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「自分に合う仕事を見つけられました」―コロナで職を失い、アパレル業界から介護職に転身した50代女性の決断

更新日:

初任者研修・実務者研修と続けて取得し、さらなるスキルアップへ!

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役はA.Sさんです。長くアパレル業界に従事されていましたが、新型コロナウイルスにより職場を失い、求人が豊富な介護業界に挑戦されました。最初は不安だらけだったそうですが、初任者研修や実務者研修で出会った講師や新たな職場で介護の魅力を見つけたそうです。

A.Sさん(51歳)

2020年7~8月 介護職員初任者研修(短期コース)/立川校
2020年9月 介護老人保健施設に就職
2023年8月 介護福祉士実務者研修

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)

新型コロナウイルスで勤めていたお店が閉店、契約も解除に

藤井:まずは、これまでどんな仕事をされていたのか教えてください。

A.Sさん: 最初はエステサロンでエステティシャンとして働いていました。その後はアパレル業界に行き、出産を機に退職して10年間は育児に専念し、子どもが大きくなったのでまたアパレル業界に戻りました。

藤井:アパレル業界が長いんですね。

A.Sさん: 元々アパレル関係が好きで働いていましたが、売上目標を達成しなければ!というプレッシャーが強くて、今思うと販売職は向いていなかったのではと思います。やはり、好きと仕事は違いますね。

藤井:介護を仕事にしてみようと思ったきっかけはなんですか?

A.Sさん: 新型コロナウイルスが流行して、百貨店に入っていたお店が閉鎖になり契約解除されてしまいました。再就職しようと求人を探したんですが、そもそも求人がないし年齢的なこともあって思うような就職先を見つけることができず……。ただそうした中でも保育と介護の求人はたくさんあったので、自然と目についた感じです。コロナがまったく収まる気配がなく今後の不安もあったので、手に職で資格を取りたいなと考え始めました。

藤井:それで介護の資格を取ろうと思われたんですね。

A.Sさん: 実は弟が長年介護職をやっていたので相談したんです。そうしたら、私の性格的にも「向いてるんじゃないか」と言ってくれました。弟は介護一筋でやってきていますので、もしかしたら弟と性格が似ている私は合っているんじゃないかと思ったみたいです。

藤井:弟さんがベテラン介護職だったんですね。保育関係も考えられたんでしょうか?

A.Sさん: はい、子どもが好きで育児経験もありますので保育士も考えましたが、弟の後押しが決め手となって介護に挑戦してみようと決めました。

初任者研修の講師の姿が魅力的で“こころが動いた”

藤井:資格を取ろうと思ってからどう行動されましたか?

A.Sさん: 思い立ったらすぐ行動するタイプなので、ネット検索してカイゴジョブアカデミーを見つけました。特待生キャンペーンのことも知って、とてもいいなと思ってすぐ決めたのでスクールの比較とかもしていません。

藤井:初任者研修を学んでみて印象的だった授業はありますか?

A.Sさん: 毎回講師は変わっていましたが、どの講師もとても素敵でした。人間性というか、私がイメージしていた介護とは全く違っていました。尊厳に基づいた介護、内面的なことも含めて、エピソードをたくさん話してくれたので、とても魅力的に感じました。最初は不安もあったんですが、こういう人になりたいな、こういう風に仕事がしたいなと思うようになりました。

藤井:クラスの雰囲気やクラスメートはいかがでしたか?

A.Sさん: クラスメートは20人くらいで、20歳くらいの方から私よりも上の方まで、幅広い年齢の方がいました。グループワークも多かったのでとても仲良くなり、いい感じのチームワークでした。

藤井:A.Sさんは初任者研修を受講しながら就職活動もされたわけですが、就職先を決めるポイントはどんなことでしたか?

A.Sさん: そうですね、前向きな気持ちで仕事ができる環境です。私が働いているのは介護老人保健施設なんですが、病院から自宅へ戻る途中の中間施設ということもあり、リハビリを中心とした介助をしています。それ自体が前向きなことですし、自分にも合っていると思っています。施設を紹介してくださったキャリアパートナーさんもとても親身になってくれて、安心感がありました。

藤井:介護職になって3年経ちますが、介護のイメージは変わりましたか?

A.Sさん: 「大変そうだな」ってイメージしていたことが、実は大変じゃなかったみたいなところはあります。例えば排泄関係で、汚物系はあんまり得意じゃないと思っていたので不安でしたが、割とすぐ慣れました。

藤井:排泄関係は不安がる方も多いですよね。

A.Sさん: 利用者さんとは毎日付き合っていくので、だんだん家族みたいな感じになるんです。自然と汚いと思わなくなっていく感覚でしょうか。

藤井:逆に本当に大変だったことはありますか?

A.Sさん: 利用者さんは一人ひとり違うので、その人に合わせた介助をすることには悩みました。ただ、老健は看護師が常にいてくれる環境なので、とても安心感はあります。看護師のみなさんはとてもフラットで関係性も良好で、相談もしやすいです。

藤井:就職前に初任者研修を取得しておいてよかったなと思ったことはありますか?

A.Sさん: 認知症に対する理解や症状に対して少しでも知識があったのは、先に初任者研修を勉強したおかげです。あと実技も習っておいたので会得するのが早かったと思います。

介護という「自分に合った仕事」を見つけられた

藤井:予想外の出来事によって介護業界に転職されてきたわけですが、介護のお仕事はご自分に合っていると思いますか?

A.Sさん: 私はけっこう飽きっぽい性格で、これまで2年くらいの間隔で仕事を変えてきたんですが、介護の仕事が一番続いているんです。始める前は周囲からも「ホントに大丈夫?」とか「できるの?」とか言われましたが、結果続いているので自分が一番ビックリしています。コロナ禍というあのような状況になったことで自分に合った仕事を見つけられたのは、幸運としか言いようがないですね。

日常生活

藤井:それは素晴らしいですね。辞めたいと思ったこともなかったですか?

A.Sさん: 実は最初の1~2ヶ月くらいは、毎日「辞めたい」とか「無理だ」と思っていました。でも、3ヶ月越えたあたりから楽しくなってきたんです。

藤井:3ヶ月目から何が変わったんでしょうか?

A.Sさん: 利用者さんとの関わりが増えて、関係性ができてきたことが理由かなと思います。利用者さん一人ひとりへの理解度も深まっていったので愛情も出てきましたし。どんなに辛くても半年は続けようと思っていましたが、逆に楽しくなってしまいました。

藤井:続けてみないとわからないこともありますよね。同世代で興味がある方に介護職はお勧めはできますか?

A.Sさん: 人によって向き不向きはあるかもしれませんが、向いてる方にとっては魅力的な仕事なのでぜひお勧めします。

藤井:最後に、今後の目標や挑戦したいことを教えてください。

A.Sさん: まずは介護福祉士を取得したいです。職場の同僚に70歳くらいの方がいるんですが、憧れであり尊敬もあり、私もそのくらいの年齢まで続けたいなと思っています。体力が続く限りは年齢関係なく続けられる点も介護職の魅力だなと思います。

インタビューを終えて

アパレルという一見華やかな仕事から、コロナ禍をきっかけに介護職へ大きく舵を切ったA.Sさん。ずっと働き続けたいという気持ちは、介護職として利用者さんに真っすぐ向き合うことで生まれてくるのだと感じました。転職を考えるとき、実際に働いている方々にお会いし魅力的に感じるかという観点から介護職を選び決めるのもひとつの手だなと思いました。

構成、執筆:秦 佐起代


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

この記事の監修者

藤井寿和


1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、 三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。

・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター

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