介護福祉士国家試験とは?合格するためには?

介護福祉士の試験を受けている女性介護の資格の中で唯一の国家資格である「介護福祉士」。
今回は、この資格を取得するための介護福祉士国家試験についてご紹介します。受験資格や国家試験の内容、申込方法から対策方法まで詳しく解説しているので、介護の資格に興味がある人、介護福祉士になりたい人は必見です。

介護福祉士国家試験とは?

受験資格

介護福祉士の受験資格を取得するまでの流れには、4つのルートがあります。

1つめの実務経験ルートは、働きながら介護福祉士取得を目指すルートです。
介護業務の実務を3年(1,095日以上)かつ従事日数540日以上を満たし、実務者研修の修了が必要となります。

2つめの養成施設ルートは、養成施設を卒業するルートです。
養成施設は、専門学校等が該当し、それまでの学歴によって通学期間が変わります。

3つめの福祉系高校ルートは、福祉系高校等を卒業するルートです。
福祉系高校、福祉系特例高校を卒業することで受験資格を満たしますが、福祉系特例高校の場合は、卒業後の実務経験、技術講習の受講によって実技試験免除の有無が変わります。

4つめの経済提携協定ルート(EPA)は、来日し実務経験を積むルートです。
提携先の国籍の方が介護福祉士候補生として来日し、実務経験を3年積むことで受験資格を満たします。

試験内容

試験内容について出題形式と試験問題の点から説明します。
まずは実際の試験についての大枠を掴んでください。

出題形式

筆記試験の出題形式は選択形式で、出題数は125問あります。
総試験時間数は220分です。

試験問題

出題領域は「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」「総合問題」で構成されています。
各領域で以下の11科目群から出題されます。

[1] 人間の尊厳と自立、介護の基本
[2] 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
[3] 社会の理解
[4] 生活支援技術
[5] 介護過程
[6] 発達と老化の理解
[7] 認知症の理解
[8] 障害の理解
[9] こころとからだのしくみ
[10] 医療的ケア
[11] 総合問題

介護福祉士の国家試験の例題

次に実際の試験の過去問題をいくつか紹介します。

例題①

2012 年度(平成 24 年度)「高齢者の健康に関する意識調査結果」(内閣府)の介護を受けたい場所に関する次の選択肢のうち,最も多かったものを 1 つ選びなさい。

① 「子どもの家で介護してほしい」
② 「介護老人福祉施設に入所したい」
③ 「自宅で介護してほしい」
④ 「病院などの医療機関に入院したい」
⑤ 「民間の有料老人ホームなどを利用したい」

解答:③
自宅で最後を迎えたいという回答が最も多かったから
※第31回 第17問

例題②

臓器とその機能の組合せとして,正しいものを1つ選びなさい。

① 肝臓 ー グリコーゲン(glycogen)の貯蔵
② 膀胱 ー 尿の濃縮
③ 小脳 ー 呼吸中枢
④ 副腎 ー インスリン(insulin)の分泌
⑤ 心臓 ー ガス交換

解答:①
膀胱は尿を貯める(尿蓄機能)、小脳は平衡感覚などの運動調節機能、副腎はステロイドホルモンを分泌する機能、心臓は血液を送り出すポンプの機能
※第31回 第98問

例題③

次のうち、スタンダードプリコーション(standard precautions:標準予防策)において、感染する危険性のあるものとして取り扱う対象を 1 つ選びなさい。

① 汗
② 唾液
③ 経管栄養剤
④ 傷のない皮膚
⑤ 未使用の吸引チューブ

解答:②
第31回 第109問

難易度

介護福祉士国家試験の難易度がどれくらいなのか、合格率・合格点・合格者数・合格基準の点から説明します。
直近の合格率は高い傾向にありますが、油断は禁物です。

合格率・合格点・合格者数

介護福祉士の合格者数は、平成30年度までの累計で1,360,885人です。
同じ福祉業界の国家資格「社会福祉士」の累計合格者数は226,561人(平成31年2月末現在)であり、介護福祉士の合格者数が比較的多いことがわかります。

