介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修
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介護福祉士実務者研修とは?メリットや必要性などを徹底解説!

更新日:

実務者研修のメリットと必要性とは

2013年3月末にホームヘルパー資格制度と介護職員基礎研修制度が廃止され、2014年4月から「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」と「介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)」という資格制度に生まれ変わりました。

今回は実務者研修を取得するメリットや取得方法、費用などについて詳しく紹介します。

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介護福祉士実務者研修とは

実務者研修とは介護の幅広い知識や技術を習得するための研修です。介護のキャリアパスでは「初任者研修」の次のステップに位置づけられていますが、実は、実務者研修は介護の経験がまったくない人でも受講できます。実務者研修の修了は介護福祉士国家試験の「実務経験ルート」の受験要件でもあるので、介護職員のスキルアップに重要な資格といえるでしょう。

実務者研修の内容は、初任者研修よりさらに専門的になります。介護過程Ⅲや医療的ケア(たん吸引や経管栄養)などを含む、介護福祉士養成校(2年以上の養成課程)の到達目標と同じ水準です。実務者研修は450時間の受講が必要ですが、ほかの介護資格がある人はすでに学習している内容と重複する部分が免除されます。以下に保有資格別の受講時間と免除時間をまとめたので参考にしてください。

保有資格 受講科目数 受講時間 免除時間
無資格 20 450時間
ホームヘルパー2級 12 320時間 130時間
初任者研修 11 320時間 130時間
ホームヘルパー1級 2 95時間 355時間
介護職員基礎研修 1 50時間 400時間

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ホームヘルパー資格との違いとは?

ホームヘルパー1級(以下、ヘルパー1級)と実務者研修は同等の資格ですが、介護福祉士を目指す場合に違いが出てきます。現在ヘルパー1級を取得していても介護福祉士の受験要件は満たせません。ヘルパー1級修了者が介護福祉士を受験するには、前述の表で示した通り全20科目のうち2科目を受講して実務者研修の資格取得が必要になってきます。

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実務者研修とヘルパー1級の違いは?

介護福祉士実務者研修と他の介護資格の違い

介護の代表的な資格は、介護の入門資格である「初任者研修」と、初任者研修のスキルアップ資格である「実務者研修」、そして介護業界唯一の国家資格である「介護福祉士」の3つが挙げられます。以下に違いをまとめたので参考にしてください。

初任者研修 実務者研修 介護福祉士
資格の種類 公的資格 公的資格 国家資格
受講・受験資格 なし なし 実務者研修の修了+実務経験3年以上(実務経験ルート)
受講時間 130時間 450時間(保有資格により免除あり)
資格の位置付け 介護の入門的な資格 介護の専門的・発展的な資格 介護のプロフェッショナル
難易度 ★☆☆ ★★☆ ★★★
できるようになること 訪問介護での身体介護 サービス提供責任者 ケアマネジャーの受験資格の一つを得られる
介護福祉士の受験資格 ならない なる
合格率 ほぼ100% ほぼ100% 70~80%前後

介護福祉士実務者研修と介護職員初任者研修で迷った場合のポイント

実務者研修は初任者研修より発展的な内容の資格ですが、初任者研修と同様に受講要件がなく、初任者研修を受けずに実務者研修を受けることも可能です。最初にどちらを受講するべきか迷ったときは、以下2つのポイントを参考に選ぶと良いでしょう。

介護経験がない人・浅い人は「初任者研修」を

介護の仕事がはじめてで、介護の知識や技術がまったくない人には初任者研修がおすすめです。初任者研修では介護の基礎を学べるので、実務者研修を受講した際に、応用科目での理解が深まりやすくなります。介護経験のない人が初任者研修を飛ばして実務者研修から受講すると、「難しい」「分からない」と挫折しかねません。介護未経験者や介護の経験が浅い人は、まず初任者研修で基礎を身に着けると良いでしょう。
初任者研修を修了してから実務者研修を受講することは、受講期間や費用の面でもメリットがあります。以下の表を参考に検討してみてください。

