週7日休みなしのダブルワークから一転、57歳で正社員として病院に転職!今は「患者さんの笑顔に癒される日々」
初任者研修から踏み出した一歩
「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は佐藤且子さんです。これまでスーパーや電話オペレーターを経験され、この半年は週7日休みなしのダブルワークをしてこられました。ご自身の入院をきっかけに「人のためになる仕事をしたい」と介護への転職を決意。初任者研修を取得し、50代後半でも正社員として就職できる介護職は魅力的と話してくださいました。
2023年8月~11月 介護職員初任者研修/大宮校
2023年11月 病院の看護助手として就職
記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)
週7日のダブルワークから、年齢問わずに働ける介護へ
藤井:まずはこれまでのお仕事経験について教えてください。
藤井:休みなしで!そのモチベーションの原動力はなんでしょうか?
佐藤さん: 実は猫を9匹飼ってまして、この物価高で猫の食費だけでかなり負担が増えました。主人と地域の保護猫活動もしていてその費用もかかりますので一生懸命働いています。旅行にもいきたいですしね。
藤井:今回介護に転職したきっかけは?
佐藤さん:
以前入院しまして、娘と同年代の看護助手さんにとてもよくしていただきました。娘も看護師をしているのですが「こういう仕事って素敵だなあ」と思って、私も誰かを励ますことができたらいいなと思うようになりました。
介護の仕事は年齢に関係なく資格が取れますし、可能な限り働き続けることができますよね。定年退職しても経験や資格があれば委託や再雇用してもらうこともできるかなと思いました。
藤井:世間的に介護はネガティブなイメージで伝えられやすいですが、その点はいかがでしたか?
佐藤さん: 若いころは介護の仕事をするとは考えていませんでしたが、自分が介護される側の年齢になってきたことで介護する側の気持ちを考えてみたいと思うようになりました。これは介護を仕事にしてみようと思った大きなきっかけになりましたね。
介護してくれる人の気持ちを考えてみたい
藤井:介護への転職を決めたあと、どうされましたか?
佐藤さん: まったく介護のことがわからず経験もないので、先に資格を取って基本知識や基本動作を学ぼうと思いました。ただ年齢的に覚えられるか、体がついていくかとても不安で……。そんな中カイゴジョブアカデミーを見つけたんです。
藤井:実際に研修を受けてみていかがでしたか?
佐藤さん: クラスの雰囲気が和やかでとても良くて、お互いに意見交換したり教え合ったりして受講できたので、少しずつ不安が解消されていきました。クラスメートは15人くらいで、年代的にも近い方が多かったです。最後にみんなで打ち上げをしたんですが、若い方はまだ大学在学中と聞いていい刺激を受けたし、不安もなくなってました。
藤井:授業の中で印象に残ったことなどはありましたか?
佐藤さん: 私よりも年上の先生が多かったのですが、とにかく元気で年を感じさせない方ばかりでした。介護の仕事をしている人はこんなにも若く見えるのかと思うくらいで。身を乗り出して話を聞きたくなる先生が多かったです。先生の良い雰囲気がクラスにも伝わってきましたね。介護技術のテストでも、なかなか上手くいかない人にも最後まで寄り添っていらっしゃったのは今でもよく覚えています。
藤井:就職先はどのように選びましたか?
佐藤さん: 娘から病院の話を色々聞いていたことと私自身の入院の経験もありましたので、看護助手のお仕事を探していただきました。車通勤ができて近いこと、公共交通機関を使う場合でも利便性が高い場所にあるところが希望でした。あと給料面ももちろん考慮しました。
藤井:今の病院に決めた理由はなんでしょうか?
佐藤さん: 見学して、病院の真ん中に庭園があって病棟から見えること、自分が入院するならこの病院がいいなと思ったことです。また病院の理念に共感したことでしょうか。
キャリアパートナーの励ましと諦めない心で正社員採用へ
藤井:今回の転職活動に専任のキャリアパートナーが付いたと思いますが、いかがでしたか?
