介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修
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介護職員初任者研修とホームヘルパー2級の違いは?

更新日:
移動の補助をする女性介護職員

訪問介護の資格として知られる「ホームヘルパー2級(以下、ヘルパー2級)」は、2013年4月に行われた介護保険法施行規則改正に伴う資格制度の改定によって、全介護サービスに対応した「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」へ移行しました。
この記事では初任者研修とヘルパー2級の違いやヘルパー2級の有効性、新制度におけるキャリアパス、さらには初任者研修やヘルパー2級の介護福祉士を目指す際の位置づけなどについて解説します。
「昔、ヘルパー2級を取得したけど今も役に立つの?」「初任者研修(ヘルパー2級)の資格から介護福祉士を目指すにはどうしたらいい?」といった疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてください。

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介護職員初任者研修とホームヘルパー2級の違いって?

2013年4月の法改正に伴う資格制度改定により、ヘルパー2級は初任者研修に移行しました。
その際の主な変更点を5つ説明します。

  1. 30時間の「現場実習」が廃止
  2. 「認知症の理解」の科目が追加
  3. スクーリング時間の増加
  4. 修了試験の実施
  5. キャリアパスの変更

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.30時間の「実習」が廃止

ヘルパー2級で必須だった30時間に及ぶ介護現場での実習は廃止されました。
ヘルパー2級は訪問介護に特化した研修内容でしたが、時代の変化と共により広範囲の介護業務に対応できるようにカリキュラムの見直しが行われたからです。
実習が廃止された分、初任者研修は学習内容を拡大し、全ての介護サービスに対応できる知識や技術を習得できるような演習が組み込まれています。
※従来の実習をカリキュラムとして残しているスクールもあります。

2.「認知症の理解」の科目が追加

初任者研修では学習内容が拡大され、ヘルパー2級時代にはなかった「認知症の理解」という科目が追加されました。
これは、時代背景とともに認知症ケアの正しい知識を学習する必要性が高まってきたためです。
今や、質の高い介護職を養成するために必要不可欠の科目となっています。

3.スクーリング時間の増加

30時間の実習は演習に振り分けられたため、結果として通学(スクーリング)の授業時間が増えました。
都道府県によって異なりますが、初任者研修は通信で学習できる時間に上限が定められています。
初任者研修の総時間130時間のうち通信で学習できるのは、最大40.5時間までです。残りの89.5時間はスクーリングによる学習です。
一方、ヘルパー2級は、総時間130時間のうち通信で学習できるのは52時間までで、残りの78時間がスクーリングによる学習でした。
結果として初任者研修はスクーリングが11.5時間長くなりました。

参考 厚生労働省「訪問介護員養成研修等」 厚生労働省老健局「介護員養成研修の取扱細則について」

4.修了試験の実施

初任者研修では、カリキュラムの最終日に1時間の修了試験(筆記試験)が追加されました。ヘルパー2級は定められたカリキュラムを受講すれば資格を取得できたので、修了試験の追加は負担と感じる方もいるかもしれません。
ただし、初任者研修の修了試験は落とすための試験ではなく理解度を確認するための試験なので、きちんと講義を受けていれば合格率はほぼ100%と言われています。比較的易しいとされている試験内容の詳細は以下の記事で確認できますので参考にしてみてください。

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介護職員初任者研修の試験内容は?難易度や合格率、例題もご紹介

5.キャリアパスの変更

2013年4月に行われた法改正に伴う資格制度改定により、下図のようにキャリアアップの道筋(キャリアパス)が変わりました。

介護のキャリアパス

キャリアパスの主な変更点

資格制度改定前後の変更点を表にまとめました。

       
~2013年3月(旧制度) 2013年4月~(新制度)
ホームヘルパー2級 介護職員初任者研修
ホームヘルパー1級 介護福祉士実務者研修
介護職員基礎研修
介護福祉士 変更なし
ケアマネジャー
認定介護福祉士(新設)

