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「これからは人を支える仕事をしよう」元花屋勤務の40代女性が介護職を選んだ理由

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初任者研修・実務者研修と続けて取得し、さらなるスキルアップへ!

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は四達小百合さんです。これまで花屋や飲食店の店員、フラワーアレンジメント講師などさまざまな仕事を経験してきた四達さん。自身の母親を在宅介護した経験や、障がいのある友人との出会いに背中を押されて初任者研修の受講を決意、介護業界に飛び込みました。どんな出会いがあったのでしょうか?

四達小百合さん(44歳)

2022年3月 共同生活援助(障がい者グループホーム)に就職
2022年5月~8月 介護職員初任者研修/名古屋校
2023年1月~5月 介護福祉士実務者研修/名古屋校

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)

スカウトされて働いた花屋や飲食店、フラワーアレンジメント講師

藤井:介護業界に入る前は、どんなことをしてきましたか?

四達さん: 子どもの頃からお花が好きで、小学校の頃から華道を習っていたこともあり、高校卒業後はフラワーアレンジメントの専門学校に通いました。卒業後はお花屋さんに就職しました。でも、お花屋さん一本で働いたわけではなく、今でいう副業のような感じで、いろいろなバイトを掛け持ちしていました。たとえば、フラワーアレンジメントの非常勤講師として高校に教えに行ったり、飲食店で働いたりしました。

藤井:たくさん仕事をしていたんですね。仕事はどうやって探したんですか?

四達さん: 仕事先から「ちょっと来てもらえないか」と声をかけてもらったのがほとんどです。調剤薬局でも働きましたが、そのきっかけも、お花屋さんで働いていた時に来店した調剤薬局の社長さんに「うちで働かない?」と誘われました。

藤井:ほとんどスカウトされているのはすごいことですね。ご自身で、なぜスカウトされるんだと思いますか?

四達さん: 性格が穏やかだからでしょうか。一緒にいると安心できるとよく言われます。自分でも、感情の起伏が少なくて精神的に安定しているのかなと感じますね。介護現場で働くときも、この性格が役立っていると思います。

重度心身障がい者施設で働くきっかけは「出会い」

藤井:重度心身障がい者施設で働くようになったきっかけを教えてください。

四達さん: 8年ほど前に、ボランティアで誘われて知的障がい者施設で手伝いをしたことが、介護に興味を持ったきっかけですね。その時は配膳を手伝ったり、入居者さんと一緒に食事をしたり、フロアで話をしたりして過ごしました。

藤井:最初に障がいのある人と接したとき、どんな印象でしたか?

四達さん: それまでは身近に知的障がいのある人がいなかったのですが、ボランティアで入居者に接した時の第一印象は「みなさんすごく心が澄んでいて、やさしい」ということです。施設の職員も、障がいのある人に親身になって寄り添っていたのが今も記憶に残っています。

藤井:施設の雰囲気にいい印象を抱いたんですね。

四達さん: 今、世の中はどこもかしこもせかせかしていますよね。不況になったり事件が起こったりして、最近ますます忙しくなっていますよね。でも施設の中は、穏やかな時間がゆっくり流れていると感じました。こちらもホッとするような安心感があるといいますか、居心地がいいなと思いました。

藤井:ところで、ボランティアを経験してから実際に介護業界に就職するまで8年経過していますが、施設で働こうと思った直接の理由は何だったんでしょうか?

四達さん: ボランティアに行ったときはまだ他の仕事をしていたので、すぐに介護業界に入ったわけではありません。当時の仕事をそのまましばらく続けました。その後、事情があってしばらく休職したのですが、その期間に、体が不自由で車椅子を使っている友人を車に乗せて運転する機会があったんです。そのときに友人の役に立てたことがとても嬉しくて「私には人のサポートがすごい向いてるんだな」と強く感じたんです。あの時に、これからは人を支える仕事をしようと決めました。

「介護って自分に向いているのかも」自分の強みを知って

藤井:それからどのような流れで現在の施設に就職しましたか?

