介護職の志望動機・志望理由の考え方って?例文や面接の突破法もご紹介
●「介護職の志望動機・志望理由」の考え方や例文
●採用担当者が「採用したい!」と思わせる書き方のポイント
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1.介護職の志望動機・志望理由の考え方(職種・経験別)
履歴書に記入する「志望動機」は、数ある求人のなかから「ここで働きたい!」と思った事業所に、あなたの熱意を伝えるもの。同時に、応募者の仕事に対する関心や姿勢を読み取るものとして採用する側が重視する項目のひとつです。
採用担当者が「採用したい!」と思わせる志望動機の書き方のコツを紹介します。
志望動機・理由の構成
文章を書き慣れている人も、そうでない人でも最初に「構成」を考えることがおすすめです。「構成」とは文章の設計図。何を、どう、どの順序で書くのか、要素を整理し、構成を決めてから文章を組み立てることが“伝わる文章”を書くための最初のステップです。
以下に構成するべき5つの要素の内容を順番に説明していきます。
- 志望動機の構成要素
- 介護職を志望した動機・理由
- その会社・事業所を選んだ理由
- 会社・事業所に対してどんな貢献ができるのか
- 働くうえで目標とすること、目指す将来像
- 熱意や情熱、伝えたい思い
①介護職を志望した動機・理由
介護職として働こうと思ったきっかけとなった出来事や考えを書きます。 介護職員初任者研修を受講した人や、大学等で福祉を勉強した人は「なぜ介護職員初任者研修を受講しようと思ったのか」「なぜ福祉を勉強しようと思ったか」から記載すると良いでしょう。
②その会社・事業所を選んだ理由
数ある求人の中で「どうしてこの会社を選んだのか」を書きます。その会社がホームページ等で強みとしてアピールしている点や企業理念などを参考に、共感した点などを記載します。 「家から近い」「残業がない」などの「ほかの会社でも良いのではないか」と思わせる内容は基本的にはNGですが、それらを押し出したい場合は説得力のある理由を書き添えましょう。
③会社・事業所に対してどんな貢献ができるのか
その会社に就職したら、どのような貢献ができるかを記載します。経歴や特技などを業務内容に結びつけて書きましょう。特技がない、といった人でも、たとえば「学生時代に学園祭実行委員をしていたのでレクリエーションなどの企画に携われる」「長年、家事をしてきたので生活援助の面で役に立つ」など、自分が経験してきたことを介護の仕事に結びつけることがポイントです。
④働くうえで目標とすること、目指す将来像
就職したらどんな仕事をしたいか、どんなキャリアアップを目標にしているかを記載します。10年、20年先の遠い将来ではなく、就職後3~5年をイメージして書きましょう。「働きながらステップアップ資格を取得して実務面での実力をつけたい」「施設の運営に携われるようにマネジメント方面の知識を身につけたい」など、自身が目指す方向を示してください。
⑤熱意や情熱、伝えたい思い
「ここで働きたい!」という思いを記載します。①~④の要素を総合するか、それぞれの要素からひとつ、あるいは複数をピックアップして「介護職としての自分の理想を叶えられるのがこの会社である」ことや、「会社と一緒に成長していきたい」「介護業界を支えていきたい」などを伝えることも方法のひとつです。
介護経験あり・なしでの志望動機の考え方
介護職としての経験がない場合と、ある場合とでは「志望動機」についての考え方は異なります。それぞれのポイントを紹介します。
- 介護職の経験がない場合 はじめて介護職として働く人は「動機」を多めに記載しましょう。 介護職員初任者研修を受講した人や、福祉の勉強をしてきた人は、どんなことを学び、それを仕事でどう活かしていきたいのかを伝えると良いでしょう。
- 介護職の経験がある場合 経験者の場合、採用担当者が気にするのは、どうして前の職場を辞めたのか、職場を変えようと思ったのか、という点です。 退職理由はお給料などの待遇や職場環境に対する不満が原因かもしれません。しかし、前の職場を批判するような内容を書くことはNGです。新たな環境で頑張りたい、ステップアップを目指したいなど、前向きな気持ちを書きましょう。
