高卒で介護士・介護福祉士になるには?
「介護士」とは介護業界ではたらく人を示す総称です。介護士になるために学歴・資格・経験はいっさい問われません。一方で「介護福祉士」は介護職唯一の国家資格。介護士のなかでもエキスパートである証明になり、一定の資格が必要です。
ここでは、高卒から介護士・介護福祉士を目指す方におすすめの資格や資格取得までのルートについて詳しく解説します。
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目次
高卒でも介護士・介護福祉士になれる?
高卒の人が介護士・介護福祉士を目指す方法をそれぞれ紹介します。
高卒で「介護士」になる方法
高卒の人であっても、介護業界で介護職として働いたその日から「介護士」となります。介護士になるために学歴や資格、経験などは問われず、介護職として働き始めたその日から「介護士」になれるからです。
ただし多くの介護施設では学歴よりも資格や経験を重視して、正社員への採用を行う傾向にあります。無資格でも介護士にはなれますが、介護の資格を持っていることで採用に有利になるでしょう。
「介護士」を始めるにあたっておすすめの資格は「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」や「介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)」です。これらの資格は、国籍・学歴・年齢・性別・資格や経験の有無などの制限はなく、誰でも受講できます。一定要件を満たして研修を修了すれば取得できる資格ですから、無資格の人は受講を検討してみてください。
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高卒で「介護福祉士」になる方法
介護福祉士は、介護職としては唯一の国家資格です。介護福祉士になるためには国家試験に受験し、合格する必要があります。学歴は問われないため高卒の人でも受験は可能ですが、そのほかの受験資格は満たす必要があります。高卒の人におすすめの受験資格としては
- 介護士としての実務経験(3年以上・540日以上)
- 「実務者研修」の修了
という上記2点を満たすものです。
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高卒と大卒で待遇に違いはある?
介護職では学歴ではなく資格や経験が重視される場合が多く、待遇に関しても学歴の差による影響は他の職業に比べて小さいと言えます。
未経験の人や高卒の人でも、資格を取得し、経験を積むことで専門性の高い介護職として活躍できますし、活躍に見合った評価を得る機会も多いでしょう。
高卒でも介護士・介護福祉士になるためのおすすめ資格
ここでは、高卒でも介護士・介護福祉士になるためにおすすめの資格「初任者研修」「実務者研修」について説明します。
初任者研修
「初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」は、介護職の入門資格です。食事や入浴、排泄などの身体介護の基本的な知識と技術を習得し、介護の現場で必要なコミュニケーション能力を養うことができます。
スクール等養成学校の講座を受講することで取得できます。受講の際に学歴や経験は問われないため誰でも受講可能です。介護職未経験で、これから介護士になりたい人は基礎を身につけるためにもぜひ受講を検討してみてください。
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実務者研修
「実務者研修(旧ホームヘルパー1級)」は、初任者研修のステップアップ資格です。認知症ケアや介護過程の展開、医療的ケア(喀痰吸引や経管栄養など)も含め、介護現場の即戦力として実践的な知識やスキルを身につけます。
初任者研修同様にスクール等養成学校の講座を受講することで取得できますし、受講資格はとくに定められていません。初任者研修を保有していない人でも、介護職未経験者でも受講可能ですが、基礎からの応用も多く、ある程度の実務経験がある場合を除けば初任者研修取得後の受講がスムーズです。
2017年より介護福祉士国家試験の受験資格に実務者研修の受講修了が義務付けられました。「介護福祉士」を目指す人には必須の資格です。
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介護士・介護福祉士になる方法
介護士になるためには学歴や経験、年齢、資格の有無などは問われず受験もありませんが、介護福祉士になるための国家試験を受験するには受験資格を満たす必要があります。
介護福祉士の受験資格は、以下4つのルートごとに定められています。
- 実務経験ルート
- 養成施設ルート
- 福祉系高校ルート
- 経済連携協定(EPA)ルート
介護福祉士を目指す場合は、先述の通り「実務経験ルート」と「養成施設ルート」が現実的です。以下にそれぞれのルートについて、どのような受験資格が必要なのかまとめたので参考にしてください。
参照元 公益社団法人 社会福祉振興・試験センター:受験資格(資格取得ルート図)
1:実務経験ルート
介護士として実務経験を積みながら介護福祉士を目指すルートです。
受験資格は以下に定められています。
- 介護業務の従業期間3年以上(1,095日)かつ従事日数540日以上+実務者研修の修了
