悩みに悩み、看護大学を中退。次なる進路に介護職を選択し、大きな可能性と新たな自分を発見した24歳女性の胸中
初任者研修から踏み出した一歩
「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は安藤風花さんです。看護大学中退後、引っ越し屋のアルバイトをしていましたが介護職への転職を決めました。悩みに悩んだ末の決断でしたが、思い切って初任者研修を取得し進路を変えたことで新たな自分を見つけることができたそうです。進むべき進路に悩んでいる方は「介護」という働き方もお勧めです。
2023年8~9月 介護職員初任者研修(短期コース)/町田校
2023年11月 介護付き有料老人ホームに就職
記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)
人間関係の大切さを実感し、介護の仕事へ
藤井:まずは高校卒業後のことを教えてください。
藤井:看護師を目指されていたんですね。
安藤さん: 高1のときに「コウノトリ」というドラマを見て憧れを持つようになったんです。でも看護大学で色々あって休学したりして。悩んだ末に退学を決めました。
藤井:その間も引越し屋のアルバイトは続けられていたんですね。
安藤さん: 最初は夏休み限定のバイト感覚で始めたんです。それがあれよあれよと5年も続きました。人間関係がとにかく良い職場で、先輩方は優しいし色々な研修にも参加させていただいて、チームリーダーにもなりました。現場も毎回違うのでたくさんの方々と接することができて楽しかったです。
藤井:介護を仕事にしてみようと思ったきっかけはなんでしょうか?
安藤さん: 小さいころから高齢者がいる環境で育ってきて、高齢者の方々とのコミュニケーションには慣れていました。また引越し屋でも自宅から介護施設に入居される方の依頼も多くて、実際に介護施設の中に入ったりしていたので割と身近に感じていました。日本の高齢者が増えていくことでの将来性もあるなと思って考え始めました。
藤井:介護はネガティブなイメージを持たれる方が多いですが、その点はいかがでしたか?
安藤さん: 確かに大変そうなイメージはありました。私にできるのかなと不安でしたが、実際に働いてる方々の笑顔がとても素敵で、ポジティブに捉えることができました。特に初任者研修を受けた後は、よりポジティブに仕事に就くことができました。
介護の仕事は自分に向いている
藤井:介護の仕事に就くにあたって、資格取得についてはどう考えましたか?
安藤さん: 自分でネットで調べてみると無資格でも就職できるとわかりましたが、カイゴジョブアカデミーなら初任者研修を受講しながら就職先を探してくれて、さらに受講料も無料になる特待生キャンペーンがあると知って「これしかない!」と思いました。
藤井:カイゴジョブアカデミーでの初任者研修はいかがでしたか?
安藤さん: 介護業界の経験が長い先生がいろんなことをものすごく楽しそうに話してくれるので、利用者さんが持つ病気の捉え方が変わり、仕事への不安も大きく減りました。介護の仕事ってとてもおもしろくてやりがいのある仕事なんだなと思うことができましたね。それに初任者研修を学んだことで、改めて介護の仕事が自分に向いてそうだなとも感じました。
藤井:クラス全体の人数や雰囲気などはいかがでしたか?
安藤さん: 受講生は8人いて、年齢層は幅広く、すぐに皆さんと仲良くなりました。難しいところは教えあったり相談したりして、人間関係で悩んだことがある自分にとっては、過ごしやすい雰囲気でした。
藤井:就職先は何をポイントに探しましたか?
安藤さん: 一番は職場の雰囲気でした。明るくて雰囲気の良いところが良いなと思っていたら、最初の面接のときに利用者さんと職員さんとのやり取りなどで「ここ素敵だな、過ごしやすそうだな」と思ったのですぐ決めました。第一印象がとてもよかったです。
藤井:キャリアパートナーがついたことによって、よかったことはありますか?
安藤さん: 最初は軽い気持ちで問い合わせたのですが、話をする中でキャリアパートナーさんが私の長所をしっかり見つけてくれて、自分で思いもつかなかったようなことをアドバイスしてくれました。就職先も単に希望に近いからというだけではなく、私の性格的に合っているかどうかまで見極めて探してくれたので本当に助かりました。
藤井:お仕事のほうはいかがですか?
安藤さん: OJTでは先輩が1対1でついて色々と教えてくれます。ずっと同じ方がついてくれるので信頼関係もでき、安心感があります。年が近い新卒入社の同僚も4人いて、日々の気軽な会話をしたりしてます。またホーム長やリーダーが常に気にかけてくれるので不安になったりすることもなく、毎日楽しく出勤することができています。
藤井:とても働きやすい環境なんですね。
安藤さん: そうですね。介護は女性が多い職場のイメージがありますが、男性職員もけっこういますよ。休憩室での会話も愚痴があまりない環境なのでポジティブな気持ちで休むことができています。
藤井:お仕事を始める前に初任者研修を学んでおいたことはよかったと思いますか?
安藤さん: 知識だけとはいえ基本的なことを知っているので、現場で言われたこともスッと頭に入ってきました。学んでおいたから早く理解することができているんだと思います。
藤井:引越し屋でのアルバイト経験は活きていますか?
安藤さん: 引越し屋の仕事はお客様の世代が幅広くリーダー経験もさせてもらったのでコミュニケーション能力がかなり鍛えられました。これは介護の仕事にもとても役立っていると感じます。あと体力がついているので夜勤に入ってもあまり疲れを感じません。
藤井:夜勤にも入ってるんですね。
安藤さん: 先輩とペアを組んで月に3回程度入っています。日中より夜勤のときのほうが時間に余裕があるので、一つ一つのことを丁寧に覚えられる時間となっています。
大学中退の経験も役に立っている
藤井:中退ではありますが、看護大学で学んだことで今につながっていると感じることはありますか?
安藤さん: 看護大学で得た知識は今でも役に立っていますし、何よりも人間関係の大切さを学びましたので、今思えば3年という時間は無駄ではなかったと実感しています。
藤井:介護職として新たなスタートを切ったことについて、ご家族は何かおっしゃっていますか?
安藤さん: 母は祖父の介護経験があるので心配していました。でも働き始めていろんなことを話すうちに、母の中で介護に対するイメージが変わってきているなと感じます。ずっと応援してくれているのでとても心強いです。
藤井:最後にこれからの目標や挑戦したいことを教えてください。
安藤さん: 実務経験を積み介護福祉士を取得して、ケアマネジャーも取得したいです。ケアマは一人ひとりに合ったプラン作りを通して利用者さんに寄り添える仕事だと思いますし、母が祖父を介護している時にもとてもお世話になりました。私にとってはとても魅力的でかっこいい仕事です。
インタビューを終えて
看護大学を中退しましたがそれは無駄ではなく、結果的に自分に向いている仕事を見つけることができました。アルバイト経験で得たリーダーシップ、コミュニケーション能力は、介護の仕事で役に立つことがよくわかりました。一度は目標を失ったとしても、諦めない心で挑戦することにより、新たな自分を発見できるのも介護の仕事ならではでないでしょうか。
構成、執筆:鈴木純子
「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
安藤さん: 看護師を目指して看護大学に入学しましたが、人間関係に悩んでしまい中退しました。高校生のころから続けていた引越し屋のアルバイトに本腰を入れ始め、5年ほど続けました。