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介護職への転職で自由を得た―シングルマザー生活を経て新たな人生を歩み出した50代女性の確固たる決意

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初任者研修から踏み出した一歩

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は村上香さんです。中学校教員として激務に追われつつも、シングルマザーとして大切な娘の育児に奮闘してきました。自分の幸せはずっと後回しだったと語る村上さんですが、再婚や介護職への転職を通じて輝く第二の人生に踏み出しました。

村上 香さん(51歳)

2023年10月~11月 介護職員初任者研修(短期コース)/新宿校
2024年3月 訪問介護事業所に転職

教師として働きつつシングルマザーとして育児も

藤井:まずはこれまでのお仕事について教えてください。

村上さん: 職業訓練校でパソコンを教える仕事をしながら通信大学で教員免許を取得し、中学校の美術教師として勤めてきました。

藤井:美術を教えられていたんですね。

村上さん: はい。教員として最初に勤めたのが特別支援学校でしたので、美術を教える一方で、障がいに関する研修をたくさん受けました。その時にこの仕事には介護の要素もあるんだなと気づいたんです。教育と介護は「人と関わり、ケアする仕事」として共通点も多いのに、それまでまったく異なる仕事だと感じていたのは、単なる先入観だったのかもしれません。

藤井:教育業界から介護業界に転職しようと思ったきっかけは?

村上さん: 世間でもよく言われているように、学校現場は激務です。好きでやりがいのある仕事でしたが、24時間365日追われていたのは事実でした。これでは仕事と家庭の両立が難しいなと感じて、転職を考えるようになりました。

藤井:「教員離れ」という言葉もありますよね。

村上さん: そうですね。定年まで続けるつもりでしたが、いつも気持ちに余裕がなくて子どもともしょっちゅうケンカするような生活で……。私にとって一番大切なのは娘なので、このままではいけないなと感じていました。

藤井:それだけ仕事に追われていたんですね。

村上さん: 私は20年シングルマザーとして、どんなに忙しくとも娘を第一に考え育ててきましたが、それでも足りないといつも葛藤していました。でもあるとき、「母一人子一人、もし私が死んだらこの子は一人ぼっちなんだ」と気づいたんですよね。そこで一念発起して婚活を始めたんです。

藤井:将来のことを考えて行動に移したんですね。

村上さん: 娘のことを含め、プライベートを充実させるためにはもっと時間的なゆとりが必要だとつくづく実感して、思い切って仕事も変えようと思い立ちました。それでどんな仕事をしようかと考えたときに特別支援学校時代のことを思い出して、介護も良いなと思ったんです。

藤井:介護のどんなことが転職の決め手になったんですか?

村上さん: 介護職はシフト制で時間に融通がきいたり、働く場所も様々だと聞いたので、より自由に働けるのではないかと思ったからです。

介護で向き合った「生きる」の意味

藤井:介護への転職にあたり、まずは初任者研修を受けたんですね。

村上さん: 介護の仕事のことをネットで見ていて資格があると知って、「初任者研修」で検索して色々見てたんですね。それでカイゴジョブアカデミーを見つけて電話したら特待生として受講料無料で初任者研修を受けられることになって、翌週から研修が始まりました。

藤井:電話した翌週からですか、あっという間だったんですね。

村上さん: すぐに受講できるのはすごくいいなと思いました。思い立った時の勢いが保てますからね。それで実際に研修を受けてみて、介護ってほんとに奥が深いなと思いました。

藤井:どんなところをそう感じましたか?

村上さん: 教師の仕事もそうですが、介護には正解がなく常に勉強し続けることが必要です。また介護業界に入ってから、「老いる」ってどういうことだろう?と考えるようになりました。人は必ず老いていくはずなのに、普段の生活ではなかなかそれを実感できませんよね。

藤井:たしかにそうですね。

村上さん: これまでは仕事と子育てに必死で、自分にもいつか老いて死ぬ時が来るということを意識したことがなかったんです。でも介護職についてみて初めて、「生きる」って何だろうと考えるようになりました。そう思うと、介護とはその人の生きてきた道のりに思いを寄せることでもあるのかなと。

藤井:単なる「お世話」だけではないということですね。

村上さん: 初任者研修でも、「介護とはその人の生きざまに向き合うこと」と教わり、感動して授業中なのに泣いてしまいました。本音をいうと、介護の仕事はもっと単調な仕事なんじゃないかと思っていたんです。でも全く違いました。介護とはその人の人生に関わること。今はもっともっと勉強したいと思っています。

介護は「自由度の高さ」が魅力

藤井:転職先選びはどのように進められましたか?

村上さん: 転職先はキャリアパートナーさんにご紹介いただいた訪問介護に決めました。教員から介護に転職したのは時間的余裕を得るためでしたが、訪問介護は時間の自由度が高いので、思い通りの働き方ができてすごく満足しています。

藤井:訪問介護は移動がつきものですが、負担を感じることはありますか?

村上さん: 仕事を始めてすぐの頃は負担に感じていたんですが、慣れると移動中に車の中から見える景色を楽しんだり、ちょっと気分転換できるようになったり。同じ場所に居続けるのではなく、あちこち移動して働くのって自由でいいなと思うようになりました。

藤井:自由を感じられる働き方っていいですね。

村上さん: 平日昼間だけ働きたいならデイサービス、夜勤もして稼ぎたいなら老人ホームなどの施設、自由を求めるなら私のように訪問介護など、介護はその人に合った働き方ができますよね。基本的に残業はありませんし、プライベートもしっかり確保できるのも良いところだと思います。

藤井:仕事のやりがいという点ではいかがですか?

村上さん: 利用者さんから「あなた介助が上手ね」、「あなたならどこででもやっていけるわね」なんて褒められることがあるんですが、それが嬉しいし、やりがいになります。教師時代は誰かに褒められることなんてなかったですからね。感謝されて褒められる。こんないい仕事はないと思いました。

藤井:最後に、今後の夢や目標を教えてください。

村上さん: 今のところ具体的にこの資格が取りたいなどの目標はないのですが、これまでずっと教える仕事をしてきたし人に教えることが好きなので、介護業界でも講師になれるチャンスがあればやってみたいと思っています。

インタビューを終えて

長らく教職をされてきた村上さん。これまで携わってきた教育と介護の共通点や、介護職のメリット・デメリットをご自身で分析しながら、その都度、自分らしい選択をしていたのが印象的でした。介護の仕事は他業種に比べ、働く場所やシフトに自由が利きます。仕事に全力投球するもよし、仕事のペースを落として家庭やプライベートと両立させるのもよし。村上さんのように、自分に合った働き方をチョイスできるのは理想的ですよね。

構成、執筆:秦佐起代

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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