カナダで訪問介護を経験!日本でも「自分らしい介護」を広めたい
初任者研修から踏み出した一歩
「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は川嶋香苗さんです。大阪の大学で社会学を学び、市内の学習塾に就職した川嶋さん。激務とコロナ禍が重なり、地元東京に戻って障がい者デイサービスに勤めていた頃、カナダでの訪問介護を経験します。そこで「介護のイメージが変わった」という川嶋さん。帰国後は初任者研修を受け、療養型病院に就職しました。
※療養型病院…「介護療養型医療施設」のこと。長期療養を必要とする比較的重度の要介護者に対し、介護や医療を提供する。
2023年12月~2024年2月 介護職員初任者研修(短期コース)/立川校
2024年2月 病院に介護職として就職
カナダと日本の介護観の違いに驚き
藤井:まずはこれまでのお仕事について教えてください。
藤井:東京に戻ったあと、障がい者デイサービスで働いたのは何かきっかけがあったんですか?
川嶋さん:
母が特別支援学校の教員で、障がいのある子どもと関わる仕事をしていたんです。その話を色々聞いていたのもありますし、「困っている人の手助けがしたい」という思いが昔から自分の中にあるんですよね。
実は高校生のころ学校生活がうまくいかない時期があって、当時はつらかったし色々葛藤もありました。だからもし同じような状況の人がいたら、助けてあげたい、何かしてあげられるんじゃないかと思っています。
藤井:そこからワーキングホリデーでカナダに行かれたんですね。
川嶋さん: ずっと「海外に行ってみたい」という思いがあったのですがコロナ禍でなかなか実現しませんでした。障がい者デイサービスで働いていた時に先に行っていた友人から誘いがあり、思い切って行くことにしたんです。
藤井:ワーキングホリデーは仕事をしながら留学する制度ですよね。川嶋さんはどんな仕事をされていたのですか?
川嶋さん: 訪問介護の仕事をしていました。現地の利用者さんに付き添って、トルコやヨーロッパ旅行にも行ったんですよ。
藤井:ずいぶん遠方の旅行に付き添ったんですね!
川嶋さん: カナダでは高齢でも体が不自由でもやりたいことを諦めない人が多いんです。誰に遠慮するでもなく旅行にも行くし、そのサポートをするのも介護スタッフの大事な仕事なんです。
藤井:日本の介護とはずいぶん違いますね。
川嶋さん: そうなんです。そこで介護のイメージが180度変わりました。カナダでは利用者さんも介護スタッフもみんなイキイキとしていたのが印象的でした。日本でもカナダのように楽しく働く介護スタッフが増えるといいなと思いました。
初任者研修の仲間は宝物
藤井:帰国後の就職先は介護にしようと決めていたんですか?
川嶋さん: はい、就職は介護業界にしようと決めていました。それまでの介護職経験を通して、「もっと福祉の仕事を極めたい」という気持ちがありました。
藤井:それで、カイゴジョブアカデミーに問い合わせたんですね。
川嶋さん: 自分としてはとてもいいタイミングで相談できたと思っています。初任者研修や就職について一人で情報を集めるのは大変ですが、いろいろと質問や相談ができてよかったですね。
藤井:初任者研修はいかがでしたか?
川嶋さん: 色々と相談できる大切な仲間ができました。受講中からLINEグループを作って、研修が終わった今も連絡を取り合って近況報告しています。
藤井:初任者研修で習ったことで印象に残っていることはありますか?
川嶋さん: とにかく先生の話が良かったことです。介護現場での経験が豊富な方ばかりだったので、教科書に載っていることだけでなく、先生自身のリアルな体験談を話してくれたのでとても面白かったです。
思いもよらなかった療養型病院への就職
藤井:川嶋さんは、初任者研修を終えてから就職活動されたんですね。
川嶋さん: はい。就職活動はカイゴジョブアカデミーのキャリアパートナーさんが付いてくれて、私としてはそれがすごく有難かったです。
藤井:特にどんなことが良かったですか?
川嶋さん: キャリアアパートナーさんに紹介していただいた療養型病院に就職したのですが、私一人だったらたぶん今の職場を見つけられなかったと思うんです。 介護業界で就職するというと、高齢者施設や障がい者施設しかないと思い込んでいたので、病院でも働けるとは思ってもみなくて。
藤井:自分一人で就職先を探すより、より自分に合った職場がみつかったんですね。
川嶋さん: 就職活動は情報が多いほうがいいに決まっています。キャリアパートナーさんに付いてもらって、いろいろな就職先を紹介してもらえて本当によかったと思います。
藤井:川嶋さんはワーキングホリデー経験があるので、職場でも英語を活かせるといいですよね。
川嶋さん: 職場には海外からたくさんの介護実習生が来ています。そういった人たちと英語でコミュニケーションを取るのが楽しいですね。いろんな文化圏から実習生が来ているので、ちょっとした異文化交流ができるんですよ。
藤井:それでは、最後に将来の夢を教えて下さい。
川嶋さん: 社会福祉士の資格を取りたいです。現場で実際に利用者さんに関わってサポートするのも大事なんですが、利用者さんの自立のためには、生活環境をトータルで整えていくのも大事だと実感したんです。せっかく大学で社会学を学んだのだから、社会福祉士になってさらに専門的な知識を深めていきたいと思っています。
インタビューを終えて
カナダで経験した訪問介護に深く感銘を受けた川嶋さん。日本でもイキイキと働く介護スタッフが増えたらいいなと語ってくれたのが印象的でした。海外での滞在経験がある人は、川嶋さんのように海外の文化の素敵なところを日本の介護の仕事に取り入れられると良いかもしれませんね。
構成、執筆:秦佐起代
記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)
「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
川嶋さん: 大阪の大学で社会学を学び、そのまま大阪で学習塾スタッフとして就職しました。昼から深夜までの勤務で生活リズムがつかめず、コロナ禍も重なり大阪での生活に見通しが立たないので一度東京に戻ることにしたんです。その後2年ほど地元の障がい者デイサービスで働き、友人の誘いがあったのでカナダにワーキングホリデーに行きました。