2.介護職の志望動機・志望理由の例文
介護職の志望動機・志望理由の具体的な書き方と例文を紹介します。
具体的な書き方
いきなり文章として書くのではなく、最初に5つの構成要素に該当する内容を箇条書きにします。
- 介護職を志望した動機・理由
- その会社・事業所を選んだ理由
- 会社・事業所に対してどんな貢献ができるのか
- 働くうえで目標とすること、目指す将来像
- 熱意や情熱、伝えたい思い
次に箇条書きにした内容が、それぞれの要素として合っているのかを確認し、必要に応じて内容を修正したり、べつの要素に分類しなおしたり整理していきます。
要素の箇条書きと整理が終わったら、どの要素をアピールしたいのかを選びましょう。すべての要素を必ずしも使う必要はなく、ひとつの要素に絞る・いくつかの要素のみをピックアップするといった構成でも問題ありません。
具体的な書き方の4STEP
- 構成要素を箇条書きにする
- 箇条書きの内容を見直し整理する
- アピールしたい要素を選ぶ
- アピールしたい要素を中心に文章を組み立てる
【例文】STEPごとの具体例
ここからは「書き方のSTEP」に添ってどのように志望動機を作成するのかを例示します。
(例)50歳男性の場合
45歳で家族の介護を機に、それまで働いていた運送業から有料老人ホームの介護職に転職。待遇の良い別の有料老人ホームへの転職を希望している。
STEP1.構成要素を箇条書きにする
介護職を志望した 動機・理由 |
●家族の介護を通じて介護の大切さを感じる ●人に感謝される仕事がしたい ●運送業での仕事が身体的に難しいと感じていた |
---|---|
その会社・事業所を 選んだ理由 |
●給与が高い(現在の職場の給料面が不満) ●会社が大手で安定している ●自宅から近い ●研修制度がある |
会社・事業所に対してどんな貢献ができるのか (特技・長所) |
●運送業の経験 ●5年間の介護職員の経験 ●明るい性格 ●体力がある ●資格がある |
働くうえで目標とすること、目指す将来像 | ●給料のアップ ●管理職を希望 ●人間関係のよい職場環境で働きたい |
STEP2.箇条書きの内容を見直し整理する
STEP1で箇条書きにした内容を見直します。ここでは、たとえば前職の不満につながる「(現在の職場の給料面が不満)」を削除し、目指す将来像にある「人間関係のよい職場環境で働きたい」を会社・事業所を選んだ理由に分類しなおすなど整理します。
STEP3.最もアピールしたい要素を選ぶ
アピールポイントの選び方に正解はありません。みなさんならどの要素を中心にアピールするでしょうか?
今回は、時系列に添って経験から将来像へとつなげられる「介護職を志望した動機・理由」「会社・事業所に対してどんな貢献ができるのか」「働くうえで目標とすること、目指す将来像」を中心に選んでみます。
STEP4.アピールしたい要素を中心に文章を組み立てる
それでは実際に文章を組み立てていきます。
私は家族が要介護状態になったことを機に、介護の仕事の大切さとやりがいを知り、また感謝される仕事がしたいという想いから、運送業から介護職に転職しました。 前職では有料老人ホームの介護職員として5年間勤務し、昨年、介護福祉士の資格を取得しました。これからも自身のスキルを高め、より良いケアを提供したいと考え、研修制度が充実している貴社を志望しました。
テーマに沿って書き出し、整理を行いました。
みなさんならどのように組み立てていきますか?正解はありませんが、私であれば転職理由、貢献、目標を中心にまとめます。
その他の例文
(例)40代女性・介護職未経験の場合
子どもの育児がひと段落したことから、やりがいのある仕事、人と接する仕事をしたいと考え、介護業界への就職を希望しました。
介護職は未経験ですから業務の理解をするために、介護職員初任者研修を受講し、先日、修了しました。就職後もしっかりと勉強をして、一日でも早く一人前の介護職員になれるよう努力しますので、よろしくお願いします。
3.介護職の志望動機・志望理由の注意点
介護職の志望動機・志望理由を書くうえで注意すべき点は、相手にマイナスなイメージを抱かせないことです。ネガティブな印象を与えないために、とくに気をつけるポイントを紹介します。
