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夜勤なし、土日休みで育児と仕事をしっかり両立!利便性と仕事への誇りを求めて介護職へ!働くママのリアルな転身

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初任者研修から踏み出した一歩

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は牧谷好美さんです。前職は証券会社勤務。現在2歳と4歳の女の子を育てるワーキングマザーです。2018年と2020年にそれぞれ育休を取り、復職したものの自家用車での通勤が許可されず、保育園送迎がネックに……。子育て真っただ中の20代女性が初任者研修や介護職に目を向けた理由は、働くママ世代には大いに気になるところです。

牧谷 好美さん(29歳)

2022年11月~2023年1月 介護職員初任者研修(短期コース)/名古屋校
2023年1月 介護老人保険施設 就職

記事の監修者:藤井寿和(介護福祉士)

保育園送迎に「車通勤」は必須! 利便性と仕事への誇りを求めて介護業界へ


藤井:前職は介護業界とはまったく異なる金融業界にいらっしゃったのですね。しかも精神的にもハードだと聞く証券会社。

牧谷さん:大学が総合政策学部だったので、「金融の知識を身に付けたい」という思いで就活し、内定をもらったのが証券会社でした。とくに強い意志で証券会社に入社したわけではありません。むしろ、ゼミは社会福祉を選択して、卒論テーマは「赤ちゃんポスト」でした。

藤井:その頃から福祉に関心があったのですね。介護に興味をもったのは何かきっかけがありましたか?

牧谷さん:一人目の産休中に祖母が亡くなったのですが、それまで母が祖母の面倒を見ながら、入退院を繰り返していました。母は何もわからないまま自宅での介護をスタートしたので大変でしたが、私も介護のことはわからなくて何も手伝えませんでした。そのときに「自分も将来は親の介護することになるから、介護の知識を身に付けたい」と漠然と思いました。でも、そのときはすぐに転職というより、「いつか介護業界に……」くらいの気持ちでした。

藤井:その頃から、証券会社をいつか辞めることは決めていたということですか?

牧谷さん:辞めようと思ったのは、まずは通勤が不便だったことです。会社は車通勤が許されず、子どもを車で保育園に送ってからもう一度自宅に戻って車を置き、電車で通勤していました。通勤に便利な近い支店がなかったので、辞めるしかないと思いました。もう一つは内面的な理由ですが、「自分の仕事に誇りがもてない」ということです。証券会社というのは手数料稼ぎをするのが仕事ですから、どうしてもお客様ファーストというより会社の利益重視になってしまうので、そこを割り切って働くことが難しいですね。割り切れないので金融業界をあきらめた部分もあります。もっと誇りを持てる仕事をしたくなりました。もともとアルバイトでも接客業を経験していて、人の笑顔を見る仕事が好きですね。

藤井:頑張って仕事することが、必ずしも笑顔につながらないのは苦しいでしょうね。アルバイトはどんなことをされていたのですか?

牧谷さん:大学時代の4年間、結婚式場でアルバイトをしていましたが、楽しくてやりがいがありました。

藤井:それは楽しそうなアルバイトですね。介護については、思い浮かんでからどんな行動をされましたか?

牧谷さん:通信教育のチラシで「介護事務」を見つけて、育休中に取れそうだったので申し込みました。そのとき証券会社への復職は決まっていましたが、通勤が大変で続けられそうにないので、「いつかは介護に転職したい」と思っていました。育休中に少しでも介護の知識を身に付けたいと思っただけで、介護事務にこだわっていたわけでもありません。そもそも「介護職員初任者研修」という資格すら知りませんでした。

藤井:では、初任者研修の資格はどうやって知ったのですか?

