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看護学校を退学、挫折を経験しながらも夢をあきらめきれず介護職として再スタート!苦しんだ経験を糧に、新たな挑戦に臨む

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初任者研修から踏み出した一歩

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は松永莉子さんです。高校卒業後、進学した看護学校を途中で退学、音楽教室の受付の仕事に就きますが、祖母を介護した経験から「やっぱり医療や介護の現場で働きたい」と初任者研修を取得し介護職として再スタートを切りました。もともと人とコミュニケーションを取るのが好きだったという松永さんは、現在、有料老人ホームでの勤務にやりがいを感じています。

松永 莉子さん(20歳)

2023年3~6月 介護職員初任者研修/町田校
2023年5月 有料老人ホームに就職

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)

看護学校退学の経験を乗り越え、介護職に!

藤井:まずは高校卒業後のことを教えてください。

松永さん: 看護師になりたくて、高校卒業後は看護学校に進学しました。幼稚園の頃に頭を怪我して、そのときに看護師さんがとっても親身に寄り添ってくれたのがずっと心に残っていたんです。でも在学中に体調を崩しがちになってしまって途中退学し、その後は音楽教室の受付をしていました。

藤井:小さい頃から目指してきた看護師の道をあきらめるのは、辛かったんじゃないですか?

松永さん: はい、学校を辞めるかどうしようかと、3ヶ月くらい悩みました。家族も「せっかく入学したのに」「看護師になったほうがいい」と退学することに反対で、私もなんとか卒業したいと思ってたんですが体がついてこなくて……。

藤井:その後は音楽教室の受付のお仕事をされたんですね。

松永さん: 高校生の頃、部活でドラムとピアノをやっていて、音楽は好きなんです。高校の頃は飲食店でフロアスタッフのアルバイトをしていたので、接客業には慣れてましたし、それでやってみました。

やっぱり、医療や介護の現場で働きたい

藤井:音楽教室の受付から、介護職に転職しようと考えたのはなぜですか?

松永さん: 看護学校を辞めたものの、「やっぱり医療や介護業界で働きたい」という思いが捨てきれなくて。そんな時、祖母が介護が必要な状態になってしまいました。糖尿病で専門的なケアが必要だったんですが、何かしてあげたくても当時の私には知識も経験もなかったんです。それでも見よう見まねでやってみましたが、きちんと専門的な勉強をして「祖母の介護をしたい」と思ったのが、転職のきっかけになりました。

藤井:おばあさまにはどんなケアをされていたんですか?

松永さん: まず第一に、糖尿病のコントロールのため食事療法が必要でした。食事療法と言うは易しですが、自宅でやってみると、結構大変なんですよ。栄養士さんと相談して食事のメニューを決めたり、塩分制限に気を配ったりしました。他には祖母の日常生活のサポートです。祖母は高齢のため免許を返納していたので、買い物や通院のときは私が運転したり、足が弱くなっていたので階段を上り下りするときに手を貸したりするなど、いわゆるADL(日常生活動作)の介助が必要でした。

藤井:一度看護師の道を断念していますが、介護職への転職についてご家族の反応はいかがでしたか?

松永さん: 「反対されるだろうな」と覚悟して話したんですが、意外にも賛成してくれたんです。「莉子は人と話すのが好きだから、介護職に向いてるかもしれないね」と、応援してくれたのが嬉しかったですね。家族の中で一番喜んでくれたのは祖母です。「私にしてくれたように、利用者さんたちのことも大切にするんだよ」と励ましてくれました。

キャリア支援制度が充実していることが就職先の決め手

藤井:松永さんは、転職する前に介護職員初任者研修を受講されたんですよね。

松永さん: そうです。介護職に転職すると決めて、すぐ音楽教室は辞めて、カイゴジョブアカデミーの介護職員初任者研修に申し込みました。同時に就職活動も始めたので、実際にはほぼ同時進行です。

ある1週間のスケジュール
ある1週間のスケジュール

藤井:初任者研修で印象に残っている授業はありますか。

松永さん: 印象に残っているのは特に実技ですね。移動や移乗介助などの基本的な介護技術にしっかりと取り組みました。とはいえ、ちょっと苦手なので、実技試験は苦労しました。受講生が介護士役と高齢者役に分かれて実技するんですが、相手は受講生、つまり健常者なので、私が介護士役でサポートするとき、高齢者役の方がちょっと体を動かして介助しやすくしてくれるんですよ。でも、実際の利用者さんは麻痺や腰痛があり、介助をするときは受講生相手のようにはいかないので、技術的なところはまだまだこれからですね。

藤井:看護学校を経験している松永さんにとって、カイゴジョブアカデミーの講師との関わりはいかがだったでしょうか?

