初任者研修を受けずに実務者研修を受けるのはあり?違いやメリットは?
介護職を目指すならぜひ取得したい2つの代表的な介護の資格があります。それは、「介護職員初任者研修(以下 初任者研修)」と「介護福祉士実務者研修(以下 実務者研修)」です。
どちらも無資格・介護未経験で資格取得を目指せるので、「初任者研修を受けずに実務者研修は受講できるの?」と疑問に思う方や「初任者研修と実務者研修どちらをとればいいの?」と悩む方は多くいらっしゃいます。実際、初任者研修を受けずに実務者研修を受けることもできますし、どちらがおすすめなのかは人それぞれです。
この記事では初任者研修と実務者研修それぞれの特徴や違いなどについて触れながら、どちらがおすすめなのかをケース別に詳しく解説します。初任者研修や実務者研修の受講を検討中の方はぜひ参考にしてください。
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目次
介護職員初任者研修を受けずに介護福祉士実務者研修は受けてもいいの?
結論からお伝えすると、初任者研修を受けずに実務者研修を受けることは可能です。
厚生労働省が定義している介護人材のキャリアパスでは、初任者研修は介護の入門資格で、実務者研修は初任者研修の上位資格として位置づけられています。しかし、先述したように初任者研修と実務者研修には、受講条件はありません。どちらも無資格・未経験から受講できますので「初任者研修→実務者研修」というステップを踏まなくてもOKです。
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参照元 厚生労働省:今後の介護人材養成の在り方について(概要)
それでは両資格の違いや共通点をみていきましょう。
介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修の違いって?
無資格から受講する場合の両資格の主な違いを表にまとめました。
表から分かるように、両資格では11科目、時間数にして320時間もの差があるため、受講期間や費用に大きな違いがあることが分かります。
初任者研修 | 実務者研修 | |
---|---|---|
受講科目 | 9科目 | 20科目 |
受講時間 | 130時間 | 450時間 |
受講期間 | 最短1.5ヵ月 | 6ヵ月以上 |
受講料金の相場 | 5万円~10万円 | 10万円~20万円 |
修了筆記試験 | あり | なし |
介護福祉士の受験資格 | 受験資格にならない | 受験資格になる |
サ責の要件 | 満たさない | 満たす |
対象 | 初心者向け | 経験者向け |
内容 | 介護の基本 | 介護の応用 |
難易度 | ★☆☆ | ★★☆ |
介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修の共通点って?
初任者研修と実務者研修には共通点があります。それぞれ解説します。
どちらも受講条件に制限はない!
「初任者研修を修了していないと実務者研修は受講できない」と思っている方は少なくありません。しかし、初任者研修と実務者研修は、それぞれ経験や学歴、年齢、資格の有無などの制限は原則としてありません。
<注意>無資格者は実務者研修を受けられないスクールも
どちらも無資格から受講できる資格ですが、実務者研修は初任者研修またはヘルパー2級修了者に限定しているスクールもあります。また、無資格OKのスクールでも、介護の経験があることを前提として内容が進むスクールと、全くの未経験者にも配慮して授業を進めてくれるスクールがあります。
特に未経験者が実務者研修を受ける場合は、どのような内容かを事前に確認した方がよいでしょう。
カイゴジョブアカデミーでは無資格の方でも受講できる体制を整えています。不安なことはいつでもご相談ください。
9科目が共通している!