区分 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回
受験者数(人) 153,808 152,573 76,323 92,654 94,614
合格者数(人) 90,760 88,300 90,654 65,574 69,736
合格率(%) 61 57.9 72.1 70.8 73.7

合格基準

筆記試験の合格基準は、以下の2点を満たすこととされます。
・全体の60%程度の得点(その年度の難易度で調整される)を超えるもの
・試験科目11科目群すべてにおいて、それぞれ1点以上得点しているもの

実技試験は、多くの方が免除となるルートで受験しますが、試験時間5分、合格基準が100点中60%程度で実施されています。

試験日・試験場所

介護福祉士の国家試験は年に1回実施され、例年筆記試験は1月下旬、実技試験は3月上旬に行われています。
また、第31回の筆記試験は各都道府県34カ所で実施、実技試験は東京都、大阪府のみで実施されました。

受験方法・申込方法

第32回の受験申込書の受付期間は、2019年8月7日(水曜日)から9月6日(金曜日)まで(消印有効)です。
この期間内に「受験の手引き」を取り寄せ、受験手数料の払い込みをして、申込書類を受付期間内に郵送する必要があります。

合格発表

例年3月に合格発表があります。
試験の結果は厚労省、社会福祉振興・試験センターに掲示された番号で確認します。また、社会福祉振興・試験センターのホームページでも確認可能です。
その後、郵送で通知書が届きます。

介護福祉士国家試験に合格するには?

介護福祉士国家試験に合格するため、必要な受験対策と勉強方法について知っておきましょう。これから勉強を始めるという方は、試験までのスケジュール作成の参考にしてください。

試験に受かるための対策方法

勉強方法も大切ですが、それ以上に大切なのは試験までの計画を立てて、学習するモチベーションを維持することです。時には気晴らしをして、メリハリを付けて学習を進めましょう。

基礎知識の習得

試験勉強を進めていくには、まず基礎知識を習得することが重要です。
ただ、テキストに取り組む前に、一度過去問をやってみて試験の感覚を掴んでおくと、ゴールが定めやすくなります。分からなくてもいいので、最初に過去問を解いてみてください。
試験問題をざっくりと把握してからテキストに取り組むと、効率よくスタートできるでしょう。

重点ポイントの暗記

ある程度基礎知識をインプットしたら、問題集を使い問題形式に慣れましょう。実際に問題集を使って解答することで知識の定着具合を確認できて理解も深まります。間違えたところは関連事項も含め、適宜テキストで確認します。
学習の時間を取れない人はここから始めても良いでしょう。

模擬試験の受験

次に本番を想定した模擬試験を受けてみましょう。
自宅受験型もありますが、本番の空気や緊張感に慣れるためには会場受験型がオススメです。試験の結果が届いたらしっかりと見直しを行いましょう。

過去問題集を回答

知識がある程度定着してきたら、過去問題集を使って学習しましょう。問題の傾向や独特の言い回しなどに慣れるためにも、過去問題集は有効です。こちらも見直しをしっかり行うようにしてください。過去問題集では合格基準の60%ではなく、80%程を目標に頑張りましょう。

しっかりと復習

すべての段階で言えることですが、復習をしっかり行うことが大切です。
間違った問題だけではなく、「おそらく」で選択した問題を復習することで覚えることが増えます。解答→復習が学習の要になるでしょう。

不安な方は

自分一人での受験勉強が不安な方には、対策講座の受講をオススメします。
対策講座を受けるメリットは、重点ポイントを押さえて、効率よく学習できることです。自習室なども利用可能なので、集中して勉強に取り組めることもメリットです。

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まとめ

国家資格である「介護福祉士」の資格を取得すると、給与面やキャリアアップなど多くのメリットがあります。資格取得後をイメージすることで受験のモチベーションが上がるでしょう。
介護福祉士の国家試験は、合格率は比較的高いものの、試験の機会は年に1回しかないため、万全の準備で臨むべきです。試験に向けた学習計画・学習方法を確立し、皆さんが介護福祉士国家試験に合格することをお祈り申し上げます。

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