<こんな事業所で働きたい!>ベネッセスタイルケア~「会社を知る」編~

『こんな事業所で働きたい!』では、介護未経験者の就業先としても人気の介護事業所をピックアップ! 実際に事業所を訪問し、働きやすさを実現させるための取り組みや、現場で働く先輩たちの様子をご紹介します。
今回は、株式会社ベネッセスタイルケアにお話を伺いました。 高齢者向けホームを全国355か所(※)に展開する業界屈指の大手事業所。スタッフが自ら考えいきいきとご入居者様のお手伝いを行える…そんな魅力あふれる事業所を「会社を知る」編、「現場を知る」編に分けご紹介します。
▼インタビューの様子を動画でチェック!▼
(インタビュイー)
奈村佳菜子さん:キャリア人財部 採用担当
渡邉泰代さん:メディカルホームくらら調布 ホーム長、介護福祉士
瀧本開智さん:メディカルホームくらら調布 副ホーム長、マジ神
■会社の特徴や取り組みについて
――ベネッセスタイルケアの事業理念や介護への想いについて教えてください
奈村さん:
ベネッセの介護事業の歴史は30年ほど前にさかのぼります。当時福武書店の社長であった福武總一郎の祖母が他界。これより1年ほど前から訪問介護をお願いしていたのですが、祖母とうまくいかず、3人目のヘルパーとの出会いで初めて安心した表情を見ることができたといいます。この時、福武自身の「長く生きてきた人が、最後の最後に、我慢しながら生きることがあってはならない、年をとればとるほど幸せになる国でなければならない」という強い思いがベネッセの介護の原点となっています。そんな思いから、「その方らしさに、深く寄りそう。」を事業理念としています。
渡邉さん:
ホームではスタッフに「お客様にとってよいことはすべてしてください」と言っています。いつも実際にご入居者様を見ているスタッフが、どうしたらその方の助けになるか、もっと笑顔を引き出せるか、自分で考え、判断し、行動してほしい。トップダウンではなく、スタッフ自身の考え方や機転の積み重ねを大切にしています。
――未経験者もウェルカム!だそうですが、どのようなサポートがあるのでしょうか?
奈村さん:
当社で働いていただくには介護職員初任者研修を修了していることが必要となりますが、これから取得する方へ講座費用のキャッシュバック制度がございます。また、講座に通っている期間中も、生活サポーター(身体介助を除くご入居者様の生活支援全般)としてご勤務も可能です。
※実務者研修や介護福祉士などの上位資格のサポートもあります。
渡邉さん:
当ホームでは、未経験から入社する方が8割なので、育成制度がきちんと整っているんですよ。実際現場に入ったら、先輩スタッフについて一つひとつ確認をしながらお仕事を覚えていただくので、安心して就業していただけます。研修は現場を持っている人が講師役をすることもあり、非常にわかりやすいと思います。

(談笑する奈村さん(左)と渡邉さん(右))
――未経験の方の受け入れは、どんな点を重視されていますか?
渡邉さん:
未経験の方が入ってきたときは、ホームのあり方を振り返るチャンス。未経験の方が感じる違和感は、ホーム内の“介護の常識”に慣れてしまったスタッフにとってハッとさせられることが多いんです。新しい方は、「自分たちのあり方を振り返るために入ってきてくれた」とありがたい気持ちで受け入れています。
――介護現場でのトラブルには、どのように対応されていますか?
渡邉さん:
当ホームは事務所にホーム長・看護師・ケアマネジャーがそろっているので、お困りごとが発生したときはすぐにその場でカンファレンスをします。名づけて「ちょこっとカンファ」。これならお困りごとをすぐ解消できるので、とてもホーム内の風通しがよくなるんです。
また、ここ「メディカルホームくらら調布」を含め、ベネッセのメディカルホームでは24時間365日看護職員を配置しています。必要に応じて医療的ケアを行うこともできるので、介護スタッフがご入居者様の医療的なトラブルに直面しても、安心して対応できる環境だと思います。
――給与や評価制度について教えてください。
奈村さん:
役職の有無は関係なく、所持する資格や勤続年数が給与に反映される人事制度があります。ベネッセスタイルケアでは「5つのサービスのスタイル」と「3つの仕事のスタイル」から、自分がどのように成長していけばよいかを考え、なりたい自分や実現したいことに向けて、目標を設定していきます。
渡邉さん:
評価面談では、スタッフ自身の成長プランについて真剣に話し合います。自分の役割にどういう気持ちで向き合っているか、どんなふうになりたいかなど。目標があるかないかで同じ仕事内容でも、ご入居者様のために何をするのかがすごく変わってくるんですよね。現場が運営側を信用して仕事がしやすくなるように、評価も魂を込めて行っています!