- 介護業務の従業期間3年以上(1,095日)かつ従事日数540日以上+介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修
実務者研修の取得方法
介護福祉士国家試験の実務経験ルートで必須となる実務者研修は、学歴、年齢、資格の有無などの制限がなく誰でも受講できる研修です。研修を修了することで資格が取得できます。
介護未経験者の受講も可能ですが、初任者研修で介護用語や実技などの基礎知識を学んでからの受講がおすすめです。
介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修の取得方法
「介護職員基礎研修」は2012年度で廃止された資格です。現在、新たに取得することはできません。そのため、実務者研修のカリキュラムのうち医療的ケアの「喀痰吸引等研修」を受講することで介護福祉士の受験資格を満たせます。「喀痰吸引等研修」は介護士であれば誰でも受講可能です。
メリット | デメリット |
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2:養成施設ルート
文部科学大臣や厚生労働大臣、または都道府県知事が指定した学校や養成施設を卒業することで介護福祉士の受験資格を得るルートです。
これらの学校や養成施設では、介護の専門知識や技術を体系的に学ぶことができます。介護福祉士国家試験では実技試験が免除されます。
介護福祉士の受験資格を取得できる養成施設は、以下のとおりです。
- 4年制大学:介護以外にも一般教養科目も学べて幅広い知識の習得が可能
- 短期大学:4年生大学よりも短期間で、介護や一般教養等を効率的に学習
- 専門学校(2~3年制):実務に直結した知識やスキルを学習
- 1年課程の専攻科:福祉系大学や社会福祉士養成施設、保育士養成施設の卒業者のみが入学可能
メリット | デメリット |
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3:福祉系高校ルート
文部科学大臣・厚生労働大臣が指定する福祉科や介護福祉コースのある高等学校高校や福祉系特例高校特例高等学校※で定められた課程を修了するルートです。
卒業後に国家試験を受験し、介護福祉士を目指します。(養成施設ルート同様に実技試験は免除されます。)
特例高校は、卒業後、9ヶ月以上の介護等の実務経験が必要です。
カリキュラム、教員、施設・説部、実習など介護福祉士養成課程の基準を満たす高等学校及び中等教育学校として、文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校のこと
参照元 文部科学省:高等学校における福祉科教育
メリット | デメリット |
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4:経済連携協定(EPA)ルート
日本との間で経済連携協定を結んでいる国(フィリピン、インドネシア、ベトナム)の介護職員が、介護福祉士候補者になるための一定の条件を満たすことで、介護福祉士国家試験を受験できるルートです。
介護福祉士候補者になるための要件は、それぞれの国によって異なります。
高卒で介護士・介護福祉士になるのにおすすめのルートは?
介護業界で働き始めたその日から「介護士」にはなれますが、初任者研修や実務者研修を受講し、介護についてある程度の知識やスキルを学んでからの就職がおすすめです。
そのうえで介護福祉士を目指す場合は「実務経験ルート」での受験が現実的です。
実務経験ルートは、介護施設などで働きながら実務を通して経験を積み、資格取得を目指す方法です。
実務経験ルートをおすすめする理由は以下の通りです。
- 費用を抑えられる
介護福祉士養成施設などに通うよりも、費用を抑えて資格取得を目指せます
- 働きながら学べる
実際に現場で働きながら学べるため、教科書だけでは学べない実践的なスキルが身につきます - 現場で経験を積める
働きながら学べることはもちろん、実務経験ルートの受験資格である「実務経験3年」を満たせます。実務経験は正社員としてだけではなく、派派遣社員やアルバイト・パート勤務であってもカウントされるので、仕事と受験資格の取得が効率的に両立できます
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まとめ
高卒から介護士・介護福祉士を目指す方法やおすすめの資格、資格取得までのルートについて解説しました。
資格や介護の経験がなくても介護士にはなれますが、資格を取得し実務を積み重ねることで、より専門性の高い介護福祉士の資格が目指せます。
学歴・年齢・資格など問われずに始められる介護士。今後ますます需要が増していく将来性の高い仕事です。
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受講費用*&
テキスト代 -
振替受講や
再試験代 -
就業
サポート
*初任者研修 または 実務者研修
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この記事の監修者
カイゴジョブアカデミー
編集部
- 介護専門の資格講座学校「カイゴジョブアカデミー」の編集部です。
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