給料・福利厚生
就職先を決める時に重視するポイントのひとつが、お給料や福利厚生などの待遇面であることは事実です。しかし、この理由を記載すると、採用担当者は「もっと給料が良いところを見つけたらすぐに転職するかもしれない」と感じることがあるので、書かない方が良いでしょう。
人間関係のトラブル
退職理由で「上司と折り合いが悪く」「同僚とうまくやっていけず」など人間関係のトラブルを記載するのは避けましょう。一般的に人間関係は、双方の努力で成り立つものという認識が強く、あなた自身にも何か原因があったのではと思われます。
自分の言葉で自分の考えを書くこと
面接では志望動機についての詳細や、関連する内容を質問されることは少なくありません。そうしたとき、インターネットや本の例文をそのまま書いてしまうと、何を書いたのかわからなくなったり、書いてある内容とちぐはぐな受け答えをしてしまったりと印象が悪くなりかねません。自身の志望動機・理由を伝えるためにも、例文をそのまま書き写すのではなく、自分で考え、自分の言葉で説明することが重要です。履歴書のコピーを手元に持っておくと安心です。
4.介護職の面接対策
就職活動において面接は採用の決め手となる大きなポイントです。けれど実際に採用担当者と対面で行う面接では、どうしても緊張してしまい、本来の力が発揮できないこともあるでしょう。
面接対策で最も重要なのは、少しでも緊張をしないように準備しておくことです。以下に準備しておくと良いことを紹介します。ぜひ参考にしてください。
身だしなみ、持ち物をチェックする
面接は実際に会者や事業所を訪問し、採用担当者と顔を合わせて行われます。髪型や服装などの身だしなみには気をつけてください。重要なのは「清潔感」です。スーツなどの落ち着いた服装と、清潔感のある髪形やメイクを心がけてください。伸びすぎた爪や派手な服装はNGです。
持ち物は先方が指定してきたものほか、財布やハンカチ、履歴書のコピーなども忘れないよう、前日から用意しておくことがおすすめです。
時間に余裕をもって行動する
面接場所には早めに着くように、交通経路と時間を調べておきましょう。到着時間は、身だしなみをチェックできる余裕が持てるくらい早めの設定がおすすめです。一般的には5~10分前が理想と言われています。
履歴書の内容を覚える
面接では志望動機や退職理由などを質問されることがほとんどです。履歴書に書いた内容と、実際の回答が異なっていると印象が悪くなることも。履歴書に記載したことを丸暗記する必要はありませんが、どんなことを書いたのかは最低限、覚えておきましょう。
言葉遣いに気をつける
対面で会話をしていると、つい普段使っている言葉が出てしまいがちです。面接ではラフすぎる言葉遣いをしないように、「~です」「~ます」と丁寧な語尾や、一人称は「私」を使うなどに気をつけましょう。
面接は会話のキャッチボール
面接は担当者の質問に対して、あなたが答える形式です。質問に対して、質問に合った明確な回答を心がけましょう。
職場は自分を磨く場でもある
会社があなたに期待していることのひとつは、長く勤めることでより成長し、将来は会社の大きな戦力になってもらうこと。たとえば今、資格や経験がなかったとしても、向上心や熱意があれば高く評価してくれることが多くあります。お給料をもらうためだけに働くといった姿勢はNG。成長するために働く、といった姿勢で面接に臨みましょう。
まとめ
履歴書に書く志望動機はわずか数百文字。面接時間も30分~1時間と短いものですが、これらは就職活動であなたの印象を大きく左右します。
今回、紹介したのは一般的な例ですが、カイゴジョブアカデミーの「就業サポート」では、あなた専属のキャリアパートナーが、就職を希望する事業所の特色や採用傾向に合せて、あなたの魅力がじゅうぶんに伝わるような履歴書の書き方、面接対策などをアドバイスします。
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この記事の監修者
カイゴジョブアカデミー
編集部
- 介護専門の資格講座学校「カイゴジョブアカデミー」の編集部です。
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