友人の「向いてると思うよ」の言葉をきっかけに、ずっと気になっていた介護職に挑戦!働きやすい職場と感謝の言葉がやりがいに
初任者研修から踏み出した一歩
「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役はM.Kさんです。数年前のお父さまの介護がきっかけで介護職に興味を持ち、息子さんやご友人に背中を押され初任者研修を取得、介護職への転職を決めました。転職してまだ2か月ですが、「こんな経験不足の自分にも感謝の言葉をいただけるので、とてもやりがいのある仕事だなと感じています」とのこと。介護の仕事に興味はあるけど不安な方、ぜひ読んでみてください。
2023年6月~7月 介護職員初任者研修(短期コース)/枚方校
2023年6月 デイサービスに就職
記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)
勤務時間の短縮要請をきっかけに、友人から薦められ介護職に転職
藤井:最初に、介護職に就く前のお仕事について教えてください。
藤井:そこから介護の仕事を考えたきっかけはなんだったんですか?
M.Kさん: かれこれ6年くらい前ですが、父が病気になって介護が必要な状態になりました。訪問介護の方が入ってくれていたのですが、私が思っていた介護と全然違ったんです。私はおむつを替えたりすることだけが介護なんだと思っていましたが、ヘルパーさんはご飯を作ったり家の掃除をしたり、買い物にも行ってくれました。そういうことも介護なんだと初めて知って、それで介護の仕事に興味を持って……。当時、私の姉も介護の仕事をしていたので話を聞いたりして自分にもできるかもしれないと思ったんですが、子どもがまだ小さくて転職するまではいきませんでした。
藤井:その後、どうされたんですか?
M.Kさん: しばらくスーパーで働いていたんですが、ある時会社側から職員全員に「勤務時間を短縮してくれ」という要請がありまして。どうしようかと思っていた時に、友人から「介護職向いてると思うから、やってみたら?」と勧められて、いい機会だと思い転職に向けて動き出しました。
藤井:そのご友人の方は、なぜM.Kさんが「介護職に向いている」とおっしゃったんでしょう?
M.Kさん: 私はお人好しで、何かを頼まれたら断れない性格なんですよね。周りの方からは「周囲をよく見ている」とか「気が利く」とか言っていただくこともあって、自分でももしかしたら向いているかも?と。住んでいる場所も地域のつながりが強くて、ご近所の高齢者の方がのお世話をすることもよくあるんですよ。高齢者施設も多いし、友人に介護職をやっている方もたくさんいらっしゃるんです。
藤井:ご友人にも介護職の方が多いんですね!
M.Kさん: 施設だったり訪問入浴だったり、介護職で働いている友人は多いです。訪問入浴で働いている友人がいて大変な仕事だと聞いていました。自分には無理かもと思っていたのですが、母が通っていた施設では食事介助や配膳、トイレ介助などを職員の方がされているを見て、これだったら私にも出来るのかなと思いましたし、本当にやるなら一人ではなくチームで介護にあたる職場がいいなと思っていました。
受けやすい授業システム、手厚いサポートに助けられて
藤井:介護職に転職することに関して、ご家族の反応はいかがでしたか?
M.Kさん: 下の息子が薬学部に進学したのですが、私が「介護に進む」と言ったら「すごくいいと思うよ!」と大賛成してくれました。介護施設にお薬を届けたりすることもあるようで、高齢者の薬のことなど教えてくれたりします。息子の後押しがあったのも、大きかったかもしれないです。
藤井:介護職への転職を決めて、カイゴジョブアカデミーに申し込まれたんですね。
M.Kさん:スーパーの仕事は辞めて、まずは学校に行き資格を取ろうと考えました。資格がなくても働けることは知っていましたが、私は先に勉強したかったので友人に相談したらカイゴジョブアカデミーを教えてくれて。他にも自分で探してみたのですが、友人の勧めもあってカイゴジョブアカデミーに決め、申込みを済ませました。
藤井:初任者研修の受講はいかがでしたか?
M.Kさん:いい学校に来たなと感じました。例えば移乗のやり方など、講師によって全然違うんですね。最初は戸惑ったんですが、実際に色々なやり方があるということ、一つのやり方が正解なのではなく利用者さんに合わせたやり方をすればいいということがわかりました。習ったことをそのままやるのではなく、その場に合わせて形を変えて、自分の体にも負担をかけないやり方を考えながらやっていけばいいということです。
藤井:講師の「利用者さんにあった介助のやり方がある」という言葉は、現場で実感しましたか?