資格 費用 費用の差
初任者研修 最安31,900円 78,000円
実務者研修 110,000円
資格 受講時間 受講期間 受講時間の差 受講期間の差
初任者研修 130時間 最短1.5ヵ月 320時間 4.5ヵ月
実務者研修 450時間 6ヵ月
初任者研修の費用 実務者研修の費用 費用計 費用の差
実務者研修のみ取得する場合 110,000円 110,000円 1,900円
初任者研修と実務者研修を取得する場合 最安31,900円 最安80,000円 最安111,900円
初任者研修の期間 実務者研修の期間 期間計 期間の差
実務者研修のみ取得する場合 6ヵ月以上 6ヵ月以上 1.5ヵ月
初任者研修と実務者研修を取得する場合 最短1.5ヵ月 最短3ヵ月 最短4.5ヵ月

介護経験が3年以上ある人は「実務者研修」がよいことも

資格がなくても介護職としての実務経験を積んでいる人は、最初から実務者研修を受講する方が良い場合もあります。初任者研修と実務者研修という2つの資格を取得するためには、それぞれにスクール探しや日程調整、手続き、費用などがかかります。こうした負担を一度で済ませたい人は実務者研修を選ぶと良いかもしれません。
ただし、上記の表の通り、無資格者は受講期間が6ヵ月以上かかるうえに、費用も2資格分と同程度になるので慎重に検討しましょう。

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実務者研修を取得するメリットは?

実務者研修を修了すると多くのメリットがあるのでご紹介します。

介護福祉士の受験資格になる

実務経験ルートで介護福祉士を受験する場合、実務経験3年以上に加え実務者研修の修了が必要です。実務者研修を修了することで実務経験ルートでの介護福祉士の受験要件の一つを満たすことができます。

できる仕事が増える

実務者研修修了後に一定要件を満たすことで、これまで医療従事者しかできなかった「たん吸引」や「経管栄養」など「医療的ケア」を行うことができるようになります。
たん吸引や経管栄養といった医療行為のニーズは、高齢化が進むにつれ年々増加しています。その対策として、2012年4月に「社会福祉士及び介護福祉士法」が一部改正され、認定特定行為業務従事者としての研修を受けた介護福祉士や介護職員が、喀痰吸引(かくたんきゅういん)等の医療行為を行えるようになったからです。

サービス提供責任者の要件を満たす

実務者研修の修了は訪問介護事業所のサービス提供責任者になる要件を満たします。就職先の選択肢や将来的なキャリアとして訪問介護事業所のサービス提供責任者を選べるようになります。

信頼獲得、給料アップが見込める

実務者研修を修了することは、介護の実務的な知識や技術がある証拠になります。周りからの信頼が得やすくなると同時に、介護福祉士を目指す熱意をアピールできるため、就職・転職に有利に働きます。就業後は資格手当等が支給される場合もあり、お給料アップも期待できます。

介護福祉士実務者研修の受講要件

実務者研修に受講要件はありません。無資格・未経験からチャレンジできます。ただし、実務者研修は初任者研修の上位資格として定義されているので、介護の経験や知識がまったくないことで不安に感じる人は、先に初任者研修の受講をおすすめします。

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介護福祉士実務者研修のカリキュラム内容

実務者研修のカリキュラムは通信・通学あわせて全20科目で構成されています。総受講時間は450時間ですが、保有資格によっては免除される科目があり受講時間も変わります。以下に保有資格別の受講科目と受講時間をまとめました。

