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天国の祖父にトランペットの音色が届きますように!高齢者の力になりたくて介護の道へ

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初任者研修から踏み出した一歩

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は宇津木千佳さんです。福祉系の大学を卒業後、新卒として特養に就職しました。介護の道を志したきっかけとなったおじい様のことや、苦戦することもあるという現在のお仕事のことなど、様々なお話を伺いしました。

※特養…特別養護老人ホーム。常時介護を必要とし、在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全般の介護を提供する施設。「終の棲家」とも言われる。

宇津木千佳さん(22歳)

2023年12月~2024年4月 介護職員初任者研修/千葉校
2024年4月 特別養護老人ホームに就職

祖父との別れが介護へのきっかけ

藤井:宇津木さんは大学も福祉系なんですよね。介護の道を志したきっかけは何だったのですか?

宇津木さん: 高校2年生の時に祖父が亡くなったのがきっかけです。祖父には小さいころからとても可愛がってもらって大好きでした。ある日の朝、祖父に声を掛けたら返事がなかったんです。その時は「寝てるのかな」と思ったので起こさず登校したのですが、実はこの時脳梗塞を起こしていて、その後入院してしまいました。

藤井:それはショックでしたね。

宇津木さん: 脳梗塞の後遺症が残り施設に入ることになって、そのまま自宅に戻ることなく亡くなりました。大好きだった祖父が突然いなくなり、心にぽっかりと穴が開いたような、とても悲しい経験でした。今でも「もっと何かしてあげられたんじゃないか」と悔いが残るところがあって、高齢者の力になりたいと思い介護の道を志しました。

藤井:おじいさんとの別れが介護の道に進むきっかけになったんですね。

宇津木さん: はい。私はトランペットが趣味で中学生になった時から続けているのですが、家でも演奏することがあったんです。祖父の好きな曲をもっと聞かせてあげたかったです。

藤井:宇津木さんの奏でるトランペットの音色、きっと天国のおじい様に届いていると思いますよ。

宇津木さん: そうだといいです。祖父にはもう何もしてあげられませんが、そのぶん利用者さんの役に立ちたいと今は思っています。

宇津木さんのトランペット

いざ介護職へ!ブレない決意

藤井:介護の道に進むと決めて、大学も福祉系を選択されたのですね。

宇津木さん: そうです。大学では専門的に介護の勉強ができました。実技の授業も予定されていたのですがコロナ禍と重なって中止になることも多く、学べる機会が制限されてしまい残念でした。

藤井:それは大変でしたね。そんな中でも介護業界に就職するという思いは変わらなかったのですか?

宇津木さん: はい、そこはもうブレませんでしたね。就職活動する中でカイゴジョブアカデミーを見つけて、就職先を紹介してくれるだけでなく面接のサポートもしてくれるなどサービスが充実していそうだったので早速登録したんです。

藤井:それでまずは初任者研修を受けられたんですね。

宇津木さん: はい。大学生活も佳境で時間もありましたし、何よりもまず資格を取りたいと思って。大学でも学んでいたので研修内容と重なる部分も多く、スムーズに理解できました。

藤井:就職先はどんなふうに探されましたか?

宇津木さん: キャリアパートナーさんに自宅から車で通勤できることを希望としてお伝えしていました。あとは雰囲気が良いところだと良いなあ、くらいに考えていました。紹介していただいたところをいくつか見学して、今のところは職員のみなさんが話しやすくて「ここで働いてみたい」と思えたので安心して決められました。

藤井:キャリアパートナーがついたことによって、よかったことはありますか?

宇津木さん: 私はちょっと人見知りなところがあって、電話とか人前で発表したりするのが苦手なんです。でも担当についてくれた方は最初の電話の時から話しやすくて、色々相談できました。この施設はどういうところで、どういったサービスを提供しているかなど、特徴をまとめて教えてくれたり、履歴書の書き方から面接のアドバイスまでいただけたのでありがたかったです。

デイサービスの意外な苦労

藤井:宇津木さんが就職した特養は入居部門とデイサービス部門があるとのことですが、宇津木さんはどちらに配属されたんですか?

宇津木さん: デイサービス部門です。希望があるか聞かれたのですが「とにかく配属されたところで頑張ろう」と思っていたので、特に希望は出しませんでした。

藤井:お仕事はいかがですか?

宇津木さん: 頑張ってます!(笑)デイサービス全体で50人くらい利用者さんがいらっしゃって、そのうち20人くらいの方が1日に来所されるのですが、利用者さんのお宅への道順を覚えるのに必死です。

藤井:デイサービスは送迎がありますからね。顔と名前だけでなく道順も覚えるとなるとなかなか大変そうですね。運転もされているんですか?

宇津木さん: いえ、今は送迎車に同乗して利用者さんのお迎えや安全確認をしています。でもいずれは運転もすることになると思います。

藤井:デイサービスにはそういう苦労もあるんですね。

宇津木さん: 利用者さんの顔と名前を覚えるのは苦にならなかったんですが、お宅を覚えるのが一苦労で。日によって利用者さんが変わるのでそれに伴って道順も変わりますし、範囲も広いのでちょっと大変ですね。

藤井:わからないことがあるときはしっかり聞ける環境ですか?

宇津木さん: はい。先輩が「大丈夫?何かわからないことある?」と聞いてくれるので、その都度確認するようにしています。

藤井:日中施設ではどんなことをしているんですか?

宇津木さん: 食事介助や入浴介助がメインです。たまに皆さんの前でトランペットを吹くこともあります。坂本九さんの「上を向いて歩こう」とか演奏すると、泣き出す利用者さんもいらっしゃいます。

藤井:素敵ですね。私もぜひ聴きたいです。利用者さんも喜ばれるでしょうね。

宇津木さん: 皆さん優しくて、「この仕事についてくれてありがとう」とか「若い子が来てくれてありがたいね」とか言ってくださるんですよね。孫のように思ってくださっているのか、そんな風に言われると嬉しいですよね。

藤井:介護職になってから、ご自身に何か変化はありましたか?

宇津木さん: 友達には「雰囲気明るくなったね」とか「よく話すようになったね」と言われます。自分でも感じるんです。先日は久しぶりに会った友人に「話しやすくなった」と言われて嬉しかったです。

藤井:最後に、今後の夢や目標があったら教えて下さい。

宇津木さん: トランペットを続けて、また利用者さんのために演奏したいと思っています。あとは天国の祖父のためにも、国家資格である介護福祉士を取得したいですね。

インタビューを終えて

亡くなったおじい様への思いがひしひしと伝わってくるインタビューでした。宇津木さんのように祖父母と暮らした思い出がある方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。「自分は高齢者と話すのが好きかもしれない」と思う人は、介護職に向いているかもしれません。一歩踏み出すのが不安な人は、まずはカイゴジョブアカデミーのキャリアパートナーに相談してみてはいかがでしょうか。

構成、執筆:秦佐起代

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)


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>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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