牧谷さん:介護事務の資格を取ってから、いよいよ転職するしかないと思った頃、求人サイトを見て応募してみました。最初に応募した訪問介護の施設で「初任者研修の資格をもっていないと働けない」と聞いて、初めてその資格について知りました。いまなら、資格が必要ではない施設もあるとわかっていますが、その時は「まずは資格を取らなくては!」と思って、介護の資格について調べました。その学校探しで、カイゴジョブアカデミーを見つけました。


担当者との会話、講師の経験談が心の支えに

藤井:カイゴジョブアカデミーを見つけてから入学までの流れを教えてください。

牧谷さん:資料だけでも取り寄せようと思って、カイゴジョブアカデミーで資料を取り寄せる手続きをしました。資料を見てゆっくり検討するつもりでしたが、数十分後に担当者から電話があってビックリ! 自分はまだそんなに早く進めるつもりもなかったのですが、担当者のお話を聞いているうちに、自分がぼやっと考えていたことがクリアになってきて、申し込むことになりました。その電話がなかったら、こんなに早く進められなかったと思うので、いま思えばありがたかったですね。その後も、退職するときの相談にも乗ってくれて、心の支えになりました。

藤井:担当者からの電話が「ひと押し」になったわけですね。資格取得と就職と、どちらを先に考えましたか?

牧谷さん:先に資格を取りました。先に資格を取ってからで良かったと思ったのは、就職してからスタッフとの会話で福祉用語が出てきても理解できたことです。仰臥位(ぎょうがい)、端坐位(たんざい)、ADLとかいう用語が当たり前に出てきましたが、勉強していなかったらわからなかったので、とても助かりました。


藤井:牧谷さんが働かれている老健は、医療との関わりが大きいですから医療用語も必要ですよね。通信教育ではなく、実際に学校に通って勉強してみてどうでしたか?

牧谷さん:テキストの解説だけでなく、講師の先生方がご自身の経験やエピソードを話してくれて、「ああ、こういうこともあるんだな」と現場に入る前に心構えをもつことができました。それが今も役立っています。

藤井:先生の経験談を聞けるのは通信教育にはないメリットですね。印象に残った授業はありますか?

牧谷さん:最後に受けた「終末期」の授業です。「それぞれの人が最期をどう迎えたいか」について学んだときに、治療をして命を繋ぐこと、すぐに病院に行くことがすべてではないことを学びました。訪問介護の利用者さんが急変したときに、救急車を呼ばずに最期を家で迎えたこと、それを看取ったという講師の話が印象に残っています。最期の時間をどう過ごさせてあげるかを考えるきっかけになりました。利用者さんのなかにも「おうちに帰りたい」という人はいるので、これからもずっと考えていきたいと思いました。

藤井:受講中、大変だったことはありますか?

牧谷さん:通学と育児の両立はやはり大変でしたが、受講が終わってみると、同期とは卒業後も一緒にご飯を食べに行ったり、情報交換もできているので、通って良かったです。

藤井:介護職としての転職活動は初めてだったかと思いますが、どうでしたか?

牧谷さん:実は就職した老健以外に面接は受けてないんです。退職時期が伸びて、なかなか面接ができなくて……。でも、車で30分以内で通勤できる施設を紹介してもらったので、すぐに決まりました。自分が入った老健は何から何まで教えてくれましたが、何も教えてもらえず見よう見まねで覚える施設で苦労した人の話も聞いたので、良い施設を紹介してもらえたと思います。


利用者からもらった「あなたが来てから楽しくなった」の言葉

藤井:実際に働いてみて、前職と比較して良かった点は何ですか?

牧谷さん:前職は電話応対が多かったですが、いまは直接対面できて、利用者さんの笑顔を直接見られるので、やりがいを感じます。自分がやったことの反応がその場で返ってくるのもやりがいに繋がります。

勤務スケジュール
牧谷さんの勤務スケジュール

藤井:逆に大変な点は?

牧谷さん:オムツ交換ですね。まだ流れが自分のものになっていないので、利用者さんの負担になっているのではと心配です。移乗のスキルももっと高めたいです。

藤井:もともと介護に対して、どのようなイメージを抱いていましたか?

牧谷さん:3Kのイメージがあることは知っていましたが、「やってみないとわからない」と思っていました。自分は力がないので、介護の「力仕事」というイメージに不安はありましたが、やってみて、「コツをつかんだり工夫すれば自分でもできる」というイメージに変わりました。給料が下がるのは少し不安でしたが、もともと時短勤務でそんなに多くはもらってなかったので、高給を望んでいたわけでもありません。いまはまだ半月しか働いていないので、1か月分いくらになるかわからないところです。

藤井:前職の経験は生きていますか?