科目 無資格 ヘルパー3級 ヘルパー2級 初任者研修 ヘルパー1級 介護職員基礎研修
人間の尊厳と自立 5時間 免除 免除 免除 免除 免除
社会の理解 I 5時間 免除 免除 免除 免除 免除
社会の理解 II 30時間 30時間 30時間 30時間 免除 免除
介護の基本 10時間 10時間 免除 免除 免除 免除
介護の基本 II 20時間 20時間 免除 20時間 免除 免除
コミュニケーション技術 20時間 20時間 20時間 20時間 免除 免除
生活支援技術 I 20時間 免除 免除 免除 免除 免除
生活支援技術 II 30時間 30時間 免除 免除 免除 免除
介護過程 I 20時間 20時間 免除 免除 免除 免除
介護過程 II 25時間 25時間 25時間 25時間 免除 免除
介護過程 III(スクーリング) 45時間 45時間 45時間 45時間 45時間 免除
発達と老化の理解 I 10時間 10時間 10時間 10時間 免除 免除
発達と老化の理解 II 20時間 20時間 20時間 20時間 免除 免除
認知症の理解 I 10時間 10時間 10時間 免除 免除 免除
認知症の理解 II 20時間 20時間 20時間 20時間 免除 免除
障害の理解 I 10時間 10時間 10時間 免除 免除 免除
障害の理解 II 20時間 20時間 20時間 20時間 免除 免除
こころとからだのしくみ I 20時間 20時間 免除 免除 免除 免除
こころとからだのしくみ II 60時間 60時間 60時間 60時間 免除 免除
医療的ケア 50時間 50時間 50時間 50時間 50時間 50時間
総受講時間数 450時間 420時間 320時間 320時間 95時間 50時間
参照元 厚生労働省:実務者認定ガイドライン

働きながら介護福祉士実務者研修の取得は可能?

実務者研修は働きながら資格取得を目指せます。なぜならば実務者研修は、介護福祉士国家試験の「実務経験ルート」での受験要件だからです。実務経験を積むために働きながら研修を受けられるよう制度が整えられているのです。
実際に、カイゴジョブアカデミーでも仕事と研修を両立させている受講生は少なくありません。カイゴジョブアカデミーでは、シフトの調整がしやすいように曜日固定の週1回コースを設定するなど、働きながら介護福祉士を目指す人に寄り添ったカリキュラムを用意してます。実務者研修の日程は以下のリンクから確認できます。ぜひ参考にしてください。

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介護福祉士実務者研修の取得方法とかかる費用

取得方法

実務者研修には、スクールに通いながら学ぶ「通学コース」と、自宅学習が中心の「通信+通学コース」があります。通信のみで修了することはできません。

「通学コース」のメリットは、同じ目標を持った仲間と一緒に学ぶことでモチベーションが維持しやすいこと、分からないことはその場で経験豊富な講師に質問できることです。直接指導を受けると理解が深まり、身につきやすいことも大きなメリットといえるでしょう。

「通信+通学コース」は、自分のペースで集中して学べることが最大のメリットです。学習時間を自分でコントロールできるため、仕事やプライベートとの折り合いがつけやすく、通学にかかる時間や費用も抑えられます。ただし通信コースを選択しても、1部の科目については通学が必要なので注意しましょう。
カイゴジョブアカデミーでは「通信+通学コース」を採用しています。自宅で課題を進めた後に、通学して実技やグループワークなどを行います。

費用

次に、一般的な実務者研修の費用とカイゴジョブアカデミーの費用をご紹介します。

保有資格 一般的な費用 当校の費用(関東以外)
無資格者 10万円~15万円 110,000円(税込・テキスト代込)
初任者研修修了者 8万円~15万円 80,000円(税込・テキスト代込)

介護福祉士実務者研修の取得にかかる期間

実務者研修の取得にかかる期間は、保有資格によって異なります。詳しくは前述の「保有資格別の受講科目と受講時間」を参考にしてください。以下はカイゴジョブアカデミーでの受講時間と受講期間の目安です。

保有資格 学習時間 受講期間
無資格 450時間 6ヵ月~
ヘルパー2級・初任者研修修了者 320時間 最短4ヵ月
ヘルパー1級 95時間 最短2ヵ月
介護職員基礎研修 50時間 最短1ヵ月

介護福祉士実務者研修の費用を安く抑える方法はある?