キャリアパスが明確化された背景

資格制度改定前は、様々な資格や研修が存在し、長期的なキャリアプランが複雑で分かりにくいものでした。そこで、2013年4月に行われた法改正で、優秀な介護人材の育成を目的に介護資格制度が見直され、介護のキャリアパスが簡素で分かりやすくなりました。この介護資格制度の見直しは、介護業界で生涯働き続けることができるという可能性を持てるようにするためでもあります。
具体的なキャリアパスの流れは『介護職員初任者研修』→『介護福祉士実務者研修』→『介護福祉士』→『ケアマネジャー/認定介護福祉士』です。
初任者研修と共に創設された「介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)」や「認定介護福祉士」ついては後述します。

ヘルパー2級修了者が初任者研修を改めて取得する必要はある?

ヘルパー2級をすでに取得している場合、初任者研修を改めて取り直す必要はありません。
ヘルパー2級修了者は、初任者研修修了者と同レベルに扱われますので、そのまま介護の仕事を行うことができるからです。
なお、ヘルパー2級修了者がこれから介護福祉士を目指す場合は、2013年4月の資格制度改定によって新設された「実務者研修」を受講することになります。介護福祉士の受験資格の変更点については後述します。

介護福祉士実務者研修の詳細はこちらから>>

ホームヘルパー2級は今も資格として有効?

現在もヘルパー2級は有効で履歴書にも記載できます。すでにヘルパー2級を取得している方は、「現在もヘルパー2級は有効なのか?」という疑問をお持ちでしょうが、現在でも介護事業所では、初任者研修と同等の資格として取り扱われ、介護職員・訪問介護員として働くことができます。
しかし、資格自体は別物のため、ヘルパー2級修了者が履歴書に書く際は「介護職員初任者研修修了」と書くのは正しくありません。「ヘルパー2級」を履歴書に書く際は、正式名称で「訪問介護員2級養成研修課程修了」です。履歴書の書き方については以下で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。

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介護職員初任者研修は履歴書に書けるの?正しい書き方とは

介護職員初任者研修とはどんな資格?

2013年4月の法改正に伴い、ヘルパー2級から新しく生まれ変わった資格が初任者研修です。厚生労働省指定の養成機関で合計130時間のカリキュラムを修了し、通学最終日に修了筆記試験に合格することで取得できる公的な認定資格です。
初任者研修では主に以下のことを身につけます。

  • 業務上、必要最低限の知識と技術
  • 業務を実践する際の考え方のプロセス
  • 基本的な介護業務

初任者研修は訪問介護サービスで働く上で必要な資格と定められています。資格を取得することで、訪問介護を含む全介護サービスに従事することができます。学習内容などは以下をご覧ください。

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介護職員初任者研修の授業内容は?

ホームヘルパー2級とはどんな資格?

ヘルパー2級は、訪問介護員(ホームヘルパー)に必要な知識や技術を習得したことを証明する公的な認定資格です。厚生労働省指定の養成機関で合計130時間のカリキュラムを修了することで取得できました。
ヘルパー2級では、主に訪問介護における生活援助や身体介護の知識とスキルを身につけることができました。
訪問介護サービスに従事するためには、介護保険法によって「ヘルパー2級」を取得することが義務付けられていました。
2013年4月の法改正に伴い、ヘルパー2級は廃止され初任者研修に生まれ変わりました。

参照元 厚生労働省:訪問介護員養成研修等

新設された認定介護福祉士ってどんな資格?

介護福祉士の上位資格として、豊富な知識と高いスキルをもち、介護士のリーダーとして指導や他職種との連携を円滑に進めます。介護福祉士資格取得後の実務経験が5年以上必要で、600時間の認定介護福祉士養成研修を修了し、認定申請に通過すれば取得できます。
認定介護福祉士については、「認定介護福祉士認証・認定機構」が認定業務を行います。
※国家資格ではありません。
また、県が独自に行っている認定介護福祉士制度もあるようです。
例)ぐんま認定介護福祉士

その他、ケアマネなどの資格の詳細は以下を参考にしてください。

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介護・福祉の資格一覧決定版!(50種類)取りやすい資格と難易度は?