初任者研修と実務者研修のカリキュラムは、それぞれ受講科目のうち9科目が共通していますので、実務者研修を受講しながら初任者研修の科目をカバーすることが可能です。逆に、初任者研修を修了している場合、実務者研修では以下の9科目、時間数にして130時間の受講時間が免除されます。
実務者研修の科目 | 時間 | 初任者研修との共通科目 |
---|---|---|
人間の尊重と自立 | 5 | ◎ |
社会の理解Ⅰ | 5 | ◎ |
社会の理解Ⅱ | 30 | – |
介護の基本Ⅰ | 10 | ◎ |
介護の基本Ⅱ | 20 | – |
コミュニケーション技術 | 20 | – |
生活支援技術Ⅰ | 20 | ◎ |
生活支援技術Ⅱ | 30 | ◎ |
介護過程Ⅰ | 20 | ◎ |
介護過程Ⅱ | 25 | – |
介護過程Ⅲ | 45 | – |
発達と老化の理解Ⅰ | 10 | – |
発達と老化の理解Ⅱ | 20 | |
認知症の理解Ⅰ | 10 | ◎ |
認知症の理解Ⅱ | 20 | – |
障がいの理解Ⅰ | 10 | ◎ |
障がいの理解Ⅱ | 20 | – |
こころとからだのしくみⅠ | 20 | ◎ |
こころとからだのしくみⅡ | 60 | – |
医療的ケア | 50 | – |
合計 | 20科目 450時間 |
9科目 130時間 |
参照元 厚生労働省:届出の必要がない研修にかかる修了認定科目について
どちらも介護職にかかせない知識とスキルを学べる公的資格!
初任者研修と実務者研修は国家資格ではありませんが、厚生労働省の認定を受けた公的資格です。
資格を取得すると介護に関する知識やスキルがあることが証明されますので、就職や待遇アップに大変有利です。資格を取得することで得られるメリットなどは以下の記事を参考にしてください。
介護福祉士実務者研修を無資格で受ける場合のメリットとデメリットって?
無資格から初任者研修の上位資格にあたる実務者研修を受けることは可能ですが、メリットとデメリットがありますので表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
メリットとデメリットの費用と期間をもう少し詳しく解説します。
実務者研修の費用は初任者研修の費用より78,000円も高い
以下の表は、初任者研修と実務者研修の費用です。分かりやすいようにカイゴジョブアカデミーを例にまとめました。無資格の場合、両資格の費用は78,000円も差が出ることが分かります。
資格 | 費用 | 費用の差 |
---|---|---|
初任者研修 | 最安31,900円 | 78,000円 |
実務者研修 | 110,000円 |
実務者研修の期間は初任者研修の期間より4.5ヵ月長い
以下の表は、初任者研修と実務者研修の期間です。分かりやすいようにカイゴジョブアカデミーを例にまとめました。無資格の場合、両資格の取得期間には4.5ヵ月も差が出ることが分かります。
資格 | 受講時間 | 受講期間 | 受講時間の差 | 受講期間の差 |
---|---|---|---|---|
初任者研修 | 130時間 | 最短1.5ヵ月 | 320時間 | 4.5ヵ月 |
実務者研修 | 450時間 | 6ヵ月 |
実はダブル取得がおすすめ!?
以下2つの表は、実務者研修のみを取得する場合と、初任者研修と実務者研修の両資格をダブル取得する場合の費用と期間をカイゴジョブアカデミーを例にまとめたものです。
参考までに、カイゴジョブアカデミーの初任者研修の費用は最安31,900円で、最短1.5ヵ月で取得を目指せます。
表からもわかるように、実務者研修のみを取得する場合は、初任者研修の費用がかからないので、資格取得費用を1,900円カットすることができますが、取得期間は1.5ヵ月ほど長くかかってしまいます。
初任者研修の費用 | 実務者研修の費用 | 費用計 | 費用の差 | |
---|---|---|---|---|
実務者研修のみ取得する場合 | – | 110,000円 | 110,000円 | 1,900円 |
初任者研修と実務者研修を取得する場合 | 最安31,900円 | 最安80,000円 | 最安111,900円 |
初任者研修の期間 | 実務者研修の期間 | 期間計 | 期間の差 | |
---|---|---|---|---|
実務者研修のみ取得する場合 | – | 6ヵ月以上 | 6ヵ月以上 | 1.5ヵ月 |
初任者研修と実務者研修を取得する場合 | 最短1.5ヵ月 | 最短3ヵ月 | 最短4.5ヵ月 |
卒業生割引がお得!