――夜勤や残業などについてはいかがでしょうか?
奈村さん:
正社員だと夜勤があります。一人でやることはなく、ホームの規模によりますが、通常は2~3人でシフトを組みます。また、残業は月あたり平均10時間以内におさまるように、有給休暇は5日連続で取得するように推奨しています。ほかの業界で当たり前にやっていることは、介護業界でもできるはずだという心意気で制度を整えています。
渡邉さん:
急なお休みも、普段からチームでお仕事をしていることもあり、そのとき動けるスタッフが自然と協力するようになっていますね。
――ベネッセスタイルケアならではの働きやすさや、キャリアプランについて教えてください。
渡邉さん:
まず、スタッフに裁量がある点です。いつも「現場はあなたたちのもの。自分たちで考えてお客様に喜ばれることはやっていい。」と伝えています。ご入居者様のお困りごとを解決し、ここでの生活を充実させることがわたしたちの仕事なので、現場で働く人に裁量があるんです。
奈村さん:
それぞれ将来像に合わせて、キャリアプランが複数から選べるのが当社の特徴です。介護のプロフェッショナルとして現場で輝くのも、採用や運営等でホームを支えるのもあり。自分から手を挙げて、活躍の場を広げるチャンスがたくさんあります。
「介護のプロフェッショナル」を目指すのに、社内独自の専門資格制度「社内通称:マジ神」を設けています。社内で研修と認定試験を受けることで取得ができ、資格手当も支給されます。例えば誰が対応しても笑顔になれなかった認知症の方をパッと笑顔にさせる、そんなプロフェッショナルなんです!

※マジ神資格は、「認知症ケア」「安全管理と事故の再発防止」「介護技術」「医療連携&ACP」の4つの項目でそれぞれスペシャリストを目指して研修・試験を経て取得できる資格。名称は、ある新人が先輩の介護スキルを見て「マジ神っすね」と思わず発した言葉に由来する。
渡邉さん:
うちのホームのマジ神、瀧本さんをご紹介します。
瀧本さん:
瀧本です。新卒で入社し9年目になります。2023年に安全管理と事故の再発防止の分野でマジ神資格を取得しました。ご入居者様自身はもちろんご家族様のためにも、以前から日常生活においての事故をできるだけ防ぎたいという気持ちがありました。

(瀧本さん)
渡邉さん:
事故を繰り返さないためにどうすればよいか、現場だけの視点では足りないこともあるのが実情です。マジ神は新たな「視点」をスタッフに与えて、スタッフ自身がお一人おひとりをどう介助するのがよいのか考える手助けをします。マジ神がいると安心できて、お客様の課題解決に繋がるまでが格段に早いです。
奈村さん:
スタッフも自分で考えた介助でうまくいくと自信が持てるようになりますし、そうしたスキルアップは働くモチベーションになりますよね。
――改めて、みなさんが思うベネッセスタイルケアで働くよさを教えてください。
奈村さん:
ベネッセスタイルケアは、「自分や自分の家族がしてもらいたいサービス」をスタッフみんなで自然と日常会話レベルで考えられる…そんな風土が好きで、もともと福祉の道を考えていなかった自分が働き続けている理由にもなっています。そんな輪を広げていきたくて現場を離れ採用担当になるなど、当初は思ってもみないキャリアが選べたこともよかったです。
渡邉さん:
私は転職をする際に他社も見てまわったのですが、ベネッセスタイルケアは特に、ご入居者様に視点や心が向いていると感じてここに決めました。働いてみてからは、研修制度が充実しているのはもちろん、運営側が現場スタッフのことをいつも考えてくれていると感じます。
瀧本さん:
ご入居者様にとってよいことを自分で考えてやれる裁量があること、マジ神制度のように専門性を深められ、そのスキルがきちんと評価してもらえること。5年後、10年後も「ここで働いているんです。」と自信をもって言える、そんな会社です。

(左:奈村さん、中央:瀧本さん、右:渡邉さん)
――最後に、無資格・未経験者の方に向けてメッセージをお願いします。
瀧本さん:
介護は、チームで行うお仕事です。教わりながら、みんなで協力してやっていけます。実際にホームでも未経験の方がたくさん活躍していて、いろんな先輩がいるので、働く中で将来像が見えてくると思います。
渡邉さん:
未経験で入職することを恐れなくて大丈夫。ご入居者様の生活を支える中で、その方の生活の質が上がるのを目の当たりにできて、自分のスキルに手ごたえを感じられるお仕事です。ぜひ思い切って飛び込んでみてください!
奈村さん:
ホームの見学やお仕事説明会の参加だけでも大歓迎です!皆様とお会いできる日を楽しみにお待ちしております。
編集後記
取材は家庭的な雰囲気があり、全体的に「ゆとり」が感じられるホーム内で行われました。トップダウンではなく、スタッフが現場で考え抜くことを大切にしてくれる。専門性を深めることも、複数のキャリアプランを描くこともできる。介護の世界に飛び込んだ人を応援する体制がしっかりあることが非常に魅力的な事業所でした。
「ベネッセスタイルケア」についてもっと詳しく知りたい方はこちら
執筆:宮原 明子
※掲載されている情報はすべて取材当時(2024年8月)のものです。
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