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40歳目前に将来性のある介護業界への転職を決断!家族への感謝をモチベーションに、さらなるキャリアアップを目指す

更新日:

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は近江元樹さんです。学生時代から得意だった英語を活かすため新卒で貿易商社へ。激務の末、物流業界に転職しました。40歳を目前に、会社の組織体制に疑問を抱いて別の選択肢を考えはじめ、結果的に介護職への転職を決意しました。初任者研修と実務者研修の両方を受講してからの転職という珍しいケースですが、事前に研修を受けたことで、介護で働くことへの気持ちがさらに強まったとお話くださいました。

近江元樹さん(39歳)

2023年3月~8月 介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修/西船橋校
2023年8月 サービス付き高齢者向け住宅に就職

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)

語学力を活かすため新卒で貿易商社へ。激務の末、物流会社に転職

藤井:近江さんは大学卒業後、どのようなお仕事をしていたんですか?

近江さん: 地元の広島から大学進学のために上京し、フルーツ専門の貿易商社に就職しました。中学時代からずっと英語が得意で、語学力を活かしたくて貿易関係を希望していたんです。レモンやオレンジなどの柑橘類を扱う部署に配属され、検品したり、販売したりする営業職に従事していました。

藤井:その後、物流の会社にご転職されたんですよね。

近江さん: はい。長く勤めたいと思っていたものの、月100時間以上の残業があったりしてかなりの激務で……。転職先はたばこを扱う物流会社で、日本のたばこを輸出したり、海外のたばこを輸入したりしていました。そのほかには、国内の葉たばこの需給管理や国内の輸送調整など、サプライチェーンマネジメント業務を担当していました。

藤井:物流会社の仕事はいかがでしたか?

近江さん: 大手企業の子会社だったため、福利厚生も整っており、給与面でも申し分なかったです。フレックス制も導入されていて働きやすかったですね。物流業界のプロがたくさん在籍していたので、自分も物流を学び、スキルを上げたいと頑張りました。ここには14年間勤務しました。

反対を受けるも、最終的には家族の応援も得て介護の道へ!

藤井:恵まれた職場だったのに、40歳を目前にして介護業界に転職しようと思ったのはなぜですか?

近江さん: 残念なことですが、私がいた子会社の中ではそれ以上昇進できる可能性がないとわかったからです。私は課長職で日々の仕事にもとてもやりがいを感じていたんですが、会社の慣例として、本社からの出向社員でなければ、部長職以上にはなれないという話を聞きまして……。それで、もう自分はこれより先には進めないんだなと感じてしまって、仕事に対するモチベーションが下がってしまいました。同僚にも、昇進が望めないことにやりがいを失って辞めてしまう人が少なくありませんでしたね。

藤井:それで転職しようと思って、介護の仕事を探されたんですか?

近江さん: 実は私の親戚に夫婦でそれぞれケアマネジャーと看護師をしている方がいて、近況報告のついでに仕事のことも話したんです。そしたら小さい頃からの付き合いで私の性格もよく知っている二人から「元樹くんはキャラ的に介護職に向いてるんじゃない?」って言われたんです。介護業界への転職はこれまで考えたことはなかったんですが、そのことがあってから少しずつ介護業界への関心が高まって、ついに「転職しよう!」と決めたんです。

藤井:近江さんはお子さんがまだ小さいし、昇進の機会がないとはいえ収入面を見ても申し分なかったわけですよね。介護業界へ転職することについて、奥様には相談されたんですか?

近江さん: もちろん相談しました。妻は最初、転職に反対でしたね。これまでに比べたら収入は下がりますし、子どももまだ小さいので妻が不安を感じるのは仕方がないことですよね。「今の職場で続けてみてもいいんじゃない?」という感じでした。しかし私も39歳で、40歳になる前にはキャリアチェンジしたいと思い、毎日説得したんです。自分の覚悟を妻にしっかり伝えなきゃいけないと思ったんですよね。「一旦給料が下がるけど、どうしても介護をやってみたい」という風に、時間をかけてじっくり伝えていったら、最終的には「それほど覚悟があるのなら応援する」と言ってくれました。

藤井:最終的には応援してもらえたんですね!

近江さん: 妻には感謝しかありません。妻のあの言葉のおかげで今の自分があると思っています。今回の転職の直接のきっかけは親戚夫妻の勧めがあったからですが、実は妻の影響もあると感じているんです。妻は、友人が精神的に落ち込んでいるときに、自分がどんなに忙しくても何時間も話を聞いてあげるような優しい人なんです。妻のそういった姿勢に感化されて、私も人の役に立ちたいと思ったのかもしれません。

資格の勉強をしたことで、介護のイメージが変わった

藤井:そしてカイゴジョブアカデミーで初任者研修を受講されて、そのまま実務者研修も受講されているんですよね。なぜ転職より先に両方の資格を取ろうと思ったんですか?