初任者研修取得者は実務者研修の受講費用が安くなる学校もあります。実務者研修の受講をご検討の方は、ぜひ割引制度についても調べるようにしましょう。
例えば、カイゴジョブアカデミーでは、初任者研修を取得された卒業生には実務者研修の受講費用が割引になる「卒業生割引」があります。
表から分かるように、初任者研修の後に卒業生割引を使って実務者研修を受講する場合、初任者研修の受講料が最安31,900円なので両方の資格を合わせても最安96,800円で取得を目指せます。
このように卒業生割引を使えば、無資格から実務者研修のみを取るよりも両資格をダブル取得する方が13,200円も費用を抑えることができます。
卒業生割引を使えば、期間を短縮できるだけでなく、トータルの費用も抑えることができます。
どちらも取得を考えている方は、ぜひこのような制度をうまく活用しお得に資格取得を目指しましょう。
実務者研修費用 | 初任者研修+実務者研修の費用 | 費用の差 | |
---|---|---|---|
無資格 | 110,000円 | – | 13,200円 (110,000円-96,800円) |
初任者研修修了者 | 最安80,000円 | 最安111,900円 | |
当校初任者研修卒業生 | 最安64,900円 | 最安96,800円 |
カイゴジョブアカデミーの介護職デビューキャンペーン
カイゴジョブアカデミーでは、介護職として働きたい方を対象に、初任者研修の受講費用を当校が実費負担する介護職デビューキャンペーンを実施しています。
両資格を取得したいけど費用が気になるという方は、介護職デビューキャンペーンのような就業サポートを利用するともっとお得に資格取得を目指せるでしょう。
初任者研修 | 実務者研修(卒業生割引適用) | 費用計 |
---|---|---|
0円 | 最安64,900円 | 最安64,900円 |
詳しくはお気軽にお問合せください。
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サポート
*初任者研修 または 実務者研修
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実務者研修は全くの未経験だとどうして難しいの?
実務者研修は介護経験者を対象にしているので、介護経験がない人にとっては(1)内容と(2)修了評価の2点で難しいと感じる可能性があるからです。
(1)実務者研修の内容
実務者研修は、初任者研修の内容が理解できている前提で一歩踏み込んだ内容で講義が進行します。
無資格・未経験の方は、基礎的な知識がないため介護用語ひとつをとっても理解が難しい可能性があります。
内容が難しいと学習のモチベーションが保てなかったり、介護が自分に向いていないのではないかと介護職を諦めてしまいかねません。
(2)実務者研修の修了評価
実務者研修は初任者研修と同様に修了評価が行われます。修了評価は筆記と実技に分かれており、筆記はレポートの提出で済みますが、実技評価では正しい介護技術はもちろん、利用者の思いを汲んだ適切な介護ができているか、などといったポイントも総合的に評価されるため、難易度が上がります。
無資格でも実務経験があれば利用者との正しい接し方も理解しやすいので、きちんと学習すれば実技評価はそれほど難しくないでしょう。
実務者研修を受講する判断基準は介護の経験で決まる!
実務者研修を無資格から受ける際のメリットとデメリットを解説しました。
繰り返しになりますが、実務者研修を無資格から受けるメリットは初任者研修の受講費用を抑えられる点ですが、デメリットは実務者研修の受講期間が長くなり、内容も難しくなる可能性がある点です。介護の経験があれば内容は難しくありませんので実務者研修から受けても問題ないでしょう。
実務者研修では初任者研修で学ぶような介護の基本的な知識や排泄介助、車いす介助、食事介助いった実技演習は含まれません。全くの未経験者は、無理をせず介護の基本を習得できる初任者研修からの受講をおすすめします。
こんな人は初任者研修がおすすめ!