実務者研修は、カイゴジョブアカデミーのような民間スクールだけでなく、ハローワークの求職者支援訓練など、さまざまな機関や制度を利用して受講できます。どのような機関や制度を利用すれば費用を安く抑えられるのかご紹介します。

求職者支援訓練

求職者支援訓練は、雇用保険を受給することができない求職者が対象です。基本的に受講料は無料または低額でテキスト代のみ実費です。全日程の受講が義務付けられており、振替受講ができない場合があります。手続きはハローワークで行います。

教育訓練給付金

教育訓練給付金制度は、一定条件を満たした雇用保険の被保険者が、厚生労働大臣指定の教育訓練を終了した場合に、訓練機関に支払った額の20%(上限10万円)が支給される制度です。手続きはハローワークで行います。

実務者研修受講資金貸付制度

実務者研修受講資金貸付制度は、働きながら介護福祉士国家試験の受験を目指す「実務経験ルート」のための補助制度です。実務者研修修了後に、介護福祉士国家試験に合格・資格を取得し、指定の地域で就業するなど一定条件を満たした場合に、借入の返済が全額または一部免除されます。手続きは各都道府県の社会福祉協議会で行います。

スクール独自の制度

カイゴジョブアカデミーのような民間スクールで実施される独自の制度で す。カイゴジョブアカデミーでは以下のような割引やおトクな制度をご用意しています。

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卒業生割引

カイゴジョブアカデミーで初任者研修を修了すると、実務者研修の受講費用が約20%おトクになります。地域によって料金が変わるので、詳細は実務者研修の受講料をご覧ください。

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実務者研修に関するよくあるQ&A

実務者研修に関してよくある質問をまとめました。参考にしてください。

1:実務者研修を受けるには特別な条件がある?

実務者研修を受けるために特別な条件はありません。実務者研修は介護経験者向けの内容ですが、初任者研修を受けていなくても実務者研修に参加できます。無資格・未経験者は初任者研修からの受講がおすすめですが、介護の経験があれば、初任者研修を受けずに実務者研修を受けても良いでしょう。

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初任者研修を受けずに実務者研修を受けるのはあり?違いやメリットは?

2:実務者研修の試験は難しい?

実務者研修の修了難易度はそこまで高くありません。条件は以下の通りです。

  • すべての課題を提出して合格基準を満たす
  • すべての授業に出席する
  • 試験に合格する

初任者研修のように修了筆記試験が必ず行われるわけではなく、基本的にはすべてのカリキュラムを修了すると取得できます。修了試験を実施しているスクールもありますが、初任者研修と同様に到達度を測るテストなので、基本をおさえていれば難易度は高くありません。不合格になっても追試が行われるので、そこで合格すれば問題ありません。授業に参加できなくなったり、辞退したりしなければ、実務者研修の合格率はほぼ100%と言われています。

3:実務者研修に免除制度はある?

実務者研修は保有資格によって受講科目の免除制度があります。詳細は「保有資格別の受講科目と受講時間」に前述していますが、以下の表に簡単にまとめました。参考にしてください。

保有資格 受講
科目
受講時間
(免除時間)
介護職員
基礎研修
1 50時間(400時間)
ホームヘルパー
1級
2 95時間(355時間)
介護職員
初任者研修
11 320時間(130時間)
ホームヘルパー
2級
12 320時間(130時間)
ホームヘルパー
3級
17 420時間(130時間)
無資格 20 450時間(―)

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カイゴジョブアカデミーの実務者研修はアットホームな雰囲気の講座です。わからないところや疑問点が気軽に質問・解決できるので、無資格・未経験者にもおすすめです。
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まとめ

実務者研修は介護業界でのスキルアップやキャリアアップに直結する資格で、保有によるメリットが多くあります。取得期間や費用に関しては、保有資格やスクール、地域によって変わるのでリサーチが必要です。カイゴジョブアカデミーでは地域最安水準の受講料で開講しているだけでなく、介護業界での転職をご希望であれば、費用をかけずに実務者研修を取得できる「介護職デビューキャンペーン」も実施しています。大変おトクな制度ですので、ぜひお気軽にお問合せください。

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この記事の監修者 カイゴジョブアカデミー
編集部
介護専門の資格講座学校「カイゴジョブアカデミー」の編集部です。
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