佐藤さん:
とにかく親身になって探してくれました。50代後半の年齢と経験がないということで面接すらできないところばかりでしたが、「絶対に大丈夫です」と励ましてくださったし、私の事を一生懸命アピールしてくれました。自分で探していたら、いまだ面接にたどり着けなかったのではと思います。
今の職場も年齢的なことから最初は断られましたが、キャリアパートナーさんが人事に猛アピールしてくれて面接でお会いできることになり、翌日に内定をいただきました。
藤井:粘り勝ちですね!
佐藤さん: 本当に粘り強く交渉してくれました。60歳定年の病院なので、57歳での採用だとやっと仕事ができるタイミングで定年を迎えてしまうのが採用側の気持ちですよね。この年齢で正社員になれるのはとても魅力的な業界だと思います。友達にもびっくりされました。
藤井:正社員へのこだわりがあったのですか?
佐藤さん: 以前派遣社員として働いていた時、勤務中にケガをしてしまったんですが派遣だからという理由で医務室を使わせてもらえなかったことがありました。「湿布だけでも……」とお願いしましたがそれもダメで。翌日病院に行ったら肋骨が3本も折れていて、休まざるを得なくなりました。3か月後には派遣期間も終わって次の仕事を探さなければいけなくなり、その時に「今後は正社員として働きたい」と思ったんです。
藤井:いざお仕事を始められているわけですが、いかがですか?
佐藤さん: 始める前はとにかく不安でしたが、実際に入ってみたらとても良い環境で、特に看護師さんと仲良くさせていただいています。最初は気疲れもありましたが少ない日でも1万歩、多い日は1万5千歩歩いていて、クタクタになるまで働いています。おかげで体力もついてきました。
藤井:やりがいがありそうですね!
佐藤さん: 何をするにしても「ありがとう」と言われるのはこの仕事ならではだと思います。患者さんが笑っている姿を見ると本当に癒されますよ。私「仕事に行ってる」と思ってなくて、今は患者さんと触れ合うことが楽しいです。
藤井:佐藤さんは子育て経験がおありですが、仕事に役立っていると思うことはありますか?
佐藤さん: おむつ交換などではとても感じますね。大人と子どもは違いますが、おむつの当て方や洗浄の仕方など気を付けるポイントはある程度わかっていました。ただ病院のやり方もありますので最初は戸惑いましたが、初任者研修で基本を習っていたのがよかったです。シーツ交換も習っていたので、病院では初日から一人で担当させていただきました。
藤井:佐藤さんと同世代の方が介護職を検討されていたら、お勧めできますか?
佐藤さん: お勧めできます!お世話される側の年齢になってくると、お世話する側の気持ちも考えた方が良いし、この体験だけでも大切な事だと思います。介護の仕事は3Kなんて言われますが、思っていたよりも大変ではありませんし嫌でもありません。患者さんの笑顔にも癒される仕事ですよ。
藤井:最後にこれから挑戦してみたいことを教えてください。
佐藤さん: まずは実務者研修を受けて介護福祉士の資格を取得したいです。働ける間は働き続けていきたいです。
インタビューを終えて
週7日のダブルワークから自身の入院を通じて、50代後半で介護職へと大きく舵を切った佐藤さん。「介護してくださる人の気持ちを考えてみたい」という思いから始まった介護への道は、不安定な派遣ではなく、正社員でした。「正社員」を掴むことができたのは、佐藤さんとキャリアパートナーの諦めない姿勢があったからこそだと感じました。介護の仕事には可能性がありますので、諦めず挑戦するのは大切だと思いました。
構成、執筆:鈴木純子
「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
佐藤さん: スーパーのレジ係を13年ほどしたあと、お掃除サービスのパートとレッカー会社の電話オペレーターのダブルワークをしていました。この半年は休みなしで週7日働きました。