ここでは初任者研修の方がおすすめの人の例を4つご紹介します。
1.介護未経験・初心者の人
介護の仕事がはじめてで、介護の知識やスキルがない人は初任者研修がおすすめです。
介護業界のことを知らない方は、初任者研修を受講し介護の世界に触れることで、自分なりの介護観を養うことができるでしょう。また、初任者研修を先に取得すると基礎から段階的に学べるため実務者研修の応用科目で理解が深まりやすくなります。実務者研修から受講した際に「やっぱり難しい」「分からない」と、挫折してしまうのはもったいないので、介護未経験・初心者の人は初任者研修からがおすすめです。
2.短期間で初任者研修と実務者研修をダブル取得したい人
先述の通り、初任者研修を先に取得することで短期間で両方の資格取得を目指せます。
初任者研修の期間 | 実務者研修の期間 | 期間計 | 期間の差 | |
---|---|---|---|---|
実務者研修のみ取得する場合 | – | 6ヵ月以上 | 6ヵ月以上 | 1.5ヵ月 |
初任者研修と実務者研修を取得する場合 | 最短1.5ヵ月 | 最短3ヵ月 | 最短4.5ヵ月 |
再掲
ダブル受講で短期取得を目指せる理由
初任者研修を先に取得することで短期取得を目指せる理由をカイゴジョブアカデミーを例にご説明します。
- 実務者研修の全450時間のカリキュラムのうち130時間分の科目が免除される
- 6か月以上と定められている実務者研修の受講期間が最短3か月に短縮される
- 初任者研修の受講期間は最短1.5ヵ月だから、両方合わせても最短4.5か月で取得を目指せる
以上のことから、一見、初任者研修を先に取得すると2資格分の期間がかかると思われがちですが、実際のところは、実務者研修のみを取得するより約1.5ヵ月も取得期間の短縮を目指せます。
3.早く介護職に役立つ資格を取得したい・早く働きたい人
とにかく早く介護の仕事に就きたい!という方は初任者研修がおすすめです。
表から分かるように初任者研修は実務者研修より320時間、約4.5ヵ月も早く資格取得を目指せます。
資格 | 受講時間 | 受講期間 | 受講時間の差 | 受講期間の差 |
---|---|---|---|---|
初任者研修 | 130時間 | 最短1.5ヵ月 | 320時間 | 4.5ヵ月 |
実務者研修 | 450時間 | 6ヵ月 |
再掲
カイゴジョブアカデミーでは介護の仕事に就きたい方を対象に受講料の実費負担なく初任者研修を受講できる介護職デビューキャンペーンを実施しています。就業サポートを利用しながら資格を取得できるため、早めに介護職として働きたいという方に選ばれています。
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*初任者研修 または 実務者研修
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4.資格取得の初期費用を抑えたい人
介護の資格を取得するための初期費用を押さえたいという方は初任者研修の方がおすすめです。
表から分かるように初任者研修は実務者研修より78,000円安く資格取得を目指せます。
資格 | 費用 | 費用の差 |
---|---|---|
初任者研修 | 最安31,900円 | 78,000円 |
実務者研修 | 110,000円 |
再掲
特に初任者研修の方がおすすめの人はこんな人!
- 介護の仕事に興味はあるけど向いているか分からない
- 介護の勉強はしたいけれど介護職になるか決まっていない
- 基礎的なことを学んでからその後のキャリアプランを考えたい
このような方は、まずは比較的安くて気軽に学びやすい初任者研修から受講する方が良いでしょう。
はじめから実務者研修を受講してしまうと、万が一介護の仕事に活かせなかった際、「せっかく高い費用をかけて実務者研修を受講したのに、もったいなかった…」なんてことになりかねません。
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こんな人は実務者研修がおすすめ!