M.Kさん: はい、その場面ばかりです。例えば右マヒの方でも様々な方がいます。同じ言葉かけをしても全く違う反応が返ってきます。トイレの仕方も人それぞれなので、介助のやり方も一つではありません。「このことをおっしゃっていたんだな」と実感しますね。
藤井:職場探しはキャリアアドバイザーと相談しながら進められたと思いますが、いかがでしたか?
M.Kさん:
何をするにしても温かい言葉をかけていただき助かりました。授業も受けやすいシステムになっているし、キャリアアドバイザーさんがついてしっかりとサポートしてくださるのは手厚いなと思います。なんでこういうことをもっと宣伝しないのかと(笑)。
クラスメートに就職支援サポートを利用していない方もいて、私が説明するとあまりに親切すぎて怪しいじゃないけれども、何かあるんじゃないかと。私は友人から聞いていたので何の不安もありませんでしたが、数名の方は私の話を聞いて「相談してみようかな」と言っていました。
本当にすごい支援だと思いますし、働いてからも様子を伺うサポートもしていただけたのはすごいと思いました。履歴書を一緒に作ってくださり、面接のアドバイスもしてくれました。「そこまでやってくれるのなら利用したかった」と言っていた方もいます。
藤井:とても役立ったんですね!就職先にデイサービスを選ばれましたが、働いてみていかがですか?
M.Kさん: 親しみがあり、利用者さんと距離が近い職場だと感じます。義母の通っていたデイサービスも、アットホームで木のぬくもりがあるような、雰囲気の良いところでした。帰宅後も、デイサービスでの話しを楽しそうにしてくれていたんです。スタッフの方も楽しそうに利用者さんと過ごしているので、こういう職場も良いなと思っていたことをキャリアアドバイザーさんに話し、デイサービスを紹介してもらいました。今の職場は自転車で10分ちょっとなので通いやすいですし、流れる時間がゆっくりで、働きやすいと感じます。
家族介護の経験が、より介護の仕事への学びに!
藤井:介護職に就く前と後では、介護のイメージは変わりましたか?
M.Kさん: 大きく変わりましたね。”きっとつらい仕事だろうな”と思いながら始めましたが、経験不足の自分にも感謝の言葉をいただけるので、とてもやりがいがあるなと感じています。今の職場は要介護度が高い方が少ないので、今後はもっと色んな現場で経験を積んでみたいという意欲が湧いてきています。自分がこんな気持ちになるなんてちょっと驚いています!
藤井:お父様の介護を経験されたことで、利用者さんに対する見方は変わりましたか?
M.Kさん: あるかもしれませんね。過去の経験と重なってしまって、泣きそうになる場面が何度もあります。先輩からは「しんどくなるから入り込みすぎないように」「女優になって仕事をしましょう」と言われていますが、なかなか難しいですね。
藤井:M.Kさん自身に、介護職は合っていたと思いますか?
M.Kさん: 合っていたと思います。今の職場もとてもいい雰囲気なんです。初任者研修を取ったからいきなりというのではなく、ゆっくり教えてくれていると思います。私は石橋をたたいて渡る性格なので、ケガをさせないようにとか転ばせないようにとか、この前も誤嚥された方がいてスタッフが吸引する場面もあったので、そういうのを見るとやっぱり怖い部分もありますが、今はとてもやりがい感じながら働いていますよ。
藤井:M.Kさんの周りで介護の仕事を検討されている方がいたら、オススメしますか?
M.Kさん: お勧めしますね。本当に色々な介護があるよと伝えたいし、おむつ交換がいやだと思っていたとしたらそれをしなくてもいい介護現場もあるので、自分にあった場所で働くことができること、やりがいがあるということも伝えたいと思います。
インタビューを終えて
家族介護の経験もされ、介護職に就いたM.Kさん。利用者さんの受け止め方もつい自分と重ねてしまい、入り込み過ぎてしまうというエピソードから、優しいお人柄を感じます。そんなときの先輩のアドバイスからも「働きやすい職場」だということが伝わってきました。介護職といっても施設の種類で、仕事内容も違います。どんな施設が向いているのか、どんなことがしたいのか、キャリアアドバイザーに相談できれば自分では見えていない選択肢が出てくるかもしれません。
構成、執筆:秦 佐起代
「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る
>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る
この記事の監修者
藤井寿和(ふじい ひさかず)
1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、
三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。
・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター
M.Kさん: 結婚後は専業主婦でしたが、しばらくしてから大阪にあるスーパーの畜産部でお肉の加工や発注など裏方の仕事をしていました。