介護職員初任者研修とホームヘルパー2級で資格の取り方はどう変わった?

ここからは両資格の費用や受講期間、学習スタイル、難易度の違いについて説明します。

取り方は大きく変わらない!

以下の比較表からもわかるように、取得方法について大きな違いはありません。

概要 初任者研修 ヘルパー2級
費用相場 5~10万円
受講期間 1ヵ月~4ヵ月
学習スタイル 「通信+通学」または「通学」
カリキュラム 初任者研修 ヘルパー2級
講義 130時間(講義と演習を一体的に実施) 58時間
実技演習 42時間
実習 なし 30時間
通信可能時間 最大40.5時間 52時間
合計 130時間 130時間

初任者研修はヘルパー2級より取得しやすい!?

初任者研修では前述の通り、ヘルパー2級時代にあった約5日間にも及ぶ現場実習が廃止されました。
1時間の修了試験が追加されたものの、ほぼ100%の方が合格すると言われている試験ですので、取得するまでのハードルは下がったという見方が強いです。
参考までに、カイゴジョブアカデミーの初任者研修の概要をご紹介します。

                                         
費用東京・神奈川・千葉・
埼玉・愛知

42,900円 (税込・テキスト代込)

大阪・兵庫・福岡

31,900円 (税込・テキスト代込)

受講
期間
・短期コース⇒約1ヵ月
・週1コース⇒約4ヵ月
学習スタイル通信40.5時間

通学15回

カイゴジョブアカデミーは、業界最安値に近い金額設定で、約1ヵ月で取得を目指せる「短期コース」と、約4ヵ月で取得を目指せる「週1コース」をご用意しています。
カイゴジョブアカデミーの初任者研修は、全130時間のカリキュラムのうち40.5時間分は通信学習ができる「通信+通学講座」です。全校舎駅チカで通いやすく、自宅学習と併用できるので、お仕事などと両立しながら取得を目指しやすいのが特長です。
初任者研修のより詳しい取得方法については以下を参考にしてください。

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の詳細はこちらから>>

介護職員初任者研修とホームヘルパー2級修了者は仕事や働き方、お給料に違いはある?

ここからはでは両資格修了者の仕事や働き方、お給料の違いについて解説します。

働ける介護サービスに違いはない!

初任者研修はあらゆる介護サービスで活躍できる資格ですが、ヘルパー2級も同様です。前述では、ヘルパー2級は訪問介護に特化した資格とお伝えしましたが、訪問介護以外の施設でも需要は多くありました。実際に、ヘルパー2級時代の実習先は「訪問介護」だけでなく「介護施設」も含まれていました。そのため、初任者研修とヘルパー2級で働ける介護サービスに違いはありません。
初任者研修のカリキュラムで実習がないことに不安を感じる方は、スクールへ相談してみるとよいでしょう。希望すれば介護現場での実習を受けられることもあります。

業務内容も変わらない!

両資格のカリキュラムに違いはあるものの、同等の資格とみなされるため実際の業務内容についての違いはほとんどありません。仮に、ヘルパー2級をお持ちの方で「認知症の理解」について学んでないことに不安を感じる方は、認知症に特化した資格を新たに受講してみるのもよいかもしれません。
例)認知症ケア専門士、認知症介護基礎研修、認知症介護実践者研修
詳しい内容は以下の記事を参考にしてみてください。

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働き方も変わらない!

介護サービスによって働き方は変わりますが、保有資格による働き方に差はありません。夜勤がなく、利用者のご自宅に伺って介護サービスを提供する訪問介護をはじめ、夜勤やシフト勤務が多い特別養護老人ホームなどの介護施設での働き方も両資格ともに同じです。
介護業界は保有資格に関係なく、夜勤なしや曜日固定といった希望が通りやすい働き方が可能です。

お給料も変わらない!

2つの資格でお給料に差を付けている求人はほとんどみかけません。
さらに給与アップを目指すのであれば、より多くの資格手当が見込める「実務者研修」や「介護福祉士」の資格を取得していくとよいでしょう。

資格制度改定で介護福祉士の受験資格はどう変わった?