牧谷さん:証券会社ではなく結構式場のアルバイトのときの経験ですが、「笑顔が少ないよ」とよく言われていて、笑顔で対応するように気をつけていたので、それは施設で生かせています。

藤井:介護への転職で、最大のネックだった通勤時間が短縮されて、生活は変わりましたが?

牧谷さん:前職の時短勤務のときは7時半に家を出て、保育園に送ってから車を自宅に戻して、電車で通勤していたのが、今は8時前に車で家を出て、保育園に送ってそのまま車で職場へ直行できます。以前より20分ぐらい余裕ができて、殺伐とした朝の空気が和らいで、気持ちにもゆとりができました。

ある1週間のスケジュール
ある1週間のスケジュール

藤井:前職で「誇りがもてなかった」ということでしたが、介護職を始めてみてどうですか?

牧谷さん:まだ自分のスキルがなくて自信をもって言えませんが、自分の名前を覚えてもらって楽しくなってきました。休み明けの月曜日に出勤すると、「あなたがいなくて寂しかったわ」と言われますし、「あなたが来てから楽しくなった」とも言ってもらえました。自分のスキルが上がれば、もっと誇りがもてると思います。

藤井:働きながら小さいお子さんを育てている女性で介護職に転職された方のインタビューは牧谷さんが初めてなのですが、子どもと高齢者、同時に関わっていることで何か感じることなどありますか?

牧谷さん:ある時、先輩から言われたことがあります。「介護に新しく入ってきた人は、高齢者との会話がなかなか成立できないことがあるけど、あなたは成立してるからすごいわね」と。成立してるというか……高齢者との会話は、捉え方によっては子どもとの会話に似ているところがあると感じます。子どもも高齢者も、こちらが思っているような返事が返ってこないことがよくあります。そういうときは、「こういうことを言いたいのではないかな」と想像して会話をします。話が噛み合ってなくても、同じ目線に立ってあげるようにしていて、そういうところが共通しているかな、と。だから、子育て中の私が、案外スムーズに高齢者の方とも会話ができるのかもしれません。

藤井:なるほど、それはとても新鮮な見解ですね。今後の展望は?

牧谷さん:介護福祉士の資格を取得したいです。まずは実務者研修から取っていきたいですね。資格以外にも、アカデミーの友達で障がい者施設の立ち上げを手伝っている人がいて、「障がい者施設で働くことも考えてみない?」と誘われています。いつか障がい者施設でも働いてみたいという気持ちもあります。

インタビューを終えて

小さいお子さんを子育て中の女性にとって、介護職で働くことはハードルが高そうにも思えますが、通勤時間が短縮され、逆に暮らしにゆとりができることもあるとわかりました。何より、やりがいや誇りをもてる仕事なら、毎日が楽しくなります。牧谷さんのように、介護への転職を「いつか」と思っている人は多いですが、カイゴジョブアカデミーの担当者の電話で、その人に合った最適な受講方法も知ることができ、「いつか」が具体的な転職スタートに変わることもあります。資料を読むだけでは得られないメリットですね。

構成、執筆:谷口のりこ


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

この記事の監修者

藤井寿和


1978年 静岡県西伊豆生まれ。
18歳~24歳まで陸上自衛隊の救急隊員(衛生科)を経験し、 三宅島噴火に伴う災害派遣をきっかけに介護の仕事に転身。
医療法人で在宅医療に特化した介護を学び、介護施設の介護職員、生活相談員、管理者、事業部統括マネージャーに就任した後に、株式会社にて超都心型デイサービスの管理者を経験後、36歳で独立。
2015年に合同会社福祉クリエーションジャパンを設立。
介護福祉士現場コンサルタント、商品開発アドバイザー、講師業を経て、2017年、テレビ朝日の“スーパーJ チャンネル”にて自身への特集、密着取材が全国放映された経験から、介護業界の情報発信とスポットライトが当たる重要性に気づき、自主メディアの制作を志す。
介護専門誌のフリーペーパー発行人、編集長を歴任し、2021年9月にメディア事業へ注力する株式会社そーかいを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。

・一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公認講師
・合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
・株式会社そーかい 代表取締役
・ものがたりジャーナル 編集長
・NPO 16歳の仕事塾 社会人講師
・映画「ぬくもりの内側」プロモーションディレクター

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