ここでは実務者研修の方がおすすめの人の例を4つご紹介します。
1.上位資格を安く取りたい人
段階を踏んで初任者研修から実務者研修を取得する場合、2資格分の費用がかかりますが、実務者研修だけなら受講費用の負担が少なくなります。カイゴジョブアカデミーの例を再掲します。
初任者研修の費用 | 実務者研修の費用 | 費用計 | 費用の差 | |
---|---|---|---|---|
実務者研修のみ取得する場合 | – | 110,000円 | 110,000円 | 1,900円 |
初任者研修と実務者研修を取得する場合 | 最安31,900円 | 最安80,000円 | 最安111,900円 |
再掲
卒業生割引を使えば両資格をお得に取れることも!
先述の通り、カイゴジョブアカデミーの卒業生割引を使ってダブル取得する方がトータルの費用を抑えることができる場合があるので再掲します。
実務者研修費用 | 初任者研修+実務者研修の費用 | 費用の差 | |
---|---|---|---|
無資格 | 110,000円 | – | 13,200円 (110,000円-96,800円) |
初任者研修修了者 | 最安80,000円 | 最安111,900円 | |
当校初任者研修卒業生 | 最安64,900円 | 最安96,800円 |
再掲
POINT
- 介護職に役立つ資格を安く取りたい人は初任者研修がおすすめ
- 上位資格を安く取りたい人は実務者研修がおすすめ
ただし卒業生割引などを利用すれば両資格をお得に取れることも!
もっと費用を抑えたい人は就業サポ―トの利用がおすすめ!
様々なスクールが資格取得と就業支援がセットになった就業支援制度を実施しており、この制度を利用すれば受講費用を心配する必要がなくなるでしょう。
例えばカイゴジョブアカデミーでは、介護職をご検討の方を対象に受講料の負担なしで実務者研修を受講できる介護職デビューキャンペーンを実施しています。キャンペーンや費用の詳細はお気軽にお問合せください。
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2.介護福祉士を目指している人
実務者研修の修了は介護福祉士の受験資格の一つです。介護福祉士を目指すという明確な目的がある人は実務者研修1本に集中するのもひとつの方法です。
また、無資格でも3年の実務経験がある方は初任者研修を受講せずに実務者研修を受講するのもよいでしょう。
【代表的な介護福祉士の受験資格】
3年以上の実務経験 + 実務者研修の修了
介護福祉士の受験資格は上記以外にも複数あります。以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
3.サービス提供責任者(サ責)として働きたい人
「将来サ責になりたい!」とゴールが明確であれば、初任者研修を受けずに実務者研修を受けても問題ありません。事業所によっては、未経験でも実務者研修を修了すればサ責として働けます。しかし、一般的には無資格・未経験者は十分な介護の知識やスキルはまだありませんので、すぐにサ責として活躍することは難しいかもしれません。その場合、実務者研修取得後に実務経験を積むことで、サ責を目指すことになるでしょう。
サービス提供責任者とは?
サ責とは、利用者の居宅をホームヘルパーが訪問して介護サービスを提供する『訪問介護事業所』で働く職種です。サ責は「利用者の数が40人又はその端数を増すごとに1人以上」指定訪問介護事業所に配置することが義務付けられています。訪問介護事業所に欠かせないサ責の要件は以下の通りです。
【サービス提供責任者の資格要件】
- 介護福祉士
- 実務者研修修了者
- (旧課程)ホームヘルパー1級課程修了者
以下の記事では、サ責の仕事内容や働き方、お給料などを詳しく解説していますので興味のある方は参考にしてください。
4.手間をかけたくない人
初任者研修の後に実務者研修を受講する、という段階を踏むと2資格分の受講費用がかかる上に、日程調整やスクール探し、手続きなど手間になる可能性がでてくるでしょう。これらの手間や費用の負担をかけずスムーズに上位資格を取得したい方には、実務者研修がおすすめです。
【筆者体験談】実際はどっちから受講する人が多い?