四達さん: 介護現場で働きながら資格を取ろうと思い、就職先を探すためにカイゴジョブアカデミーに申し込みました。最初から障がい者施設で働くことを希望したのですが、障がい者施設の求人が思ったより少なく、高齢者施設の求人が圧倒的に多かったんです。キャリアアドバイザーからの薦めもあり、車で30〜40分程度で通勤できる今のグループホームに決めました。

藤井:介護の道に進むきっかけをつくってくれた友人には、就職することを話したんですか?

四達さん: はい、すぐに話しました。友人もすごく喜んでくれました。私自身、接客業を中心にいろんな仕事をしてきて、それなりに自分の強みやセールスポイントは感じていましたが、「私は人と関わる仕事が好きなんだ」と気づかせてくれた友人には心から感謝しています。

藤井:初任者研修と実務者研修を受ける中で、心に残っていることはありますか?

四達さん: 私は働きながらカイゴジョブアカデミーへ通学したので、現場ですでにやっていることを後追いする感じでした。研修を受けてみると、オムツ交換の方法や移乗の仕方など、現場で先輩から習ったり実践したりしていることに「こんな意味があるんだ」とか「こんな理由があるからこうしなくちゃいけないんだ」とか納得することが多かったですね。実践と座学がつながっていく感覚は面白かったです。

藤井:実務者研修では、座学だけでなくグループワークもありますが、どうでしたか?

四達さん: 実務者研修では5〜6人のグループに分かれ、どんな介護をするのかみんなで話し合うのですが、方針がまとまらなかったり意見がぶつかり合って険悪なムードになったりして、なかなか大変でした。でもそれこそ現場では意見の相違は日常茶飯事です。実務者研修で受けたグループワークは、スタッフ同士でコミュニケーションに齟齬があったとき「自分はどう対処するのか」を考えるきっかけになったので、良かったと思います。

藤井:学校で学び、現場でも働き、介護についてどう思いますか?

四達さん: 介護について考え方が180度変わりました。これまでは介護というと「助けてあげる」「やってあげる」という印象でした。でも実際にこの業界に入ってみたらそうではありませんでした。介護とは「自立を支える」「サポートする」プロフェッショナルだと思うようになりました。

コロナ禍に末期がんの母を在宅介護して

ある日の仕事内容
ある日の仕事内容

藤井:四達さんは、初任者研修修了後すぐにお母様を看取ったと伺いましたが、そのときの様子を教えてもらえますか?

四達さん: 母がガンでずっと闘病していたんですが、私が介護の勉強を始めたころに末期と診断されたんです。初任者研修でちょうどターミナルケアを学んだんですが、それが母の介護に活かせたのですごく助かりました。

藤井:どんなふうに介護に活かせたんですか?

四達さん: 当時はコロナの感染予防のため、どの施設も面会禁止だったでしょう。「もし今、母を入院させたらこのまま会えなくなるんじゃないか」と思い、在宅介護を希望したんです。すると父が「在宅介護は大変だから無理なんじゃないか、介護ベッドなど介護用品は高額で買うのは難しいんじゃないか」と反対して。でも私は勉強を始めていたし、介護用品をレンタルできる制度があることも学んでいたので、父を説得して在宅介護が実現しました。

ある1週間のスケジュール
ある1週間のスケジュール

藤井:介護を学んだおかげで、家族全員にとってよい選択ができたんですね。

四達さん: はい、介護の知識は、介護の仕事に就いていてもそうじゃなくても、絶対に役に立つと思います。なぜなら、誰でも年を取り、介護が必要になる人はどんどん増えていきますからね。介護の知識があれば、自分の大切な家族を介護できるのだと実感しました。介護の世界に飛び込んで良かったと心から思います。

インタビューを終えて

いくつもの職場を掛け持ちしていた四達さんは、どの仕事も始めるきっかけはスカウト。また友人からも「安心できる性格」と言われることが多く、人をまとめる能力の高さがうかがえました。介護業界では、利用者のケアを行うだけでなく、スタッフをまとめる力も必要です。きっと四達さんは、これからその能力を介護現場で発揮していくだろうなと感じました。四達さんのように「知らず知らずのうち、いつも自然と人の輪の中心にいる」という方は、ぜひ介護にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

構成、執筆:秦 佐起代


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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この記事の監修者

藤井寿和


1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、 三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。

・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター

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