松永さん: 授業を受ける前は緊張していたのですが、ある講師の先生がとにかく明るさが印象的でした。介護の大変なことや楽しいことまで、赤裸々に話をしてくれました。講師の明るさと、いろんなことを包み隠さず話してくれたことは、カイゴジョブアカデミーを選んで良かったなと思ったところです。

藤井:受講中に就職先を探したとのことですが、どんな経緯で、どういった施設に就職したんですか?

松永さん: 就職活動にあたっては、カイゴジョブアカデミーのキャリアアドバイザーさんが担当についてくれました。これまでの経験や思いも汲み取っていただき、いま勤めている有料老人ホームを特にお勧めしていただきました。有料老人ホームには実際に見学にも行き、最も自分の思い描いていた施設とイメージが近くてピッタリだったんです。今後のキャリアアップのための研修も手厚くて、資格を取るための支援制度などもしっかり整っているのが決め手でした。

看護学校を辞めた経験が介護に活きている

藤井:自分のイメージ通りの施設で働けるのは、素敵なことですね。実際に介護士として働いてみて、仕事はいかがですか?

松永さん: 私は人と話すのが好きなので、介護職として利用者さんとじっくり対話できるのが楽しいです。利用者さん一人ひとり、話好きな人もいればそうでない人もいますし、機嫌がいい日もあれば悪い日もあります。また、利用者さんごとに人生観や興味の方向が違います。その人に合わせた話し方、話す内容、とても勉強になっています。

藤井:コミュニケーションの方法で、何か工夫していることはありますか?

松永さん: 利用者さんに話しかけても、機嫌が悪かったり会話に乗り気でなかったりした時は「今は違うんだな」と思ってちょっと距離を置いてみます。コミュニケーションは、利用者さんのペースに合わせる必要があるのでマニュアルではなく人柄すべてで勝負する側面がありますよね。あとその人のちょっとした動きとかで先読みをして、「よくわかったね」とか「わかってくれないと思ってた」とか言ってもらえるのも、介護の仕事のやりがいだと思います。

藤井:看護学校を辞めたときの辛い経験が、人として成長するきっかけになったのでしょうか。

松永さん: 当時はものすごく悩みましたけどね(笑)。当時を振り返ると、私はあまり人に頼ることができず、一人で抱え込んでしまったかなと思うんです。だから今、介護の仕事をしていると、人に上手に頼れずに突っ張ってしまう利用者さんの気持ちも理解できるんです。そういう時は、無理に聞き出したり励ましたりせず、そっと寄り添って受け止めるようにしています。自分が悩んで辛かった時の経験が、介護の仕事に活きていると思います。介護職はこれまでのすべての経験が活かせる魅力的な仕事だと痛感しています。

藤井:進路や仕事に悩んでいる同世代の方がいたら、介護の仕事はお勧めできますか?

松永さん: いまの職場はとてもアットホームで、20代の方や新卒採用の方も多く、とても働きやすい環境です。介護の仕事に少しでも興味があるのであればオススメしたいです。チームプレーなので、同僚とフォローし合いながら、ヘルプを出し合いながらできるので安心ですよ。思っているよりきっと楽しいはずなので、たくさんの人にチャレンジしてみてほしいです。

藤井:これから挑戦したいことはありますか?

松永さん: まずは実務者研修も受けて、介護福祉士を取得したいです。さらにケアマネジャーも取って、介護の専門職として極められたらと思っています。

インタビューを終えて

小さい頃から夢見ていた看護師の道を断念するのはきっと辛い経験だったと思いますが、それを乗り越え、現在は介護職としてイキイキと働いている姿が印象的でした。過去の経験を糧にして利用者さんに接しているのは、松永さんの強さだと感じました。もし、挫折した経験があっても「医療や介護の現場で働きたい」という思いを捨てきれない人は、松永さんのように介護職にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

構成、執筆:秦 佐起代


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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この記事の監修者

藤井寿和


1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、 三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。

・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター

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