介護職員初任者研修を修了した方には、これから訪問介護員として就職することに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。「介護の仕事は離職率が高いと聞いたけど、続けられるかな?」と不安を感じている方へ、訪問介護員の仕事内容、キャリアアップについて詳しくご紹介していきますので、ぜひご一読ください。
訪問介護員とは
訪問介護員は訪問介護事業所に所属し、利用者の自宅を訪問して、介護や日常生活の支援を行う職種で、「ホームヘルパー」と呼ばれています。
訪問介護員の仕事
訪問介護員の仕事は、大きく分けて「身体介護」「生活援助」「通院等乗降介助」があります。
「身体介護」では、食事、排泄、着替え、入浴の介助など、利用者に直接触れるような介助を行います。また、これらの介助に必要な準備や片付けなども含まれます。
「生活援助」では、調理、洗濯、掃除、買い物代行など、利用者の日常生活の支援を行います。
「通院介助」では、利用者が病院に通う際の乗車や降車、病院内での受診手続きや移動などの介助を行います。
訪問介護員に必要な資格
このように利用者と1対1で介護サービスを提供するため、訪問介護員には資格要件が定められています。訪問介護員として働くためには、以下のいずれかの資格が必要になります。
・介護福祉士
・実務者研修
・介護職員初任者研修
・生活援助従事者研修(生活援助業務だけ従事可)
・(旧)介護職員基礎研修
・(旧)ホームヘルパー1級
・(旧)ホームヘルパー2級
訪問介護員のキャリアアップ
訪問介護員として働いている方は、どのようなキャリアアップが目指せるのかを詳しく見ていきましょう。
資格取得
訪問介護員のキャリアアップを目指す方は、介護の資格取得を目指しましょう。現在介護職員初任者研修を取得している方は、「実務者研修」を取得して、「介護福祉士」を取得する流れが一般的になっています。
実務者研修
実務者研修は、介護に関する実践的な知識や技能の修得を目的とした研修です。介護職員初任者研修を修了している方は、受講科目の一部が免除になります。
実務者研修の受講時間は、無資格者の場合は約450時間、介護職員初任者研修修了者の場合は約320時間となります。通信で学習できる科目が多いですが、一部スクーリングが必要になる科目があります。
開講しているスクールによって受講料金に大きな違いがあるため、複数のスクールを比較検討すると良いでしょう。
介護福祉士
実務者研修を修了して、訪問介護員として実務経験を積むことで、介護福祉士の受験資格を満たすことができます。介護福祉士は介護職において唯一の国家資格であり、介護の専門職として信頼されている資格です。国家試験に合格し、指定機関に登録することで登録証(資格)を取得できます。
介護福祉士国家試験は年1回、例年1月に実施され、合格率は約70%となっています。
サービス提供責任者
訪問介護事業所では、サービス提供責任者という職種が働いています。
サービス提供責任者の主な仕事内容は、訪問介護計画の作成や訪問介護サービスの利用の調整を行い、その他にも訪問介護員の育成・管理なども行います。
【サービス提供責任者の資格要件】
・介護福祉士
・実務者研修
・旧ホームヘルパー1級
・旧介護職員基礎研修
介護福祉士を取得するメリット
国家資格である介護福祉士を取得すると、様々なメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。
給料が上がる
介護福祉士を取得することで、基本給や資格手当の支給に差が設けられています。厚生労働省の調査結果によると、介護福祉士と介護職員初任者研修修了者では、月額約28,000円の差があるとされています。
ケアマネジャーへの道
介護福祉士の資格を取得し、国家資格に基づく実務経験を積むことでケアマネジャー(介護支援専門員)を目指すことができます。ケアマネジャーとは、要介護者の心身の状況に応じた適切なケアプラン作成し、介護サービスの利用のマネジメントを行う職種です。
他の介護事業所への転職に有利
介護福祉士の資格を取得することで、転職する時に有利です。介護福祉士は介護の専門職としての資格であり、介護現場では即戦力として期待される人材です。有資格者に限定した求人情報もあるので、より良い条件が期待できます。
まとめ
これから訪問介護員として働く方へ、訪問介護の仕事の内容とキャリアアップについて説明しました。参考になりましたでしょうか?
日々やりがいを感じて働くことと将来的にキャリアアップが考えられる仕事として、実務経験を積みましょう。
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