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20年勤めた工場から看護助手へ。働きやすい職場を求めて自ら行動した私が「今」思うこと

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私が介護を続ける理由「自分の手で誰かを救うことができるから」

「みんなの介護転職ストーリー」、今回の主役は山岡梨恵さんです。長年勤めた工場を退職し、「介護職をやってごらん」と母が言い遺した言葉を胸に病院の看護助手へと転身した山岡さん。慣れない仕事や人間関係のトラブルを乗り越え、バレーボール部を通じて得た仲間との絆を糧に、この1年半を駆け抜けてきました。「まるで介護職に導かれるようだった」と語る山岡さんに、現在の心境ややりがいを伺いました。

山岡梨恵さん(46歳)

2023年6月~7月 介護職員初任者研修(短期コース)/枚方校
2023年7月 病院の看護助手として就職

<前回の記事はこちら>「介護なんて絶対無理!」だったのに、今はやりがいを感じる日々。亡き母の言葉を胸に新たなキャリアを築き始めた女性の決意

※本文中の各種手当、給与、賞与に関する記載は個人の事例です。

バレーボール部で一気に広がった人間関係

Q:工場勤務から介護の世界へ転職して1年半ですが、どんな日々でしたか?

山岡さん: 入職して2週間で「夜勤に入ってください」と言われ、「もう!?」と驚きました。最初の夜勤は先輩がフォローしてくれましたが、2回目からはほぼ一人で対応することになり、戸惑う間もなく業務を覚えるしかなかったですね。
ただ、早い段階で食事介助やおむつ交換、ナースコール対応などを集中的に経験できたので慣れも早かったです。体力的につらいときもありますが、一気にスキルを身につけられたのは大きかったと思います。

コロナ禍が落ち着き始めた2023年の夏に転職

Q:慌ただしい日々だったのですね。そんな中、職場で部活に入られているとお聞きしましたが……?

山岡さん: はい。バレーボール部に所属していて、仕事の後によく近所の体育館で練習しています。実は転職前、自分で情報収集していたときに偶然今の職場の求人を見つけて、そこに「バレーボール部がある」と書かれていたんです。学生時代からバレーをしていたのですが、工場勤務になってからは運動する機会がほとんどなくて……。せっかくなら仕事以外にも楽しみが欲しいと思っていたので、キャリアパートナーさんに紹介してもらったとき、「あ、あそこだ」と縁を感じました。

Q:そんなご縁があったのですね。

山岡さん: 入職してすぐ、「バレーボールの大会があるから一緒に出ない?」と誘われて練習に参加し始め、気づけば2年連続で優勝しました。リハビリの専門職の方や看護師さんなど、普段はあまり関わりのない部署の人たちと一緒に汗を流すことで距離が一気に縮まりました。「練習後にご飯行きませんか?」とか、「今度の夜勤、同じ日ですね!」みたいに声をかけやすくなりましたし、チームプレーが仕事にも良い相乗効果を与えてくれていると感じます。

バレーボールの大会で見事優勝!チームメイトの皆さんと

持ち前の行動力で人間関係トラブルを自力で解決!

Q:入職後しばらくして、職場での人間関係に悩まれたそうですね。どのような状況だったのでしょうか?

山岡さん: あるベテランの先輩との間で起こった出来事なのですが、患者さんのケアや手順について細かく指摘されることが多く、「私だけ当たりが強いのでは?」と感じていました。実際、ほかの職員から見ても「言い方がきつい」と思うことがあったようで、出勤前から憂うつになる日が続いていたんです。部署を変えてもらうか、最悪は辞めるか、と考えるほど追い詰められていました。

Q:それはつらい状況ですね。その後、どうされたのでしょうか?

山岡さん: なんとか自力で解決することができました。きっかけは、病棟を毎日清掃している業者の方が「最近元気ないね、何かあったの?」と声をかけてくれたことです。思い切って悩みを打ち明けたところ、「本当は先輩もあなたを嫌っているわけじゃないかもしれない。話し合ってみたら?」と背中を押されました。私自身、「嫌な人がいると思いながら仕事をしたくない」という性格ですし、一度きちんと話すべきだと決心したんです。
いきなり直接会って話すのは緊張するので、まずはLINEでメッセージを送りました。すると先輩から「言い方がきつかったかもしれない」「誤解させてごめんね」と返事をもらい、一気に解決へ向かいました。今では私が苦手な業務を先輩が率先してフォローしてくれたり、逆に私が得意なことを先輩に教えたりと、持ちつ持たれつの関係になっています。あのとき、正直に伝えずに、「どうせ先輩は私のことが嫌いなんだ」と勝手に思い込んだままだったら、退職を考えるほどつらい日々が続いていたかもしれません。

Q:素晴らしい行動力ですね。もし人間関係で悩んでいる方がいたら、どのように声をかけますか?

山岡さん: 我慢しているだけでは、相手は気づかないまま状況が悪化してしまうことが多いと思います。もちろん、自分から動くのは怖いです。でも正面から話し合えば、案外スッと解決に向かうケースもあるんですよね。私も最初はドキドキしましたが、「嫌な気持ちを抱えたまま働きたくない」という思いが原動力でした。同じように悩んでいる方がいたら、ぜひ勇気を出して相手と向き合ってみてほしいです。

ある日の休日、ご友人と

夏と冬、合わせて4か月分のボーナスで年収にも満足!

Q:この1年半で、給与や待遇に変化はありましたか?

