家族介護と仕事は両立できる? 仕事を辞める・辞めない選択

介護と仕事
私たちの両親は、確実に私たちよりも早く歳をとります。そして歳をとることで介護が必要な状態になることがあります。
ご自身の家族が介護が必要になった時、あなたはどのような選択をしますか?介護事業所へ入居、自宅で在宅介護サービスを利用しながら生活を継続、自宅で家族が協力して介護を行って生活を継続、などの選択肢が考えられます。
自宅で家族の介護をするのは大変だと聞きますが、介護と仕事の両立は難しいのでしょうか?
ここでは、家族の介護と仕事の両立について説明しますので、家族が高齢になって介護のことを考え始めた方は、ぜひご一読ください。

1.家族の介護をしながら仕事をしている人の割合

それでは家族の介護が必要になった時、仕事を続けている方はどのくらいいるのでしょうか。
総務省「就業構造基本調査」によると、仕事をしている方(雇用者)で、介護をしている者は2,399,000人で、そのうち女性1,372,000人、男性1,027,000です。雇用者総数に占める割合はそれぞれ、女性5.5%、男性3.3%となっています。
上記のデータを見ていくと、総数に占めるパーセンテージは多くないように思いますが、年齢が上がるにつれて割合が増え、自身の年齢が50歳を超えると急激に増えています。

2.家族の介護が原因で仕事を辞める人の割合

家族介護が原因で仕事を辞めなければならないことは「介護離職」と呼ばれ、離職する人数は年間約10万人と言われています。そして、この10万人の中の7割が女性です。
家族の介護で仕事を辞める理由として最も多いのが、今回のテーマでもある「仕事と介護の両立が難しいため」となっています。この結果を見ると、家族の介護と仕事との両立が、いかに難しいかがおわかりいただけると思います。もちろん要介護者の状態によりますが、24時間介護が必要となれば、深夜、早朝であっても、定期的にケアが求められます。家事と併行して介護を行うことで、仕事まで手が回らなくなってしまうことが多いようです。

3.家族の介護で離職した後の生活とは?

家族の介護で仕事を離職した方はどのような生活をしているのでしょうか。ここでは、離職した方の生活をご紹介します。もちろん個人差がありますので、参考までにご覧ください。

・Aさん(夫:就業、妻:Aさん、母:要介護)

Aさんは、母が常時介護が必要になったことにより、それまで20年勤めていた会社を退職しました。夫には定年まで働いてもらい、Aさんが離職して母の介護を行うことが夫婦の話し合いの結論でした。Aさんが離職して、家計に余裕はなくなりましたが、夫が働いていることで生活に困るというほどの状況ではなく、またデイサービスやショートステイなどの在宅介護サービスを利用しながら、自宅での生活を継続できています。

・Bさん(女性:Bさん、母:要介護)

Bさんは、母が介護が必要になり、自宅での介護と仕事を1年ほど両立していました。
しかし、母の状態が重度化してきたこともあり、30年勤めていた会社を退職しました。Bさんが離職することで家計の収入は、母の年金だけとなってしまい、貯蓄を取り崩しながら家計をやりくりすることで生活しています。Bさんには「私がしっかりと面倒を見るんだ」という想いがあります。毎日の介護を行う生活に身体的、金銭的、精神的にも負担を感じていますが、現状では自宅での生活を継続できています。

・共通点

どちらのパターンでも、精神的、身体的、金銭的に負担を感じることが多いようです。
自身の高齢化により身体的に余裕がなくなること、離職による金銭的に余裕がなくなること、介護に関してどうして良いかわからないことから、将来の不安を感じています。

4.家族の介護と仕事の両立方法とは?事前の準備について

では、家族の介護と仕事を上手に両立するには、どうしたらいいのでしょうか?そのポイントをご紹介します。

・家族で相談をする

これは実は1番重要です。よくあるケースは、女性に介護を押しつけ男性は仕事をするという、家族のチームワークがない状態です。家事もそうですが介護も、女性の仕事と決まっているわけではありません。誰かの介護が必要になった時は、まず家族の中で話し合いをして、それぞれの役割りを決めて、みんなで協力することが必要です。

・介護サービスを利用する

介護が必要な状態になった場合は、要介護認定を受けることで、様々な介護サービスを利用できます。自宅での生活を継続する方は、デイサービス、ショートステイ、訪問介護などの介護サービスを利用することで、介護の負担を減らすことができるでしょう。

・介護職員初任者研修を受講する

家族の介護を行う時、介護の基礎知識を身につけておくことが大切です。介護職員初任者研修では、介護の基礎的な知識と技術を学習します。介護を受ける側の気持ちを理解し、介護を行う負担を軽減することができるため、受講をおすすめします。

5.家族の介護による離職を防ぐために国が行っている政策とは?

介護離職は、社会的な問題として取り上げられています。超高齢社会の進行に伴い、これから先も家族の介護のために離職する方が増えると予想されています。そして、家族の介護による離職を防ぐために、国は「育児・介護休業法」を制定しています。そのほかにも給付金などの制度を設けて、介護休業を取得しやすくしています。

・介護休暇

介護休暇とは、家族の介護をしなければならない状況になった場合、介護を必要とする家族1名につき、年間5日の休暇を取得できる制度です。詳細については、お勤めの企業の就業規則等をご確認ください。

・介護休業

介護休業とは、2ヵ月以上の長い期間の介護を必要とする家族がいる場合に、最大93日の休暇を取得できる制度です。分割で取得することもできます。こちらも詳細については、お勤めの企業の就業規則等をご確認ください。

・介護休業給付

介護休業を取得している間、収入がなくなることを補助するために、介護休業給付が設けられています。手続きについては、お勤めの企業の人事労務部署にお問い合わせください。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?
家族の介護をすることを考えた時に、両立を目指すための制度が設けられています。仕事をしながら、家事や介護を両立できている方もたくさんいらっしゃいます。
家族の介護をする場合は、家族の中で相談し、協力して介護を行うこと、介護サービスを利用し、過度の負担がかからないようにすることを心がけて、最適な方法を探しましょう。
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