実際、筆者の職場で未経験・無資格から介護の仕事に就いたスタッフは、初任者研修から取得した方ばかりでした。初任者研修を受けずに実務者研修を受講できることを知らない方もいましたが、初任者研修から取得した多くのスタッフは以下のように“まずは介護を知りたい”というきっかけが多かったです。
「介護についてゼロから学びたい」
「介護の仕事で長く働けるか分からないからまずは介護の仕事を知りたい」
「自分に合っているか分からないから、自分に介護ができるか確かめたい」
未経験・無資格で介護職になったスタッフ達は、初任者研修を受講し知識とスキルを身に着けながら、介護の世界に慣れることを目標にしていました。そして介護の仕事をする中で、これから頑張ろうと介護福祉士を目指す際に実務者研修を受講する、という傾向がありました。
初任者研修を受講し実務経験を重ね、実践的な介護の知識やスキルを身につけてから実務者研修を受講されたスタッフはこんなことを話していました。
「全く介護を知らない中で、基礎的な介護の勉強だから初任者研修を受講できたと思う」
「実務で経験したので実務者研修の受講内容が理解しやすかった」
「医療的ケア(喀痰吸引や経管栄養)を学びたいという気持ちが強かった」
「介護福祉士国家試験合格を目指していたから実務者研修を頑張れた」
以上のことから筆者の職場では、はじめて介護の世界に飛び込んだ場合、仕事をしていく中で目標やキャリアプランを描きながら初任者研修→実務者研修とステップアップされている方が多かったです。
まとめ
初任者研修と実務者研修、どちらを取得したほうがいいかを目的別に解説しました。
どちらから受講しなければいけないというルールはないので、初任者研修を受けずにいきなり実務者研修を受けても問題ありません。
初任者研修→実務者研修の流れが一般的なのは、
- 実務者研修は科目や受講時間が多く費用もかかるので初心者にはハードルが高いこと
- 初任者研修修了者は実務者研修受講時に科目免除があること
- スクールによって実務者研修受講時に割引制度があること
などの理由から、初任者研修から取得される方が多いです。
お伝えしたように、介護未経験・初心者の方でも早くに実践的な知識やスキルを身に着けたい方は実務者研修を。
介護の世界が自分に合っているか見極めたい方や、基礎から学びたい方は初任者研修を受講するのがおすすめです。
費用や受講時間、得られるメリットも違いますので、自分に合う方を選ぶようにしてください。
なお、カイゴジョブアカデミーの実務者研修なら、講師やスタッフが懇切丁寧にサポートしますので、無資格で実務者研修を受講することもできます。
どちらにすべきかお悩みの方は、お気軽にカイゴジョブアカデミーまでお問合せください。
カイゴジョブアカデミーの介護職デビューキャンペーン
カイゴジョブアカデミーでは、求職中の方を対象に初任者研修または実務者研修の受講費用を当スクールが実費負担し、無料で就業サポートを行う「介護職デビューキャンペーン」を実施しています。
現場に即した質の高い授業を展開しているだけでなく、一人一人の希望に近い就職先をご紹介していますので、スムーズな介護職デビューを目指せます。介護業界への就職・転職をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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*初任者研修 または 実務者研修
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- この記事の著者 吉田あい
- プロフィール
- 大阪府出身。現役のケアマネージャー
専門は「高齢者介護論」「社会福祉援助技術論」「介護現場におけるリスクマネジメント」
特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所などの現場で、介護職を10年以上経験。介護講師経験3年。
WEBライターとして、介護・医療・転職・健康などのジャンルで執筆700本以上。
カイゴジョブアカデミーにて、介護の仕事や資格について、実体験を踏まえたお役立ち情報をお伝えします。
- 保有資格
- 介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士、社会福祉士、メンタル心理カウンセラーなど
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この記事の監修者
カイゴジョブアカデミー
編集部
- 介護専門の資格講座学校「カイゴジョブアカデミー」の編集部です。
介護業界のプロフェッショナルが介護の仕事や資格に関するお役立ち情報をお届けします。