山岡さん: 基本給は最初のころ16万~17万円台でしたが、処遇改善加算が加わって9,000円ほどアップしました。夜勤手当は1回8,200円で、月に5回ほどあるので4~5万円ほど上乗せになりますね。
ボーナスは夏1.5か月分、冬2.5か月分の合計4か月分が支給されるので、総合的に見ても年収には満足しています。初任者研修の手当も月3,000円つきますね。ただ、職場によると思いますが、実務者研修や介護福祉士などの上位資格を取得しても手当の金額が上がるわけではないので、そこは少し物足りなく感じています。

Q:収入面でも満足されているのですね。キャリアアップや年収アップを見込んだ転職は考えていませんか?

山岡さん: 今は特に転職は考えていません。というのも、今の職場は看護師さんやリハビリスタッフが近くにいて、医療的なケアを間近で学べる環境がとても勉強になるんです。たとえば褥瘡(じょくそう)(※)の処置や吸引などの医療行為を日常的に見て学ぶことができるのは貴重だと思います。
それに、バレーボール部の仲間や今の病棟のチームワークもありますし、人間関係も落ち着いてきた今はこの職場が心地よいと感じています。

同居する姉はまるで親友!帰宅後の「仕事トーク」で気持ちをリセット

Q:この1年半で、特に印象に残っている出来事はありますか?

山岡さん: 入職して1か月くらいのとき、日中の見回りで患者さんが床に倒れているのを発見したんです。びっくりして咄嗟に病室を飛び出し、ナースステーションに駆け込んでしまって……。本来なら、患者さんをそのままにしないでナースコールや大声で助けを呼ぶべきだったんですが、テンパってしまって。あとで「その場を離れちゃダメだよ!」と注意されて、インシデントレポートも書きました。患者さんに大事はなかったのでホッとしましたが、「現場ではいつ何が起こるか分からない」ということを痛感しましたね。

Q:それは大変でしたね。そういえば、山岡さんはお姉様も看護助手なんですよね?

山岡さん: はい。姉は別の病院の緩和病棟で看護助手をしています。一緒に暮らしているので、帰宅後はしょっちゅう「今日はこういうことがあって……」と仕事の話をしていますね。

同居するお姉様とは大の仲良し

Q:気軽に話せる人が身近にいるのは心強いですね。

山岡さん: そうですね。たとえば夜勤の回し方や患者さんへの対応など、細かい業務の違いを聞いて驚くことも多いです。姉の病棟は看取りをすることもよくあるようで、亡くなる直前の患者さんへの対応が特に大変だと聞き、いろいろ考えさせられます。

Q:今は亡きお母様も介護職だったそうですが、今介護職として働く山岡さんを見て、もし生きていたら何と言ってくれると思いますか?

山岡さん: 母は「もし転職するなら介護職に就きなさい」と言い残して亡くなりました。最初は「老人介護なんて無理!」と思っていたのに、結局こうして介護の世界に入ったので、不思議な縁を感じます。もし今も生きていたら、「よく頑張ってるね。その調子で患者さんを幸せにしなさい」って言ってくれるんじゃないかな。実際に働いてみて、「私は介護職に導かれたんだな」と思うことが多いんです。今の私を見たら、「あんた、だいぶ頼もしくなったね」って言ってもらえるかな、なんて思います。

後悔はゼロ! 山岡さんが介護を続ける理由

Q:20年勤められた工場勤務から介護職に転職して、後悔はありませんか?

山岡さん: 正直、後悔はまったくありません。もちろん最初は戸惑いもありましたし、人間関係のトラブルで辞めたいと思うこともありました。でも実際、自分で動いて解決してみたら、自分の世界が広がったんです。何より、患者さんや仲間から直接「ありがとう」と言われると、頑張りが報われる気がします。もし工場に残っていたら、これほど直接的に「ありがとう」と言われる仕事は経験できなかったでしょうし、母が遺してくれた「介護職に就きなさい」という言葉の意味も知らずに終わっていたかもしれません。

バレーボール部の懇親会での一枚

Q:最後に、山岡さんが「介護の仕事を続ける理由」を教えてください。

山岡さん: 自分の差し出す手で誰かを救えるなら、私はずっと手を差し出し続けたいと思っています。誰しも助けを必要とするときがありますし、患者さんからの「ありがとう」は本当に励みになります。一緒に汗を流す仲間との支え合いも大きいですね。誰かが困っていたら、迷わず手を差し出す。その積み重ねがめぐりめぐって自分の成長にもつながっていると感じています。

インタビューを終えて

未経験で介護の世界へ飛び込み、自ら楽しみを見つけながら、働きやすい職場環境を求めて行動する山岡さん。山岡さんの物語からは、未経験でも工夫や行動次第で新しいキャリアを楽しめること、そして周囲との交流や「ありがとう」の言葉が大きなやりがいに変わることを学べます。これから介護職を目指す方々にとって、山岡さんのストーリーは大きなヒントにあふれています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

<前回の記事はこちら>「介護なんて絶対無理!」だったのに、今はやりがいを感じる日々。亡き母の言葉を胸に新たなキャリアを築き始めた女性の決意


「みんなの介護転職ストーリー」でご紹介している方々は、無資格・未経験から介護業界に挑戦したカイゴジョブアカデミーの卒業生です。皆さんが活用された「特待生キャンペーン」なら、自己負担なしで「介護職員初任者研修」の資格を取得でき、さらに介護職専門のキャリアアドバイザーによる就職先の紹介も受けられます。資格が1つあるだけで、給与や待遇がアップし、就職・転職時にも大変有利です。下記リンクからそれぞれ詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>>自己負担なしで介護職員初任者研修を取得できる!「特待生キャンペーン」についてもっと見る

>>介護の最初の資格といえばコレ!「介護職員初任者研修」についてもっと見る

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