ヘルパー2級と初任者研修の違いは?

初任者研修を受けて介護職員になった女性介護の資格を取って介護業界で働きたい方、資格の第一歩として「初任者研修」があります。
今回は、この初任者研修についてご紹介します。
また、旧ヘルパーの資格からの資格制度変更についても解説します。介護職を始める際の参考にしていただければ幸いです。

1.初任者研修の正式名称

初任者研修の正式名称は「介護職員初任者研修」といいます。まず、初任者研修の概要についてお伝えします。

介護職員初任者研修の概要
目的・背景 ・介護に関わる人のキャリアパスを簡素で分かりやすいものにする。
・生涯働き続けることができるという可能性を持てるようにする。
・介護に従事する者が、業務を行う上で最低限の知識・技術を身につける。
・業務を実践する際の考え方のプロセスを身につける。
・基本的な介護業務を行うことをできるようにする。
内容 研修の合計時間数は、従来のヘルパー2級資格(訪問介護員養成研修2級課程)とほぼ同じですが、内容と実施方法が変更され、現在のニーズに対応したものになっています。
また、研修終了時に理解度を確認するための試験が設けられるようになりました(1時間程度)。試験の目的は理解度を確認するためのもので、落とすための試験ではありませんので難易度はそれほど高くはありません。
具体的な講義は、以下の通りです。
①職務の理解 6時間
②介護における尊厳の保持・自立支援 9時間
③介護の基本 6時間
④介護・福祉サービスの理解と医療との連携 9時間
⑤介護におけるコミュニケーション技術 6時間
⑥老化の理解 6時間
⑦認知症の理解 6時間
⑧障害の理解 3時間
⑨こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間
⑩振り返り 4時間
合計 130時間
取得方法 都道府県または、都道府県知事の指定した者が実施する研修を受ける。
多くの事業者が研修を行っています。必要な費用は8万円から10万円程度が目安になっていますが、キャンペーンなどでかなり安くなっている場合もあります(5万円程度)。
また、自治体によっては助成金制度を設けています。お住まいの自治体に確認してみると良いでしょう。
必要な期間は3~4ヵ月(最短1ヵ月)程度が目安となります。
できること 基本的な介護の仕事を行うことが可能です。その内容は、主に「「身体介護」と「生活援助」の2種類に分けられます。
身体介護では、食事の介助や入浴の介助など直接身体に関わる介助を行います。
生活援助では、掃除や洗濯など直接身体には関わらない生活の援助を行います。
初任者研修終了のみではできない仕事もあります。たんの吸引や経管栄養に関わる業務は、専門の研修を修了するか介護福祉士などの上位資格を取得する必要があります。

2.ヘルパー2級と初任者研修の違い

すでにホームヘルパーの研修は廃止され、新しく「介護職員初任者研修」に変わっています。廃止されたものは「介護職員基礎研修課程」「訪問介護員養成研修1級課程」「訪問介護員養成研修2級課程(ヘルパー2級)」です。初任者研修のカリキュラムや研修時間は従来のヘルパー2級課程と同じレベルとなりますが、その内容や実施方法には若干の違いがあります。ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修の違いについてご紹介します。

ヘルパー2級と初任者研修の違い

ヘルパー2級 初任者研修
資格の内容 ヘルパー2級は正式名称を「訪問介護員養成研修2級課程」というように、もともと訪問介護員を養成するための資格です。訪問介護における生活援助や身体介護を行います。基本的にはヘルパー2級の課程を終了していれば、初任者研修修了者と同レベルに扱われますので、そのまま介護の仕事を行うことができます。 ヘルパー2級の業務内容を拡大し、訪問介護に限らず、施設での介護業務も行えるようにするものです。初任者研修を修了することで次のステップである、実務者研修、介護福祉士へ進むことができます。初任者研修を修了していれば、実務者研修を受ける際、初任者研修で終了した時間数を免除されます。
受講時間 研修の内容は講義、演習、実習にわかれていて、合計130時間です。 講義と演習を一体的に実施します。
合計130時間です。
修了試験 ありません。 全科目終了時に約1時間の筆記試験があります。理解度を確認するためのものです。難易度は高くはありません。
そのほか 演習や実習の時間が決められています。施設での実習があります。52時間まで通信により受講可能です。 こころとからだのしくみと生活支援技術についての時間が大幅に増加しています。施設での実習は必須ではありません。認知症についての講義が新設されています。40.5時間、通信での受講が可能です。

