一方で、昼夜が逆転した生活になりやすく、体調管理に一段と気を配る必要がある点はデメリットといえます。

そのため夜勤専従は、まとまった休みを確保したい方や、規則正しい「夜型」の生活リズムを維持しやすい方に向いている働き方です。

夜勤なしの働き方という選択肢

「介護は夜勤が必須」というイメージから、就職・転職に踏み出せない方もいるかもしれません。しかし、夜勤なしで働ける施設や勤務条件も存在します。

デイサービスのように夜間の営業がない施設であれば、そもそも夜勤自体がありません。入居型の施設でも、採用時に夜勤なしの条件を伝えて就業しているケースもあります。
ここでは、実際に夜勤なしの働き方を選んだカイゴジョブアカデミーの卒業生を紹介します。

夜勤なしで働くことを選んだ卒業生の声

このように、夜勤は避けられない条件とは限りません。
家庭の事情やライフスタイルに合わせて、夜勤なしの求人を選ぶという選択肢も検討してみてください。

介護の夜勤をするには?資格は必要?

夜勤は少人数で幅広い業務をこなす必要があるため、無資格・未経験のまま任されることは少ない傾向にあります。ここでは、夜勤に入るために必要な資格や、実際の受講生の声を紹介します。

施設によっては無資格でも夜勤に入れる場合がありますが、多くの職場では「介護職員初任者研修」以上の資格が実質的に求められるケースも少なくありません。
介護職員初任者研修とは、介護に関する基本的な知識・技術を学ぶ入門資格です。まだ資格をお持ちでない方は、夜勤のある職場で働く前に取得を検討するとよいでしょう。

実際に、カイゴジョブアカデミーの初任者研修受講生からも、夜勤を担当するために資格を取得したという声が寄せられています。

受講生の声
  • 「夜勤勤務するには、最低でも初任者研修を持ってないと出来ないと言われたので」(50代 女性)
  • 「ここ数年夜勤帯の仕事をするようになりました。介護現場でも夜勤帯の仕事を募集しているのをよく見かけて興味を持ちました」(60代以上 女性)

※2026年7月~2026年9月初任者研修受講生アンケート「初任者研修を取得しようと思った理由(きっかけ)を教えてください。」の自由記述より抜粋。

カイゴジョブアカデミーでは、介護職員初任者研修の講座を開講しています。
夜勤のある職場への就職・転職を考えている方は、介護職員初任者研修講座|カイゴジョブアカデミーから講座の詳細をご確認ください。

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夜勤で給料は上がる?夜勤手当の相場

夜勤に従事すると、基本給とは別に夜勤手当が支給されます。ここでは、手当の考え方と相場の目安を紹介します。

労働基準法では、22時から翌5時までの深夜帯の労働(深夜勤務)に対して割増賃金の支払いが義務付けられています。介護施設の夜勤手当は、この深夜割増分を含めて設定されているのが一般的です。

勤務形態 夜勤手当の相場イメージ(1回あたり)
2交代制(16時間程度) 5,000円~10,000円程度
3交代制(8時間程度) 2,000円~5,000円程度
夜勤専従 日勤・夜勤混在より高めに設定されるケースが多い

手当の金額は、施設の種類や勤務時間の長さ、地域によって差があります。

求人票に記載された夜勤手当や、1か月あたりの夜勤回数を確認し、収入イメージを具体的に計算しておくとよいでしょう。

転職・求人選びで確認すべきポイント

夜勤のある職場へ転職・就職する際は、事前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。ここではチェックリスト形式で整理します。

転職・求人選びのチェックリスト
  • 何交代制のシフトか(2交代制・3交代制)
  • 休憩室・仮眠室の有無と設備
  • 夜勤の人員配置(1回あたりの職員数)
  • 1か月あたりの夜勤回数
  • 夜勤手当の金額
  • オンコール体制や緊急時マニュアルの整備状況

これらのポイントは、求人票だけではわかりにくいこともあります。
面接や施設見学の際に、実際の夜勤の様子について具体的に質問しておくと安心です。
介護の仕事全体の内容について幅広く知りたい方は、介護士の仕事内容とは?施設別の1日の流れや給料・向いている人など徹底解説の記事や、介護の仕事内容って何がある?15種類のお仕事を現役介護士が解説の記事も併せてご覧ください。

介護の夜勤に関するよくある質問(FAQ)

Q.
無資格・未経験でも夜勤はできる?
A.

施設によっては無資格でも夜勤に入れる場合がありますが、多くの職場では介護職員初任者研修以上の資格が実質的に求められます。
未経験の方は、まず日勤で経験を積みながら夜勤に移行するケースも多く見られます。

Q.
夜勤専従はきつい?
A.

1回あたりの勤務時間が長く、昼夜逆転の生活になりやすいため、体調管理には一段の工夫が必要です。
一方で、出勤日数を抑えながら収入を確保しやすいというメリットもあり、向き不向きが分かれる働き方です。

Q.
介護の夜勤は何歳までできる?
A.

年齢の上限が明確に決まっているわけではなく、幅広い年代の職員が夜勤を担当しています。
ただし、生活リズムの変化に対応する体力は必要になるため、自身の体調と相談しながら無理のない働き方を選ぶことが大切です。

Q.
老健やサ高住の夜勤は特別養護老人ホームと何が違う?
A.

介護老人保健施設(老健)やサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)でも、基本的な夜勤業務の流れは大きく変わりません。
ただし、人員配置の基準や利用者の要介護度は施設の種類によって異なるため、求人情報で確認しておきましょう。

Q.
訪問介護・重度訪問介護の夜勤も同じ仕事内容?
A.

訪問介護の夜勤は、施設系とは異なり利用者の自宅を訪問して1対1で対応する形が中心です。
宿泊を伴う対応など、施設系の夜勤とは業務内容が異なる部分があるため、本記事で紹介した内容は主に施設系の夜勤を前提としている点にご留意ください。

まとめ

介護の夜勤では、就寝・起床の介助や夜間の見守りなど、日中とは異なる業務を担います。日勤よりも少ない人数で対応するため、職員同士の連携や、申し送りによる正確な情報共有が欠かせません。

一方で、夜勤には収入面や日中の時間を確保しやすいといったメリットもあり、仮眠や食事の工夫次第で負担を軽くすることも可能です。夜勤専従という集中的な働き方や、家庭の事情に合わせて夜勤なしを選ぶという選択肢もあるため、自分に合った働き方を検討してみてください。

夜勤のある職場で働くためには、基本的な介護の知識・技術を身につけておくことが重要です。「介護職員初任者研修」をお持ちでない方は、この機会に取得をご検討ください。

カイゴジョブアカデミーでは、介護資格の取得から就職・転職までをトータルでサポートしています。資格取得費用負担0円キャンペーンの対象となる方は、費用面の不安を抑えながら資格取得と就職活動を同時に進められます。就職・転職を希望される方は、ぜひこの機会にご検討ください。

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吉田あい写真
この記事の著者 吉田あい
プロフィール
大阪府出身。現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
保有資格
介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士、社会福祉士、メンタル心理カウンセラーなど
介護専門の資格講座学校「カイゴジョブアカデミー」の編集部です。
介護業界のプロフェッショナルが介護の仕事や資格に関するお役立ち情報をお届けします。