近江さん: 介護の仕事を長く続けたいと思ってますし、そのためには資格が必須と思ったからです。自分でざっと調べた限りでは資格の有無で待遇に差があるとわかってもいました。でも前職を続けながら資格の勉強をするのは時間的に無理だったので、退職し、まとまった期間で一気に受講を済ませてしまい、9月から仕事を始められれば良いな、と計画していました。

藤井:計画通りに進みましたね!全く知らない介護の世界のことですが、実際に勉強してみていかがでしたか?

近江さん: 介護を勉強する前は、「お世話」をするイメージが強かったんです。でも実際に勉強をしてみると、それは違ったなと。利用者さんの意思を尊重することが重要であるとか、残存機能をいかに活かすかとか、利用者さんが主人公であることを学んだことが一番の理由です。
また講師の方が、介護業界の良い部分だけでなく、いわゆる「介護の3K」といったネガティブな部分についても包み隠さず話してくれたのが好印象でした。確かに介護にはそういった要素もありますが、介護を受ける人の尊厳を守ることや、AIを使った介護技術が開発されていることを知ったりして、ワクワクすることもたくさんありましたね。実際に勉強をしてみて、以前にも増して介護の仕事をしてみたくなったのが本音です。

藤井:資格の勉強をしたことで、介護への意欲がますます高まっているんですね!

近江さん: 学べば学ぶほど、介護は社会から求められていて、必要な仕事なんだと痛感しています。これまで私がいた物流会社で扱っていたたばこは、必ずしも社会のすべての人から求められているものではありません。今後喫煙者が大きく増えるようなことはないと思いますが、高齢者はますます増加する。介護の需要は増す一方です。あのまま物流会社にいるよりも、介護業界へ転職するほうが将来性もあると感じています。

大きかったキャリアアドバイザーとの出会い

藤井:転職にあたり、カイゴジョブアカデミーのキャリアアドバイザーからのアドバイスはありましたか?

近江さん: 正直、対応があまり良くなかったら自分でがんばって就職先探そう、と思ってたんです。でも担当してくださったキャリアアドバイザーの酒井さんとの出会いは大きかったですね。いいことばかりでなく、悪いことも正直に教えてくれました。色々と話す中で、酒井さんが自分の職務を遂行することや利益を求めることだけじゃなくて、ご自分の介護職経験なんかも話してくださって、親身で正直なその姿勢に、信頼ができる人だなと感じていました。就職先選びについても、ただ紹介するだけじゃなく、こちらにしっかり選択肢を与えてくれたのが大きな信頼につながりました。

藤井:未経験の業界への転職となると不安も大きいですからね。就職先選びでポイントにしたことはどんなことですか?

近江さん: 酒井さんには、ある程度規模が大きい法人であることを探す条件としてお伝えしていました。そのほうが研修や教育体制が充実している可能性が高いからです。せっかくのキャリアチェンジですし、長く続けたいと思っているので、基盤がしっかりしているところを探していました。

将来はマネジメントもできる人材を目指す

藤井:今後、介護業界でのキャリアをどう思い描いていますか?

近江さん: まずは現場でしっかり経験を積んで、将来的には介護施設のマネジメントをしてみたいと思っています。転職先の法人にはエリアマネージャーなどの役職もあるようなので、自分の適性を見極めて、チャンスがあれば管理職に挑戦したいです。

藤井:介護業界は人間関係などで悩む人も多いと聞きますが、ご自身の適性についてどう捉えていますか?

近江さん: 友人には「バランサー」と言われたことがあるんですが、ぐいぐい人を引っ張っていくというよりも、全体のバランスを取りながら物事を進めていくタイプなんです。介護現場でも全体をよく見て、自分の長所を活かしながら仕事を進めて行ければ良いなと思っています。

藤井:介護業界で働くひとはいろんな年齢層の人がいますが、近江さんならうまくマネジメントしていけそうですね!

近江さん: そういってもらえると嬉しいです。これから介護業界にチャレンジするにあたり、ワクワク半分、ドキドキ半分なんですが、自分のキャラクターを活かして、同僚にも利用者さんにも愛される介護士になりたいですね。

インタビューを終えて

貿易商社や物流業界で働いてきた近江さんは、マクロな視点の持ち主。異業種からの転職であっても、前職で培った広い視野は介護に役立つことでしょう。また、介護業界の将来性やキャリアアップについても冷静に分析しているのが印象的でした。それでいて物腰は穏やか。これからの介護士としてキャリアアップがとても楽しみです。

構成、執筆:秦 佐起代


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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この記事の監修者

藤井寿和


1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、 三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。

・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター

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