3.ヘルパー2級が初任者研修に変わった理由(背景)

キャリアパスの再構築

従来の資格制度においては、キャリアパスに十分な仕組みがありませんでした。介護福祉士養成の体系が複雑であったことなどが原因だったようです。そこで、キャリアパスを簡素で分かりやすいものにし、介護の世界で生涯にわたって働き続ける見込みを持てるようにするため、研修の体系が見直されました。
また、キャリアパスの形成のほかに、訪問だけでなく施設での介護業務を考慮したり、認知症に関する知識を強化したりするなどの目的(現代の介護のニーズに対応する)もあります。

認定介護福祉士・介護福祉士・介護福祉士実務者研修修了者・介護職員初任者研修修了者(ホームヘルパー2級研修修了者

  • 知識・技術などを十分に活用して、多様な生活障害を持つご利用者に質の高い介護を行なう
  • 介護技術の指導や職種間の連携を行いチームケアの質を改善する
  • ご利用者の状態に応じた計画的な介護や他の職種との連携を行うための幅広い知識・技術を習得し、適切な介護を行なう
  • 在宅・施設で働く上で必要な基本的な知識・技術を習得し、指示を受けながら介護業務を行う

※研修名称変更による経過措置としてホームヘルパー2級研修修了者は、介護職員初任者研修修了者と同等とみなされます(効力は同じ)。ただし、資格名としては「訪問介護員養成研修2級課程終了」となりますので、履歴書などで介護職員初任者研修終了と記載することはできません。

キャリアアップの方法は様々

この制度の確立によって、(認定)介護福祉士までの流れが明確になりました。順にステップアップしていくことが可能となっています。
初任者研修はいわば入門編ですが、介護福祉士国家試験の必須要件とはなっていませんので、初任者研修を飛び越えて実務者研修を受けることも可能です(研修を行う事業者によっては初任者研修を修了していることを条件としています)。内容が専門的になるので、全くの知識がない状態から実務者研修を受けるのは努力が必要ですが、すでに介護や医療の知識を持っておられる方はチャレンジしても良いかもしれません。実務者研修は、研修時間が450時間あり、自宅学習とスクーリングを組み合わせて6ヵ月から1年程度(目安)で終了します。
実務者研修を修了し、かつ介護実務の経験が3年以上あれば介護福祉士国家試験を受験できます。試験に合格し、登録することで正式な介護福祉士となれます。
介護福祉士の上には、国家資格ではありませんが、「認定介護福祉士」という資格(認定)があります。認定介護福祉士は、介護福祉士のキャリアアップのための仕組みで、規定年数以上の実務経験を有し、認定介護福祉士の数百時間におよぶ研修を修了した者に与えられるものです(申請が必要です)。認定介護福祉士については、「認定介護福祉士認証・認定機構」が認定業務を行います。2017年11月1日の時点では、全国に28名の認定介護福祉士が登録されています。そのほかに、県が独自に行っている認定介護福祉士制度もあるようです。
例)ぐんま認定介護福祉士

4.まとめ

今回は介護職の資格としてベースとなる「介護職員初任者研修」について、並びに従来の資格である「ヘルパー2級」と「初任者研修」の違いなどについてお伝えしました。従来の資格体系はやや複雑で、キャリアパスの十分な仕組みがなかったために、資格(研修)体系が見直されました。その結果、従来のヘルパー2級の研修は介護職員初任者研修に移行しています。
介護職員初任者研修を無事終えることで、入所施設や訪問系事業所などで介護業務を行うことができます。一部、初任者研修修了だけではできない業務もありますが(たんの吸引など)、ほとんどの業務を行うことが可能です。
また、3年間の実務経験と実務者研修を終えることで、介護福祉士の国家試験を受験できます。自治体によっては、初任者研修の修了を義務づけている事業所もあるようですので、介護職に就く際は、初任者研修を受講されることをおすすめします。
介護職は無資格でも採用される場合がありますが、初任者研修を修了していることで採用される確率も高くなりますし、実際の業務にも役立ちます。ヘルパー2級をすでにお持ちの方も、初任者研修修了者とみなされますので、同様に介護職で活躍することができます。今回の情報を多くの方に知っていただきたいので、記事のシェアをよろしくお願いいたします。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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