2013年4月に行われた資格制度の改定に伴い、介護福祉士の受験資格が変わりました。初任者研修やヘルパー2級をお持ちの方が介護福祉士を目指す場合について解説します。

実務者研修の修了が必須に!

制度改定前 制度改定前
実務経験3年 実務者研修

実務経験3年

現在、初任者研修またはヘルパー2級をお持ちの方が介護福祉士を受験するには、「実務経験ルート」の受験資格を満たす必要があります。
この「実務経験ルート」は、「実務経験3年」と「実務者研修の修了」が必要です。
これにより、制度改正前までは認められていた「実務経験3年」のみによる受験はできなくなりました。実務経験ルートの詳細は以下の記事でご確認ください。

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介護福祉士(介護士)になるには?現役介護士が解説

参照元 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験

実務者研修って?

2013年4月に行われた資格制度の改定時に、初任者研修と共に新設されたのが実務者研修です。
実務者研修とは、介護福祉士に必要とされる実践的な介護の知識・技術を習得する研修です。
詳しい内容は以下をご覧ください。

介護福祉士実務者研修の詳細はこちらから>>

初任者研修またはヘルパー2級保有者は130時間分の科目が免除に!

初任者研修またはヘルパー2級を既にお持ちの方は、実務者研修のカリキュラム全450時間のうち、130時間分の科目が免除になります。つまり320時間のカリキュラムで実務者研修の修了を目指せます。

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)と介護福祉士資格の違いって?

新制度のキャリアパスで明確化されたように、初任者研修(旧ヘルパー2級)をお持ちの方が目指す資格の一つとして挙げられるのが介護福祉士です。ここでは、初任者研修(旧ヘルパー2級)と介護福祉士の違いを説明します。

資格の種類の違い

初任者研修(旧ヘルパー2級)が公的な認定資格であるのに対し、介護福祉士は国家資格です。
資格取得の難易度が大きく異なり、肩書に箔が付きますので他の職員や利用者、またそのご家族からの信頼度も変わります。

業務内容の違い

介護の現場では、「介護業務に従事する」という点では両者に違いはありません。どちらも、入浴介助、食事介助、排泄介助などを行います。
しかし、国家資格である介護福祉士は、介護現場で他の介護職員の指導的役割が求められるなど、より責任ある立場で活躍しています。

給与の違い

介護福祉士と初任者研修(旧ヘルパー2級)を比べると、資格手当や基本給などで、平均給与額には28,040円の差があるという調査結果が出ています。

保有資格 平均月給
初任者研修 301,210円
ヘルパー2級
介護福祉士 329,350円
出典 厚生労働省:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要 21P

これまで見てきたように、介護福祉士は介護職のキャリアアップに欠かすことのできない資格です。
現在、初任者研修やヘルパー2級をお持ちの方が介護福祉士を目指す際に、受験資格となる実務者研修は避けては通れません。
カイゴジョブアカデミーは、実務者研修や介護福祉士受験対策講座を開講しています。介護福祉士合格を目標にされている方はお得なキャンペーンや割引制度をご用意していますので、ぜひご検討ください。

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まとめ

初任者研修とヘルパー2級の資格の違いから、新制度における介護のキャリアパスや介護福祉士の受験資格などについて解説しました。
ヘルパー2級はすでに廃止された資格ですが、初任者研修と同等の資格とみなされており、現在も有効です。初任者研修と同様に
介護職員として基本的な知識・技術を身につけていることを証明できて、訪問介護員(ホームヘルパー)として就職することが出来るようになる資格です。
カイゴジョブアカデミーはすべての校舎が駅チカで通学に便利なだけでなく、豊富なコースを用意しているのでライフスタイルに合わせて受講しやすいのが特長です。
また、介護職への就職や転職をご希望の方は、特待生キャンペーンのご利用で初任者研修や実務者研修を受講料とテキスト代の負担なしで受講することが出来ます。
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